
Bloomは、1つの演奏から複数の仮想テイクを生成し、立体的で広がりのあるサウンドを作れるオーディオプラグインです。
ステレオだけでなくAmbisonicsにも対応しており、音楽制作から空間オーディオ制作まで幅広く活用できます。
この記事では、Bloomの特徴や主な機能、Grainモード、プリセットなどを分かりやすく解説します。
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Bloom:1つの演奏から立体的な広がりを作れるオーディオプラグイン

Bloomは、FX-Mechanicsが開発しているバーチャル・マルチテイク・スプレッダープラグインです。
入力された音声を複数の仮想テイクとして生成し、それぞれに微妙なピッチ変化や空間的な位置を与えることで、1つの演奏から豊かな広がりを作ります。
主な特徴は以下のとおりです。
- 1つの演奏から最大32個の仮想テイクを生成
- 各テイクに個別のピッチシフトを適用
- 3D空間上へ自由に配置
- ステレオとAmbisonicsの両方に対応
- Grainモードによる音響的なループ表現
- MIDI入力を利用した特殊なグレイン再生
単純なステレオワイドナーとは異なり、音そのものを複数の演奏として扱うため、より立体感のあるサウンドを作れる点が特徴です。
Bloomの仕組み
Bloomは、入力された音を複数のテイクへ分岐します。
各テイクには個別のピッチシフトが適用され、それぞれ異なる位置へ配置されます。
その結果、実際に複数回録音したような自然な厚みや広がりを作ることができます。
左右には独立した2つのシリーズが用意されています。
- Series L(青)
- Series R(赤)
それぞれで以下の設定を個別に変更できます。
- 方位(Azimuth)
- 高さ(Elevation)
- 広がり(Spread)
それ以外の設定は両シリーズで共通です。
チャンネルルーティング
Bloomは入力・出力方法を柔軟に変更できます。
入力モード
以下のルーティングを切り替えられます。
- L/R(通常のステレオ)
- Leftのみ
- Rightのみ
- L+R(モノラル)
モノラル入力では1つのシリーズのみ表示されます。
出力モード
出力は次の2種類です。
- Stereo
- Ambisonics(1~3次)
Ambisonicsは十分な出力チャンネル数がある場合のみ利用できます。
対応していない環境では自動的にステレオへ切り替わります。
Takes
Takesは生成する仮想テイク数を設定します。
設定できる数は以下のとおりです。
- 1~16テイク(各シリーズ)
- 最大32テイク
テイク数を増やしても音量が急激に大きくならないよう、自動でレベル補正が行われます。
そのため、音量よりも音の密度が変化するイメージです。
Azimuth・Elevation・Spread
この3つは音の配置を決める重要なパラメータです。
Azimuth
左右方向の位置を調整します。
Elevation
上下方向の位置を調整します。
Spread
各シリーズがどれくらい広く分布するかを設定します。
デフォルトでは、
- 左シリーズは90°
- 右シリーズは-90°
- Spreadは40%
に設定されています。
Dry / Wet
原音と生成したテイクのバランスを調整します。
- 0%:原音のみ
- 100%:生成テイクのみ
自然なブレンドから大胆な加工まで幅広く対応できます。
Detune
各テイクへ適用するピッチ変化を設定します。
設定した範囲内で、それぞれのテイクに異なるピッチが割り当てられます。
軽く設定すると自然な厚みになり、大きくすると幻想的なサウンドになります。
Oscillation
Bloomでは各テイクをゆっくり移動させることもできます。
設定項目は2種類です。
- Osc Amp(移動量)
- Osc Rate(速度)
各テイクは互いに異なるタイミングで動くため、一定ではない自然な揺らぎを作れます。
Grainモード
Bloomの中でも特徴的な機能です。
Grainモードを有効にすると、各テイクが入力音から短いオーディオを取り込み、それをループ再生します。
各テイクは順番に録音されるため、音が少しずつ更新されながら連続したサウンドを作ります。
特徴は以下のとおりです。
- グレインをループ再生
- 各テイクが順番に更新
- 途切れを抑えたスムーズなクロスフェード
