
SubverseLab「KIYMA」は、オーディオを細かく分割し、再生順序を組み替える無料のグリッチエフェクトプラグインです。
シンセフレーズやドラムループを加工し、元の演奏とは異なるリズムパターンを作り出せます。
DAWのテンポに同期するため、楽曲のリズムに合わせてグリッチ効果を加えられるのも特徴です。
この記事では、KIYMAの主な機能や音楽制作での活用法、導入方法について紹介します。
無料配布
KIYMAとは?オーディオを切り刻んでリズムを再構築する無料プラグイン

KIYMAは、入力されたオーディオを一定の長さで記録し、細かいステップに分割して再生順序を組み替えるエフェクトです。
通常のループ再生とは異なり、ステップを前後に移動させることで、フレーズのリズムを変化させます。
例えば、単純なシンセの繰り返しフレーズに適用すると、音が細かく途切れたり、特定の部分が繰り返されたりするグリッチサウンドを作れます。
また、読み込むオーディオの長さによって再生速度とピッチが変わる仕組みも備えています。
オーディオをステップ単位で分割
入力音を8・16・32ステップに分割し、細かなリズム加工を行えます。
再生順序を組み替えるチョップ処理
ステップを別の位置に移動させ、元のフレーズとは異なるリズムを作ります。
再生速度によるピッチ変化
2小節分を1小節で再生すると1オクターブ上がり、半小節分を1小節に引き伸ばすと1オクターブ下がります。
DAWのテンポに同期
テンポ、小節位置、拍子を読み取り、楽曲の進行に合わせて動作します。
固定パターンによる再現性
ランダム処理ではなく固定されたパターンを使用するため、同じ楽曲と設定なら同じ結果を再現できます。
KIYMAの主な機能と操作方法
KIYMAには、すぐに音の変化を試せる5種類の設定と、加工内容を細かく調整するパラメーターが用意されています。
複雑な編集作業をしなくても、設定を切り替えるだけで異なるリズム加工を試せる設計です。
5種類の設定でグリッチサウンドを切り替え
KIYMAには、LEAN・MINCE・CHUNK・GRISTLE・BONEという5種類の設定があります。
それぞれ異なるオーディオの長さや分割方法を使用し、リズムとピッチの変化を生み出します。
LEAN
チョップ処理を行わず、1小節をそのまま再生します。
MINCE
2小節分のオーディオを1小節に圧縮して再生します。
CHUNK
オーディオを8つの大きなステップに分割します。
GRISTLE
4小節分を32ステップに分割し、1小節に圧縮して再生します。
BONE
半小節分のオーディオを1小節に引き伸ばします。
各設定のスイッチを選ぶと、8つのノブが対応する値に切り替わります。
ノブを手動で変更するとスイッチの選択が自動的に解除されるため、用意された設定を出発点にして独自のサウンドを作れます。
パラメーターでリズムの崩し方を調整
5種類の設定に加え、各パラメーターを操作することでチョップ処理の細かさや変化の強さを調整できます。
DENSITY
ステップを別の位置へ移動させる確率を0〜100%で調整します。
0%では元の順序で再生します。
REACH
ステップが前後に移動できる範囲を1〜16ステップで設定します。
PATTERN
16種類の固定チョップパターンから使用するものを選択します。
LENGTH
処理対象となる過去のオーディオの長さを、半小節・1小節・2小節・4小節から選びます。
選択した長さのオーディオを1小節で再生します。
STEPS
オーディオの分割数を8・16・32ステップから選択します。
EDGE
ステップの切れ目を最大10msまで滑らかに調整します。
DRY/WET
原音と加工音のバランスを0〜100%で調整します。
OUTPUT
出力レベルを−24〜+6dBの範囲で調整します。
さらに、CrankのSHUFFLE操作ではパターン番号に0〜15を加え、別のチョップパターンを素早く試せます。
KIYMAの活用法|シンセやドラムループを大胆に加工
KIYMAは、既存のフレーズにリズムの変化を加えたい場面で活用できます。
特に、繰り返しの多い電子音楽や、細かなリズム加工を取り入れた楽曲制作に向いています。
シンセフレーズのグリッチ加工
アルペジオやシーケンスフレーズに適用し、音の並びを変化させます。
単純な繰り返しに複雑なリズムを加えたい場面で便利です。
ドラムループのリズム再構築
ドラムループを細かく分割し、ステップの順序を変更します。
元のグルーヴを崩した実験的なビート制作に活用できます。
インダストリアルやIDMのサウンド制作
断続的な音の繰り返しや急激なピッチ変化を利用し、機械的で複雑なリズムを演出できます。
楽曲の展開やフィルイン制作
曲の切り替わりやブレイク部分に適用し、短いグリッチフレーズを作る使い方も考えられます。
原音を残したリズム加工
DRY/WETを調整すれば、元のフレーズを残しながらグリッチ効果を加えられます。
加工音を強く出しすぎたくない場面にも対応できます。
KIYMAは初心者でも扱いやすい?
