
ミックスやマスタリングの比較では、音の違いだけでなく先入観が判断に影響することがあります。
PERは、ファイル名や音量差を隠した状態で比較試聴できるブラインドリスニングツールです。
純粋に耳だけで評価したい人に向けて開発されており、今回のv1.6.10では評価システムの改善やファイル数制限の撤廃など、さらに実用性が向上しました。
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PER v1.6.10登場|ミックスやマスタリングを先入観なしで比較できるブラインドリスニングツール

PERは、ミックスやマスタリングの比較を公平に行うためのブラインドリスニングテストソフトです。
複数のオーディオファイルを読み込み、ファイル名や処理内容を隠した状態で試聴できます。
主な特徴はこちらです。
- 同じ曲の異なるマスターを比較できる
- 複数のミックスを比較できる
- ファイル名を隠して再生できる
- 音量差による印象の違いを排除できる
- 客観的な判断をサポートする
ユーザーは再生ボタンだけを見ながら音を聴き、純粋にサウンドだけで評価できます。
なぜPERが必要なのか
音楽制作では、どうしても先入観が判断に影響します。
例えば次のようなケースです。
- 高価なコンプレッサーを使ったバージョンを良く感じる
- お気に入りのプラグインを使った方を選びたくなる
- 手間をかけたミックスを高く評価してしまう
- シンプルな処理のバージョンを過小評価してしまう
たとえラウドネスマッチを行っても、ファイル名やトラック名が見えているだけで判断は偏ります。
PERはそうしたバイアスを取り除き、耳だけで評価できる環境を作ります。
PERの動作方法
使い方は非常にシンプルです。
まず比較したい音源を読み込みます。
例えば次のような用途に利用できます。
- マスタリング違いの比較
- ミックス違いの比較
- アウトボード処理の比較
- プラグインチェーンの比較
- エンジニアごとのミックス比較
PERは読み込んだファイルを解析し、ユーザーが指定したLUFS値に合わせてラウドネスを正規化します。
その後、ファイル名を隠した状態で試聴を行います。
どのファイルが再生されているかは分かりません。
そのため音量や先入観に左右されず、本当に好みのサウンドを選べます。
評価システム
試聴後は各ファイルに対して評価を付けます。
評価は1〜6のスコアで行います。
テストが終了すると、PERが平均点を計算してランキングを表示します。
結果画面では次の情報を確認できます。
- 各ファイルの平均スコア
- ランキング結果
- 元のLUFS-I値
LUFS-Iも表示されるため、単純に音が大きかったから高評価になったのかどうかも確認できます。
より正確な結果を得るコツ
初期設定では各ファイル3回評価となっています。
ただし、より信頼性の高い結果を得たい場合は回数を増やすことが推奨されています。
目安としては以下の回数です。
- 最低でも10回程度
- 理想的には16〜20回程度
試聴回数が増えるほど、その場の気分や偶然の影響が減ります。
結果として「本当に好みの音」が見えやすくなります。
PERの活用例
PERの活用例は、以下の通りです。
マスタリング比較
異なるマスタリングバージョンを公平に比較できます。
例えば、
- ハードウェア処理版
- プラグイン処理版
- 複数エンジニアによるマスター
といった比較が可能です。
ミックス比較
複数のミックス案から最終版を選ぶ際にも役立ちます。
例えば、
- ボーカルバランス違い
- EQ違い
- コンプレッション違い
- アレンジ違い
などの比較に活用できます。
バンドメンバーとの共同評価
複数人で同じテストを行うこともできます。
メンバーそれぞれが独立して評価し、後から結果を比較できます。
個人の意見だけでなく、チーム全体の傾向も把握しやすくなります。
音量差の検証
大きい音が良く聴こえる現象はよく知られています。
PERを使えば、
- 本当に音質が良いのか
- ただ音量が大きいだけなのか
を客観的に判断できます。
テスト終了後にできること
テスト完了後もさまざまな操作が可能です。
- ランキング順で再試聴
- 結果の書き出し
- テストのやり直し
- 評価回数を追加して継続
- 新しいテストの開始
また、正規化を解除して元の音量差を確認することもできます。
プロジェクト共有機能
PERにはプロジェクトを書き出し機能があります。
これを使うと、他の人と同じ比較テストを共有できます。
例えば、
- バンドメンバー全員で評価する
- クライアントに判断してもらう
- エンジニア同士で比較する
といった使い方が可能です。
共有時の注意点
書き出したプロジェクトにはオーディオファイルも含まれます。
そのため、
- 配布権限のある音源のみ使用する
- 信頼できる相手に共有する
ことが重要です。
サンプルレートの扱い
PERはサンプルレートが異なるファイルも扱えます。
例えば、
- 88.2kHz
- 96kHz
といった異なるファイルを同時に比較できます。
また、
- 全ファイルを同一サンプルレートへ変換する
- 元のサンプルレートを維持する
のどちらも選択できます。
PER v1.6.10の新機能
今回のアップデートでは複数の改善が行われました。
バージョン番号表示
ソフト画面内にバージョン番号が表示されるようになりました。
現在使用しているバージョンをすぐ確認できます。
8ファイル制限の撤廃
従来存在していた8ファイル制限がなくなりました。
現在はPCの性能が許す範囲でファイルを読み込めます。
- 多数のマスター比較
- 多数のミックス比較
- 大規模なテスト
にも対応しやすくなっています。
評価スコアの正規化機能
今回のアップデートで追加された重要機能のひとつです。
従来は評価数値そのものが結果へ反映されていました。
例えば、
- Aを1点、Bを2点
- Aを1点、Bを6点
では後者の影響が大きくなります。
しかし実際には、
「Bの方がAより良い」
という好みの方向性が重要なケースもあります。
そこでPERでは評価スコアを正規化できるようになりました。
これにより、
- 1と2で評価した場合
- 1と6で評価した場合
- 5と6で評価した場合
でも、どちらを好んだかという情報を重視して結果を算出できます。
なお、この機能は設定画面から無効化できます。
従来通りの生スコア評価も利用可能です。
Newボタン追加
新たにNewボタンが追加されました。
現在のテスト内容をクリアして、最初から新しい比較テストを開始できます。
次ラウンド前の確認画面
以前は全ファイルを評価すると自動的に次ラウンドへ進んでいました。
現在は確認ステップが追加されています。
次へ進む前に、
- 評価の見直し
- 点数の修正
を行えるようになりました。
Intel Mac対応版
Apple Silicon版に加え、Intel Mac向けビルドも追加されました。
Intel Macユーザーも利用できるようになっています。
まとめ:Noisebud「PER」ファイル名や音量差による先入観を排除し、耳だけでミックスやマスタリングを比較できるブラインドリスニングツール|DTMプラグインセール
PERは、ミックスやマスタリングを先入観なしで比較するためのブラインドリスニングツールです。
音量差やファイル名、使用機材への思い込みを排除し、純粋に耳で判断できる環境を提供します。
特に次のような人に向いています。
- ミックスの比較を頻繁に行う人
- マスタリングの検証を行う人
- クライアントワークをしている人
- バンドメンバーと意見をまとめたい人
- 客観的な判断材料が欲しい人
v1.6.10では評価正規化機能やファイル数制限の撤廃など、大きな改善が加わりました。
「どちらが良い音なのか」ではなく、「自分が本当に好んだ音はどれなのか」を見つけるための実用的なツールと言えるでしょう。
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