- 原音はリアルタイムで再生
Grainのオン・オフはオートメーションにも対応しています。
そのため、DAW上から演奏中にグレイン再生を開始・停止できます。
Duration
Durationはグレインの長さを設定します。
値はステップ長に対する割合です。
短く設定すると、
- 細かい刻み
- 短いループ
- リズミカルな変化
が得られます。
長く設定すると、より滑らかなサウンドになります。
Fill
Fillはグレインの再生割合を調整します。
100%では最後まで再生します。
値を小さくすると、
- グレインの冒頭のみ再生
- 残りは無音
となり、より粒立ちの強いグレインサウンドになります。
MIDI Noteモード
GrainモードではMIDI入力も利用できます。
MIDI Noteを有効にすると、テンポ同期ではなく押さえているMIDIノートを基準にグレインが動作します。
例えばコードを演奏すると、
- 各テイクが異なる音程を担当
- 入力音からコードを生成
- オシレーターのような効果を作成
といった使い方ができます。
BloomはMIDI入力にも対応しています。
ステレオマイク設定
ステレオ出力では仮想マイクを利用します。
左右それぞれ個別に以下を設定できます。
- 指向性
- 方位
- 高さ
3D画面から直接マイクをクリックして編集できます。
ステレオモード
ステレオモードでは、中心に配置された2本の仮想マイクで音場を収録します。
特徴は以下のとおりです。
- 仮想マイク方式
- マイク指向性を変更可能
- 原音は加工せずそのまま通過
- 常に利用可能
一般的なステレオ制作はこちらを使用します。
Ambisonicsモード
Bloomは1~3次Ambisonicsに対応しています。
利用するには十分な出力チャンネル数が必要です。
必要なチャンネル数は以下のとおりです。
- 1次:4ch
- 2次:9ch
- 3次:16ch
チャンネル数が不足している場合は、自動的にステレオへ切り替わります。
3Dビュー
BloomのGUIには3Dビューが搭載されています。
画面上では以下を確認できます。
- 仮想テイク
- 左右シリーズ
- Spread範囲
- リスナー位置
- 仮想マイク
ドラッグ操作によってシリーズ全体の向きを変更できます。
ダブルクリックすると初期位置へ戻ります。
プリセット
Bloomには幅広い用途に対応したプリセットが用意されています。
主なプリセットは以下のとおりです。
- Wide Pair
- Wide Pair Extreme
- Vertical Fan
- Full Sphere
- Slow Orbit
- Fast Swarm
- Blumlein Pair
- Omni Room
- Hyper Narrow
- Ambisonic Dome(1st)
- Ambisonic Sphere(3rd)
- Grain Cloud
- Grain Stutter
- MIDI Chord Bank
ステレオの広がりからAmbisonics、Grainエフェクトまで、多彩な設定をすぐ試せます。
対応フォーマット
Bloomは複数のプラグイン形式で利用できます。
対応フォーマットは以下のとおりです。
- VST3
- AU(macOS)
- Standalone
Windows・macOS・Linux向けのビルドが用意されています。
macOS版はAppleによる公証(Notarization)は行われていないため、初回インストール時にはセキュリティ設定や隔離属性の解除が必要になる場合があります。
まとめ:FX-Mechanics「Bloom」1つの演奏から最大32個の仮想テイクを生成し、立体的で自然な広がりを持つサウンドを作れるオーディオプラグイン|DTMプラグインセール
Bloomは、1つの演奏から複数の仮想テイクを生成し、自然な広がりと立体感を作れるオーディオプラグインです。
ステレオ制作だけでなく、Ambisonicsにも対応しているため、没入感のある空間オーディオ制作にも活用できます。
さらに、GrainモードやMIDI連携を組み合わせることで、一般的なダブラーやワイドナーでは表現しにくい音作りも可能です。
空間表現を重視したミックスやサウンドデザインを行いたい人にとって、非常にユニークな機能を備えたプラグインと言えるでしょう。
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