
PartialStringは、弦の振動をリアルタイムでシミュレーションする物理モデリングシンセサイザーです。
有限差分時間領域法(FDTD)を採用し、弦をはじいた位置や振動の伝わり方まで数値計算して音を生成します。
この記事では、PartialStringの仕組みや主な機能、特徴を分かりやすく紹介します。
PartialString:FDTD方式で弦の振動をリアルタイム再現する物理モデリングシンセサイザー

PartialStringは、弦の振動をリアルタイムでシミュレーションする物理モデリングシンセサイザーです。
有限差分時間領域法(FDTD)によって、1本の弦の振動を数値計算し、その結果を音として出力します。
対応フォーマット・対応OSは以下のとおりです。
- AU(macOS)
- VST3
- macOS
- Windows
- Linux
FDTD方式で弦の振動をリアルタイム計算
PartialStringでは、弦を細かい点の集まりとしてメモリ上に保持します。
弦をはじくと、その位置の変化が波として伝わり、FDTDアルゴリズムが時間の経過とともに振動を計算します。
この方法によって、実際の弦に近い自然な振る舞いを再現できます。
特徴は次のとおりです。
- 1次元波動方程式をリアルタイムで計算
- 弦全体を複数の計算ポイントとして管理
- 好きな位置ではじける
- 振動の伝わり方までシミュレーション
- ピックアップ位置の振動を読み取り音声として出力
低い音ほど長い弦になるため、より多くの計算ポイントが必要になります。
そのため、低音域ほど計算負荷は高くなります。
最大10ボイスのポリフォニーに対応
PartialStringは最大10ボイスまで同時発音できます。
ただし、常に10ボイス固定ではありません。
コンピューターの処理能力や、シミュレーションする弦の長さに応じて、自動的に発音数を調整します。
主な特徴は以下のとおりです。
- 最大10ボイス
- CPU負荷に応じて自動調整
- 長い弦ほど計算量が増える
- 過負荷を防ぎながら動作する
弦をはじく位置や形状を自由に調整
弦をどこではじくかによって、音色は大きく変化します。
PartialStringでは、演奏時の入力に応じて、弦の励起位置や励起形状を変更できます。
設定できる項目は次のとおりです。
- はじく位置
- はじく形状
- ベロシティへの反応
演奏方法による音色変化を細かく作り込めます。
ピックアップ位置をLFOで動かせる
音を取り出すピックアップ位置は固定ではありません。
LFOによって移動させることができます。
オーディオレートまで高速に変調できるため、AM(Amplitude Modulation)のようなサイドバンド成分を持つサウンドも作れます。
主なポイントは以下のとおりです。
- ピックアップ位置をLFOで移動
- オーディオレートまで対応
- 独特な変調サウンドを作成可能
弦の減衰時間を調整できる
弦が鳴り続ける時間も自由に設定できます。
ダンパーの有無も切り替えられます。
設定内容は以下のとおりです。
- ディケイ時間の調整
- ダンパーのオン・オフ
- ピアノのようなダンパー動作
ノート終了時にダンパーが閉じる動作も再現できます。
ダンパーを使わず長いディケイを設定すると、パッドのように広がりのある音作りも可能です。
シミュレーション精度も変更可能
PartialStringでは、計算精度そのものを変更できます。
精度を下げると、現実の弦とは異なる音になります。
これを音作りの一部として活用できます。
特徴は次のとおりです。
- シミュレーション精度を調整可能
- 精度を下げると柔らかい音になる
- 倍音構成が不自然なサウンドも作れる
- 全音程共通の精度設定
- 弦の長さに応じた可変精度設定
可変精度を利用すると、処理能力が限られた環境でもCPU負荷を抑えやすくなります。
CPU負荷を自動管理
物理モデリングは計算量が非常に多くなります。
特に低音域では弦が長くなるため、CPUへの負荷が大きくなります。
PartialStringでは、過負荷を避けるための仕組みを搭載しています。
主な内容は以下のとおりです。
- 発音数を自動制限
- UI上で制限状態を表示
- 低音域ではモノフォニック動作になる場合がある
コンピューターの性能に合わせて、安定した動作を維持します。
極端に低い音への対策も搭載
非常に低い音は、1音だけでも大きなCPU負荷になる場合があります。
そのような状況へ対応する機能も用意されています。
設定できる内容は以下のとおりです。
- 負荷が高すぎる音を発音しない
- 自動で1〜2オクターブ上へ変換して演奏する
この機能はリアルタイム演奏時のみ有効です。
DAWでトラックを書き出す場合やフリーズする場合には適用されません。
Apple Silicon環境での注意点
Apple Silicon搭載Macでは、Intel版DAWを使用するとRosetta 2経由でプラグインが動作します。
この場合、CPU性能が大きく低下することがあります。
快適に使用するには、Apple Siliconネイティブ版、またはUniversal版のDAWを利用すると効率よく動作します。
対応環境
対応環境は、以下の通りです。
macOS
- AU
- VST3
- macOS 10.13以降
- Intel
- Apple Silicon対応
Windows
- VST3
- Windows 10以降
- 64bit対応
Linux
- VST3
- x86-64対応
まとめ:Different Instruments「PartialString」弦の振動をリアルタイムで数値計算し、自然なサウンドを生み出す物理モデリングシンセサイザー|DTMプラグインセール
PartialStringは、弦の振動そのものをリアルタイム計算する物理モデリングシンセサイザーです。
FDTD方式によって、弦をはじく位置や振動の伝わり方までシミュレーションし、一般的なシンセサイザーとは異なる自然で個性的なサウンドを生み出します。
主な特徴は以下のとおりです。
- FDTD方式によるリアルタイム物理モデリング
- 最大10ボイスのポリフォニー
- はじく位置や形状を細かく調整可能
- LFOによるピックアップ位置の変調
- ディケイやダンパー設定を搭載
- シミュレーション精度を変更可能
- CPU負荷を自動管理
- macOS・Windows・Linuxに対応
物理モデリングならではの音作りを楽しみたい方にとって、仕組みそのものを操作できるユニークなシンセサイザーです。