KIYMAは、5種類の設定を切り替えるだけで異なる加工を試せるため、グリッチエフェクトを初めて使う人でも操作を始めやすいプラグインです。
最初からすべてのパラメーターを理解する必要はありません。
まずはシンセやドラムのトラックに挿入し、5種類の設定を切り替えながら音の違いを確認するとよいでしょう。
慣れてきたら、DENSITYで加工の頻度を変えたり、STEPSで分割数を調整したりすると、音の変化をつかみやすくなります。
ただし、LENGTHによって再生速度とピッチが変化するため、原音の高さを維持したい場合は設定に注意が必要です。
また、KIYMAは入力されたオーディオを利用するエフェクトなので、無音状態から新しいフレーズを生成する音源ではありません。
KIYMAがおすすめな人・向いていない人
KIYMAは、既存のオーディオ素材を使って新しいリズムを作りたい人に適しています。
おすすめな人
シンセやドラムループに変化を加えたい人
繰り返しのフレーズを加工し、リズムのバリエーションを増やせます。
グリッチやIDM系の音作りを楽しみたい人
細かなステップの組み替えを使い、複雑なリズムを制作できます。
手軽にリズム加工を試したい人
5種類の設定から音作りを始められるため、細かな編集作業を減らせます。
再現性のあるグリッチ処理を使いたい人
固定パターンによる処理なので、同じ設定で加工結果を再現できます。
向いていない人
ランダムに変化し続けるエフェクトを探している人
KIYMAは固定されたチョップパターンを使用します。
原音のリズムやピッチを維持したい人
設定によってリズムやピッチが大きく変化するため、自然な音質補正を目的とする用途には向いていません。
KIYMAのシステム要件・対応環境
KIYMAは、macOSとWindowsに対応しています。
macOS
macOS 11以降。
VST3・AU形式、スタンドアロンアプリに対応。
Windows
64bit環境。
VST3形式に対応。
レイテンシー
0サンプル。
インストール・認証
ダウンロード後にインストールして使用できます。
追加のアクティベーションは不要です。
KIYMAの無料ダウンロード方法
KIYMAは、SubverseLabの製品ページから無料で入手できます。
アカウントにサインインした状態で取得手続きを行うと、ダウンロードファイルがアカウントページに表示されます。
1. SubverseLabにサインイン
製品をアカウントに登録するため、先にサインインします。
2. Get KIYMA freeを選択
メールアドレスを入力して取得手続きを進めます。
3. アカウントページからダウンロード
取得したファイルをダウンロードし、インストールします。
4. DAWでKIYMAを起動
対応するプラグイン形式を使用して、オーディオトラックに挿入します。
追加のライセンス認証は必要ありません。
まとめ|KIYMAでいつものフレーズを新しいリズムに変える
KIYMAは、オーディオを細かく切り刻み、再生順序を組み替えることで新しいリズムを生み出す無料グリッチエフェクトです。
シンセやドラムループなど、既存の素材を活用してフレーズに変化を加えたい場面で役立ちます。
ステップ単位のオーディオ分割
入力音を細かく切り刻み、再生順序を組み替えられます。
5種類の設定を搭載
異なるチョップ処理やピッチ変化を簡単に試せます。
DAW同期と固定パターン
楽曲のテンポに合わせて動作し、同じ設定で加工結果を再現できます。
細かなパラメーター調整
分割数やステップの移動範囲、原音とのバランスを調整できます。
macOS・Windowsに対応
VST3形式に対応し、macOSではAU形式とスタンドアロンでも使用できます。
いつものループに変化を加えたいときや、複雑なグリッチサウンドを取り入れたいときに試してみたいプラグインです。
無料配布
