Brainworx「Unfiltered Audio TRIAD」BYOME技術を3倍に進化させたマルチバンドプロセッサー！低域・中域・高域を独立処理し、複雑なディストーションから繊細なディレイまで、従来のプラグインを凌駕する圧倒的な3バンド周波数分割処理能力を実現する革命的オーディオエフェクト

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もっと音作りを自由にしたい
複雑な処理を簡単にしたい

そんな思いを抱える音楽制作者に向けて登場したのが、Unfiltered Audio TRIADです。

TRIADは、BYOME技術を3倍に進化させたマルチバンド・エフェクトプロセッサー。

低域・中域・高域を独立して処理できることで、帯域ごとに異なるエフェクトを自在にかけられるのが最大の魅力です。

しかも、40種類以上のエフェクトと400以上のプリセット、柔軟なモジュレーション機能を搭載し、プロレベルの音作りも直感的に可能になります。

この記事では、TRIADの基本構造から活用方法、他プラグインとの違いまで詳しく解説していきます。

音作りの可能性を広げたいあなたに、ぴったりの一台かもしれません。

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CONTENTS

Unfiltered Audio TRIADとは？その特徴と基本構造を解説

Unfiltered Audio TRIADは、音を3つの周波数帯に分けて、各帯域ごとに異なるエフェクトをかけられるマルチバンド型のマルチエフェクトプラグインです。

ディレイ、リバーブ、歪み、モジュレーションなど、40種以上のエフェクトを自由に組み合わせられるのが特徴で、複雑な音作りを視覚的かつ直感的に実現できます。

音の帯域ごとに効果を最適化することで、より洗練されたミックスやサウンドデザインが可能になります。

3バンド分割処理：
低域・中域・高域を個別に処理できるため、帯域ごとの狙った音作りができる
BYOMEエンジンを3つ同時使用：
各帯域に独立したBYOMEモジュールが適用される構造
40種類以上のエフェクトセル：
ディレイ、ディストーション、グラニュラー、リバーブなどジャンルを問わず活用可能
周波数ごとの視覚的コントロール：
各帯域のカットオフやゲインをグラフィカルに操作可能
モジュレーションとの連携が自在：
LFOやシーケンサーなどを使い、複雑な変化を自動で実現できる
ランダマイズ機能による発見性：
エフェクトやモジュレーションの設定を自動で変化させ、新しいアイデアを生み出せる

BYOMEとは何か？TRIADとの関係性

BYOME（Build Your Own Modular Effect）は、Unfiltered Audioが開発したモジュール式エフェクトプラグインで、ディレイやリバーブ、歪み、モジュレーションなどを自由に組み合わせて一つのエフェクトチェーンを作ることができます。

TRIADはこのBYOMEを基盤としており、1つのBYOMEでは実現できなかった「帯域ごとの個別処理」を可能にした発展版です。

そのため、TRIADは“3つのBYOMEを同時に走らせるプラグイン”とも言える構造になっています。

BYOMEの基礎構造：
1列に複数のエフェクトセルを積み重ね、任意の順序・設定で音を加工できる
モジュラー方式：
ディレイ、コンプ、フィルター、リバーブなど40種類以上のセルを自由に組み合わせ可能
モジュレーション機能：
LFO、ステップシーケンサー、サイドチェインなどを使って、動きのあるサウンドが簡単に作れる
TRIADとの最大の違い：
BYOMEが“1系統のエフェクト処理”に特化しているのに対し、TRIADはそれを“3帯域に分けて並列・独立処理”できる
プリセットの互換性：
BYOMEで作成したプリセットはTRIADの各バンドに読み込み可能。
逆も可能で、柔軟な使い回しができる
処理の自由度：
TRIADは帯域ごとに違うBYOMEチェーンを作れるため、より複雑で洗練されたサウンドデザインが可能になる

なぜ“3倍進化”なのか？3バンド処理の意味

Unfiltered Audio TRIADが「BYOMEの3倍進化」と言われる理由は、単に3つのエフェクトを同時に使えるからではありません。

音を低域・中域・高域に分割し、それぞれに異なるエフェクトチェーンを適用できる構造が、音作りの自由度を飛躍的に高めているからです。

このバンド分割処理により、1つのサウンドに対してまったく異なる表情を帯域別に加えることができ、従来のモノエフェクトや直列処理では実現できなかった複雑な演出が可能になります。

帯域ごとの個別処理：
たとえば、低域だけにサチュレーションをかけ、高域にはリバーブをかけるといった使い分けが可能
アナログ風クロスオーバーフィルター：
自然な音の分離と重なりを両立するフィルター設計で、音質劣化が少ない
視覚的にカットオフを調整：
帯域の分け目をドラッグ操作で変更でき、音の分割バランスを直感的に調整できる
Instant/Dynamic Spectral Snap：
リアルタイムで自動的に帯域を再配置する機能が搭載されており、より音楽的な分割が実現できる
パラレル処理モードも選択可能：
バンド分割に加えて、3系統の信号を並列処理するモードもあり、柔軟な構成が可能
ミュートやゲイン調整も独立：
各帯域のON/OFFや音量調整も自由に行えるため、EQ的な使い方もできる

