
Pizza Bagel Plugins「The Everything Bagel」は、ボーカルの音質調整から高域の強調、ステレオの広がりまでをカバーする3種類のエフェクトプラグインを収録したバンドルです。
複雑なパラメーター操作を減らし、シンプルなノブ操作でボーカルの音作りを進められるのが特徴。
各プラグインの機能や使い方、実際の音楽制作での活用法を詳しく紹介します。
The Everything Bagelとは?ボーカルの音作りを効率化する3製品バンドル

The Everything Bagelは、ロサンゼルスを拠点に活動する音楽プロデューサー、ボーカルプロデューサー、ソングライターのJustin Gammellaが手がけるエフェクトプラグインバンドルです。
プラチナ認定作品の制作で使用してきた機材や処理方法をもとに、実際の音楽制作で必要な機能を使いやすい形にまとめています。
最大の特徴は、複雑な設定を減らしたシンプルな操作性です。
各エフェクトの主要な操作をノブに集約し、音を聴きながら直感的に調整できるように設計されています。
ボーカルの質感を整えるチャンネルストリップ、高域の空気感を加えるエンハンサー、ステレオの広がりを調整するワイドナーを組み合わせることで、幅広いボーカル処理に対応します。
JJG Vocals:ボーカル用チャンネルストリップ
プリアンプ、テープ、コンプレッサー、EQ、ディエッサーなどを1つの画面にまとめたプラグインです。
Salt:ダイナミックエンハンサー
音量に応じて高域の明るさや空気感を調整し、自然な存在感を加えます。
Schmear:ステレオワイドナー
ピッチを変化させた短いディレイを利用し、ボーカルの中心定位を保ちながら左右への広がりを作ります。
3製品はそれぞれ単独でも使用できるため、必要な処理だけを既存のエフェクトチェーンに追加する使い方も可能です。
JJG Vocals:ボーカル処理を1つにまとめたチャンネルストリップ

JJG Vocalsは、ボーカルミックスで使用する複数のエフェクトを1つにまとめたチャンネルストリップです。
プリアンプ、テープ、コンプレッサー、EQ、ディエッサー、Saltエンハンサー、出力調整の順番で信号を処理します。
複数のプラグインを個別に立ち上げる必要がなく、1つの画面でボーカルの質感や音量バランスを整えられるのが魅力です。
各モジュールにはオン・オフスイッチと主要な調整ノブが用意され、回路モデルも切り替えられます。
4種類のプリアンプモデル
511、73、TG、60sの4種類を収録。
異なるプリアンプの特性を利用し、ボーカルの音色や質感を調整できます。
4種類のテープモデル
37、800、Cassette、102から選択可能。
テープ特有のサチュレーションを利用した音作りに対応します。
5種類のコンプレッサーモード
76と2Aを組み合わせたコンプレッションや、6AのVari-Mu方式による真空管リミッティングなどを搭載。
ボーカルのダイナミクスや音のまとまりを調整できます。
コンソールスタイルのEQ
70年代と80年代のコンソールをイメージした音色を選択でき、オプションでコンソール由来の倍音も加えられます。
2種類のディエッサー
歯擦音を抑えるための2種類の処理を搭載。
LISTENモードでは除去対象の音だけを確認できるため、処理量を判断しやすくなっています。
DRIVEノブによるサチュレーション調整
プリアンプとテープをまとめてドライブさせることが可能。
オートゲイン機能を備え、音量変化を補正しながら質感を調整できます。
HQモードとLOW LATモード
HQモードでは4倍のオーバーサンプリングを使用し、サチュレーション処理に伴うエイリアシングを抑制。
LOW LATモードではゼロレイテンシーで処理でき、録音時のモニタリングにも対応します。
ボーカルの基本的な音作りを1つの画面で進めたい人にとって、使いやすい構成です。
Salt:高域の空気感を自然に加えるエンハンサー
Saltは、入力音のレベルに応じて処理量が変化するエンハンサープラグインです。
一般的なEQで高域を持ち上げると、静かな部分だけでなく、大きな声にも同じように高域の強調が加わります。
Saltは音量を検出し、静かな部分では高域の成分を引き出し、大きな部分では過度な強調を抑える仕組みです。
そのため、ボーカルの明るさや空気感を加えながら、刺激の強い高域を避けたい場面に適しています。
クラシックなコンパンディング方式のノイズリダクション回路をもとにした設計も特徴です。
Kosherモード
穏やかなカーブで処理を行い、自然な明るさを加えます。
Pinkモード
より広い範囲に作用するカーブを使用し、音の存在感や空気感を調整できます。
Acidモード
音を明るくするためのモードです。
