
キックとベースの音が重なり、低音がぼやけてしまうことはありませんか?
Kick Airは、キックに合わせてベースの音量を自動的に下げる、サイドチェイン・ダッキングプラグインです。
キックとベースの波形を同じ画面に表示できるため、音量が下がるタイミングや元に戻る様子を視覚的に確認できます。
さらに、音量変化のカーブを直接編集できるので、楽曲のリズムに合わせた細かな調整も可能です。
Kick Airとは?キックとベースの音量変化を視覚的に調整できるプラグイン

Kick Airは、外部サイドチェインから入力されたキックなどの音をトリガーにして、ベースやほかのトラックの音量を自動的に下げるエフェクトプラグインです。
最大の特徴は、キックと処理後のベースの波形を同じタイムライン上に表示できること。
耳だけに頼らず、キックが鳴った瞬間にベースがどの程度下がり、いつ元の音量に戻るのかを確認できます。
キックとベースの波形を同時表示
赤色でキック、青色で処理後のベースを表示し、両者の音量変化を視覚的に確認できます。
Depthでダッキングの深さを調整
キックが鳴った際に、ベースの音量をどの程度下げるか設定できます。
Flowで音量の戻り方をコントロール
ベースが元の音量に戻る際の変化を調整し、楽曲に合わせたダッキングを作れます。
カーブを直接編集
カーブ上のポイントを操作することで、音量変化の形を細かく調整できます。
実際のキック音をトリガーにできる
Audioモードでは入力された音声をもとに動作するため、不規則なキックパターンにも対応します。
Kick Airの主な機能と特徴
Kick Airには、基本的なダッキング調整に加えて、テンポ同期や低域だけを対象とした処理など、音楽制作に役立つ機能が用意されています。
テンポ同期と手動テンポ設定
DAWプロジェクトのBPMに同期できるほか、テンポを手動で設定することも可能です。
4種類のレスポンス長
1/8、1/4、1/2、1小節から音量変化の長さを選択できます。
カーブのポイント編集
カーブをドラッグしたり、ポイントを編集したりして、ダッキングの動きを調整できます。
低域だけを対象にしたダッキング
必要に応じて、低音域に限定したダッキング処理も使用できます。
キック以外の音にも対応
スネアなど、外部サイドチェインへ送った別の音をトリガーとして利用できます。
Kick Airの活用法|音楽制作でどう使う?
Kick Airは、キックとベースの音量関係を整理したい場面で活用できます。
特に、低音のリズムが楽曲の印象を左右するEDMやハウス、テクノなどでは、ダッキングのタイミングや音量の戻り方が重要です。
キックとベースの重なりを整理する
キックが鳴る瞬間だけベースの音量を下げることで、低音同士の重なりを抑えられます。
EDMやハウスのポンピング効果を作る
ダッキングの深さやカーブを調整し、キックに合わせてベースがうねるような音量変化を作れます。
不規則なキックパターンに対応する
Audioモードを使用すれば、一定間隔ではないキックにも反応するため、複雑なドラムパターンにも活用できます。
ベース以外のトラックにも使用する
シンセやパッドなどのトラックに挿入し、キックやスネアに合わせて音量を変化させる使い方も可能です。
Kick Airの基本的な使い方
Kick Airの基本操作はシンプルです。
ベーストラックにプラグインを挿入し、キックの音声を外部サイドチェインへ送ることで、ダッキング処理を始められます。
1. ベーストラックにKick Airを挿入する
音量を下げたいベースやシンセなどのトラックにプラグインを追加します。
2. キックを外部サイドチェインへ送る
DAWのルーティング機能を使い、キックの音声をKick Airのサイドチェイン入力に設定します。キックの通常出力はマスターへ送ったままにします。
3. Audioモードを選択する
実際のキック音をトリガーにして動作させます。
4. DepthとFlowを調整する
Depthで音量を下げる深さ、Flowで音量の戻り方を調整します。
5. 必要に応じてカーブを編集する
波形を確認しながらカーブを調整し、楽曲に合ったダッキングを作ります。
なお、外部サイドチェインの設定方法はDAWによって異なります。
FL Studioでは、通常のオーディオ送信ではなく、サイドチェイン用のルーティング設定が必要です。
Kick Airがおすすめな人・向いていない人
Kick Airは、サイドチェイン処理を視覚的に確認しながら調整したい人に向いています。
一方、ダッキングの設定に時間をかけず、すべて自動で処理したい人には、細かなカーブ編集が必要ない場合もあるでしょう。
おすすめな人
- キックとベースの音量バランスを調整したい人
- EDM、ハウス、テクノなどを制作している人
- サイドチェインの動きを波形で確認したい人
- ダッキングのカーブを細かく編集したい人
- 不規則なドラムパターンに合わせて音量を変化させたい人
向いていない人
- 外部サイドチェインのルーティング設定を避けたい人
- 音量変化のカーブを細かく調整する必要がない人
- ベータ版ではなく、幅広いDAWで動作確認済みの製品を使いたい人
Kick Airのシステム要件・対応環境
Kick Airは、WindowsとmacOSに対応しています。
Windows
Windows 10 / 11(64bit)
VST3形式
macOS
macOS 11以降
Apple Silicon / Intel対応
AU / VST3形式
インストール形式
Windows:EXE
macOS:PKG
導入時の注意点
ベータ版のインストーラーにはデジタル署名がなく、macOS版もAppleの公証を受けていません。
また、すべてのDAWとの互換性が確認されているわけではありません。
インストール前にはプロジェクトを保存してDAWを終了し、インストール後に再起動してください。
必要に応じてプラグインの再スキャンも行います。
なお、0.3.2 betaでは16種類のファクトリーカーブがすべて変更されています。旧バージョンのファクトリープリセットを使用したプロジェクトは、更新後に音が変わる可能性があるため注意してください。
まとめ|Kick Airはキックとベースの音量変化を目で確認できるダッキングプラグイン
Kick Airは、キックとベースの波形を同時に表示しながら、サイドチェイン・ダッキングを調整できるプラグインです。
音量を下げる深さだけでなく、元に戻るタイミングやカーブの形まで調整できるため、楽曲のリズムに合わせた音量コントロールに役立ちます。
波形を見ながらダッキングを調整
キックとベースの音量変化を同じ画面で確認できます。
Depth・Flowとカーブ編集に対応
ダッキングの深さや音量の戻り方を細かくコントロールできます。
さまざまなリズムに対応
実際の音声をトリガーにできるため、不規則なキックパターンにも活用できます。
Windows・macOSに対応
VST3とAU形式に対応し、主要なDAW環境で利用できるプラグイン形式を備えています。ただし、DAWごとの動作確認状況には注意が必要です。
キックとベースの重なりを整理したい人や、サイドチェインの動きを視覚的に確認したい人は、チェックしてみてください。
