
えっ、これ本当に無料?
Zebralette 3.0は、u-heが開発したシンセ「Zebra 3」の機能を凝縮した“お試し版”…と思いきや、想像以上のポテンシャルを秘めた一台です。
この記事では、実際に触って分かった注目ポイントを、わかりやすく紹介します。
CONTENTS
Zebralette 3.0の新機能まとめ:進化した“無料”ウェーブテーブルシンセ
Zebralette 3.0は、u-he社が提供する無料のウェーブテーブル・シンセサイザー。
その最新バージョンでは、ただの“お試し版”とは思えないほど多機能で、サウンドデザインの幅が格段に広がりました。
以下で、Zebralette 3.0の魅力やアップデート内容、実際に操作して感じた注目ポイントを分かりやすく紹介します。
Zebralette 3.0の注目ポイント
- 2年間のベータ期間を経て、ついに正式リリース
- モジュレーションまわりが大幅強化
- CPU使用率の最適化でパフォーマンス向上
- カーブエディターやMSEGのUI刷新
- Zebra 3へのアップグレードに向けた機能搭載
新機能・改良点を詳しく解説
以下に、公式発表とユーザーガイド、ユーザーフォーラムから得た情報をもとに、主要なアップデートを項目ごとに詳しく解説します。
パフォーマンスと安定性の向上
- CPU負荷が大幅に軽減
複数のユーザーが「CPU使用率が半分になった」と報告しており、特にDAW上での使用感が軽くなったことが好評です。 - Undo/Redoシステムの改善
一部の不具合は残るものの、プリセットの切り替えすら「取り消し」可能な柔軟性が追加されました。
オシレーター&波形エディターの強化
- 新しい“カーブベース”の波形編集
スプライン(ベジェ曲線)で描かれたカーブをベースに、最大1024個のサイン波を合成可能。
→ Additive(加算合成)とWavetable(波形テーブル)を自由に切替可能。 - オシレーターFXのバリエーションが超豊富に
- Spectral FX(例:Sparse, Curve Filter)
- Warping FX(例:Phase Distortion, Delta X)
- Windowing FX(例:Zoom, Window)
- Animation FX(例:Dissociate, Twinkles)
など、多彩な音作りが可能です。
- カーブ間のモーフィングが超滑らか
“Morph Vectors”によって、カーブ同士の変化を細かくコントロールできます。
モジュレーションシステムの進化
- MSEG(マルチステージ・エンベロープ)
- 7つのモーフ可能なセグメントを持ち、ループ設定も自由
- VCAとしての使用にも対応
- モジュレーションマトリクスの強化
- Direct Modulationでスロットを節約可能
- S&H(サンプル&ホールド)トリガーがより正確に
- 新しいモジュレーションソース
ModNoise,Ctrl C,Ctrl Dなどが追加され、表現力が向上
GUIと操作性の向上
- GUIリサイズ機能(50〜200%)
- Dark Mode対応
- マウスホイールやトラックパッドの挙動を個別設定可能
変更点に伴う注意点(要確認)
- 自動化パラメータのID変更
既存のプロジェクトで自動化設定がずれる可能性があります。 - トリガーの挙動が変更
- バイポーラ系は“ゼロクロス時”
- ユニポーラ系は“50%通過時”にトリガーされるように
- MSEGの「Single Trigger」モードが廃止
→ 従来の動作を期待していた方は注意が必要です。
その他の細かな改良点
- OSC FXのバイパスボタンが追加
- 波形インポート機能はまだ実験的
.wavファイルの取り込みが可能ですが、エラーが出る可能性も- 複数のユーザーが「動作が不安定」と報告
- プリセットブラウザの機能強化
- プリセットのタグ付け、検索、スマートフォルダ対応
- BETA2表記が一部の環境で消えない不具合あり
既知の不具合
.wavファイル読み込み時のクラッシュ- Cubase/Nuendoでのプラグイン読み込みエラー
- Linux版での描画系バグ
- MPE未対応(将来的に対応予定とのこと)
まとめ:Zebralette 3は「無料の域」を超えた逸品!DTMプラグインセール
Zebralette 3.0は、無料とは思えない圧倒的な機能と高音質を備えたシンセサイザーへと進化しました。
とくに、以下のような方には間違いなく刺さる内容です。
- シンセの仕組みを深く学びたい人
- オリジナルの音を作り込みたい人
- Zebra 3購入を検討している人
しかも、動作が軽く、プリセットも豊富。
DAWに1台は入れておいて損のないプラグインです。