ボーカルの高域に輝きや抜けを加えたい場面で活用できます。
Fatモード
低域の厚みを加えるモードです。
ベースやシンセなど、音の太さを調整したい楽器にも使えます。
Flavorノブ
エンハンサーの処理量を調整します。
音を聴きながら、必要な強調量を設定できます。
ゼロレイテンシー動作、MIDI Learn、クリックノイズを抑えたモード切り替えにも対応しています。
ボーカルの高域を単純に持ち上げるのではなく、音量によって処理が変化する点がSaltならではの特徴です。
Schmear:中心定位を保ちながらボーカルを広げるステレオワイドナー
Schmearは、ボーカルにステレオの広がりを加えるためのワイドナープラグインです。
2本の短いモジュレーションディレイを使用し、それぞれ逆方向にピッチを変化させることで左右の広がりを作ります。
ピッチの変化量は3、6、9セントの3段階。
細かなパラメーターを調整する必要がなく、広がりの強さを選んでミックスに馴染ませるシンプルな設計です。
また、モノラル再生時の互換性にも配慮されています。
3セント:控えめな広がり
ボーカルの中心定位を意識しながら、自然なステレオ感を加えたい場面に適しています。
6セント:中程度の広がり
メインボーカルやコーラスに、もう少し左右の広がりを加えたい場合に使えます。
9セント:より強い広がり
ステレオ感を積極的に演出したいボーカルやコーラスに活用できます。
ブレンド調整
原音と処理音のバランスを調整し、必要な広がりを加えられます。
センドエフェクトとしての使用
センドトラックに配置することで、複数のボーカルトラックに広がりを加える使い方も可能です。
メインボーカルを中央に配置したまま、音の広がりを少し加えたい場合にも役立ちます。
ただし、モノラル互換性に配慮した設計でも、実際のミックスではモノラル再生での確認を行うと安心です。
The Everything Bagelの使い方・活用法|ボーカル以外の楽器にも使える
The Everything Bagelはボーカル処理を中心に設計されていますが、ドラム、ベース、ギター、シンセなどにも使用できます。
3種類のプラグインをすべて使う必要はなく、制作中の音に合わせて必要なものを選べるのが便利です。
メインボーカルの音作り
メインボーカルでは、JJG Vocalsを使って基本的な音質やダイナミクスを整えるところから始められます。
プリアンプやテープで質感を調整し、コンプレッサーで音量差を抑え、EQとディエッサーで聴きやすさを整える流れです。
その後、必要に応じてSaltで空気感を加えたり、Schmearでステレオの広がりを調整したりすると、ボーカル全体の印象を変えられます。
JJG Vocalsで基本的な音作り
音の質感、音量バランス、周波数バランス、歯擦音を調整します。
Saltで高域の存在感を追加
静かなフレーズの空気感や明るさを引き出したい場合に使用します。
Schmearでステレオ感を調整
メインボーカルの中心定位を意識しながら、必要な広がりを加えます。
コーラスやハーモニーの広がりを演出
複数のコーラストラックを重ねる場合は、Schmearを使ってステレオの広がりを調整する方法があります。
メインボーカルとの差を作りたいときは、広がりの強さや原音とのバランスを調整するとよいでしょう。
Saltを組み合わせれば、コーラスの高域に空気感を加えることも可能です。
コーラスのステレオ拡張
Schmearの3段階の設定を使い分け、左右の広がりを調整します。
高域の質感調整
Saltでコーラスの明るさや空気感を加え、メインボーカルとのバランスを整えます。
ドラムやベースに質感を加える
JJG Vocalsのプリアンプ、テープ、コンプレッサーは、ボーカル以外の楽器にも利用できます。
例えば、ドラムにサチュレーションを加えたり、ベースのダイナミクスを整えたりする使い方が考えられます。
SaltのFatモードも、低域の厚みを調整したい場面に適しています。
ドラムの質感調整
プリアンプやテープによるサチュレーション、コンプレッサーによるダイナミクス処理に活用できます。
ベースの厚みを調整
SaltのFatモードを使い、低域の存在感を加える音作りが可能です。
ギターやシンセの音色を調整
ギターやシンセでは、JJG Vocalsのプリアンプやテープを使った質感の調整が考えられます。
Saltで高域の明るさや低域の厚みを調整したり、Schmearでステレオの広がりを加えたりする方法もあります。
ギターのサチュレーション
プリアンプやテープの特性を利用し、音に倍音や質感の変化を加えます。
シンセの音色調整
SaltのAcidモードやFatモードを使い、明るさや低域の厚みを調整できます。
シンセのステレオ拡張
Schmearで左右の広がりを加え、音の配置や空間的な印象を調整します。
The Everything Bagelがおすすめな人・向いていない人
The Everything Bagelは、ボーカルの音作りに必要な処理をシンプルな操作で進めたい人に適したバンドルです。
複数のプラグインを個別に操作する手間を減らし、音を聴きながら調整できる点が魅力となっています。
一方、各エフェクトのパラメーターを細かく設定して音を追い込みたい場合は、操作の自由度が物足りなく感じられる可能性もあります。
おすすめな人
ボーカルミックスを効率化したい人
EQ、コンプレッサー、ディエッサーなどを1つの画面で扱えるため、複数のプラグインを行き来する手間を減らせます。
シンプルな操作で音作りを進めたい人
主要な機能がノブに集約されており、細かな設定よりも音を聴きながら調整する作業を重視する人に向いています。
ボーカルに空気感や広がりを加えたい人
SaltとSchmearを使い、高域の質感やステレオの広がりを調整できます。
録音時にもエフェクトを使用したい人
JJG VocalsのLOW LATモードを利用し、ゼロレイテンシーでボーカル処理を行えます。
ボーカル以外の楽器にもエフェクトを活用したい人
ドラム、ベース、ギター、シンセなどのサチュレーションや音質調整にも応用できます。
向いていない人
細かなパラメーター調整を重視する人
各モジュールの操作をシンプルにまとめた設計のため、すべての処理を詳細に設定したい人には合わない可能性があります。
エフェクトチェーンを自由に組み替えたい人
JJG Vocalsは信号処理の順番が決められたチャンネルストリップです。
各処理の順番を自由に設計したい場合は、個別のプラグインを組み合わせる方法が適しています。
既存のボーカル処理環境で十分に対応できている人
すでに使い慣れたプラグインが揃っている場合は、作業効率や操作性の違いを確認してから導入を判断するとよいでしょう。
The Everything Bagelの導入方法・ライセンス
The Everything Bagelは、3種類のプラグインをまとめてインストールできます。
インストーラーのサイズは59.3MBで、認証には無料のPizza Bagelアカウントを使用します。
iLokは必要ありません。
ライセンスは永続型で、1ライセンスにつき最大3台のコンピューターで使用可能です。
無料アップデートにも対応しています。
また、各プラグインにはLucas Arensによるプリセットパックが付属します。
インストーラー
59.3MBのインストーラーで3製品をまとめて導入できます。
ライセンス認証
無料のPizza Bagelアカウントを使用。
iLokは不要です。
利用可能台数
1ライセンスにつき最大3台のコンピューターで使用できます。
ライセンス形式
永続ライセンスで、無料アップデートにも対応します。
付属プリセット
各プラグインにLucas Arensのプリセットパックが付属します。
The Everything Bagelのシステム要件・対応環境
対応OS
Windows 10以降
macOS 13.3以降(Intel / Apple Silicon対応)
プラグイン形式
VST3 / AU / AAX
インストーラー容量
59.3MB
ライセンス認証
Pizza Bagelアカウントを使用(iLok不要)
まとめ:Pizza Bagel Plugins「The Everything Bagel」ボーカルの音作りを効率化!チャンネルストリップ・エンハンサー・ステレオワイドナーを収録した3製品バンドル|DTMプラグインセール
The Everything Bagelは、ボーカルの音質調整、ダイナミクス処理、高域のエンハンス、ステレオ拡張をカバーする3製品バンドルです。
複数のエフェクトを個別に操作する手間を減らし、シンプルな操作でボーカルミックスを進められます。
ボーカル処理をまとめたチャンネルストリップ
プリアンプ、テープ、コンプレッサー、EQ、ディエッサーなどを1つの画面で操作できます。
音量に応じて変化するエンハンサー
静かな部分に高域の空気感を加えながら、大きな部分への過度な強調を抑えます。
モノラル互換性に配慮したステレオワイドナー
3段階のピッチ変化を利用し、ボーカルの中心定位を意識しながら広がりを調整できます。
ボーカル以外の楽器にも対応
ドラム、ベース、ギター、シンセなどの質感や音の広がりを調整する用途にも活用できます。
シンプルな操作と録音時の使いやすさ
主要なパラメーターをノブに集約し、ゼロレイテンシーで動作するモードも用意されています。
ボーカルミックスの操作を簡単にしながら、音の質感や空気感、ステレオの広がりまで調整したい人は、チェックしてみてください。