どんなジャンルに向いているのか？活用シーンを考察

Unfiltered Audio TRIADは、エレクトロニックミュージックを中心に、幅広いジャンルで活用されています。

特に、サウンドデザインや帯域別の音処理が重視されるジャンルでは、その真価を発揮します。

また、音の質感を帯域ごとに調整できるため、繊細な空気感の演出や、ローエンドの力強さの強調など、ジャンルの個性を活かした音作りが可能になります。

EDM・Dubstep：
低域にディストーション、中域にフェイザー、高域にステレオイメージャーを使うことで立体感あるビートが作れる
Lo-fi HipHop：
中高域にLo-fiリバーブやビットクラッシュを加えて、懐かしさやザラつきを演出しやすい
映画・ゲーム音楽：
帯域ごとにエフェクトを変えて、サウンドに空間的・物語的な広がりを与えることができる
Ambient・Drone：
各バンドに異なるモジュレーションを加えることで、緩やかに変化し続ける音の流れを構築できる
Rock・Popミックス：
ボーカルの中域にコンプレッサーとリバーブ、ドラムの低域にサチュレーションなど、部分的な補正や強調が可能
Sound FX・ノイズ系：
帯域ごとに極端なエフェクトをかけることで、ユニークで実験的な効果音を創出しやすい

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Unfiltered Audio TRIADの使い方：3バンド分割・周波数帯域別エフェクト処理の実力

TRIADの最大の魅力は、低域・中域・高域に対して、それぞれ別々のエフェクトチェーンを構築できる点にあります。

これにより、全体の音を壊さずに必要な帯域だけに処理をかけるといった、これまで難しかった音作りが可能になります。

たとえば低域はキックのパンチ感を出す処理、中域はボーカルの明瞭感、高域は空気感の演出など、役割に応じた音作りを実現できます。

低域：アタックと太さを調整
サチュレーションやマルチバンドコンプレッサーでローエンドに厚みを出しつつ、キックやベースの存在感を強化
中域：明瞭さと前面への押し出し
ダイナミクス系エフェクトやEQ、エキスパンダーなどを使い、ボーカルやスネアなど中核となる音の通りを確保
高域：抜けと広がりを演出
リバーブやステレオイメージャーで空気感を付加し、空間的な広がりや高域の繊細な表現を強調
各バンドに独立したチェーンを適用
違う種類のエフェクトをそれぞれの帯域に組み込めるため、複雑な音像をシンプルな操作で構築できる
帯域のON/OFFやゲイン調整も可能
各帯域のミュートやボリューム調整が可能で、実質的にマルチバンドEQとしても機能する

低域に最適なエフェクト例と処理手法

低域は、楽曲全体の土台となる部分であり、特にキックやベースの輪郭と厚みを整えることが求められます。

TRIADでは、低域にだけ特化したエフェクトチェーンを組むことで、ほかの帯域を汚さずに力強さと安定感を加えることができます。

必要に応じて、歪みやコンプ、EQなどを組み合わせて、理想的なローエンドを構築していきます。

サチュレーション（Saturation）：
倍音を加えて、ベースの存在感や重みを増やす。
Hard ClipやTapeモードなども選択可能
Auto Compressor / Compressor：
ベースやキックのピークを安定させ、ミックス全体の土台を引き締める
Wavefold / Dent Shape：
音に独特の歪み感を与え、ローエンドに攻撃的なキャラクターを加える
One Pole Filter（LPモード）：
不要な高域成分をカットし、モコモコしすぎる低音を整理する
Stereo Image（M/S Widener）：
0%に近づけることで低域をモノラル寄りにし、ミックスの安定感を確保
Mix Utility：
出力レベルの微調整やDCオフセット除去など、チェーンの最後に配置すると便利

中域の明瞭感を保つためのエフェクト選び

中域は、ボーカル、スネア、ギター、ピアノなど、楽曲の主役となる音が多く集まる帯域です。

この部分を適切に処理することで、音の抜けや明瞭感が向上し、リスナーにとって聴きやすいミックスに仕上がります。

TRIADでは、中域にだけ必要な処理を施すことで、他の帯域を邪魔せず、要素の輪郭を引き立てることができます。

Contrast：
中域の輪郭を明確にし、音の存在感を前に出す軽度のフェーズディストーション
Compressor（Style：NormalまたはFast）：
過度なダイナミクスを抑えつつ、音の芯をしっかりとキープ
EQ（3-Band EQ）：
中域の上下をわずかにブースト・カットすることで、音の密度や抜け感を微調整
Chebyshev：
倍音を調整して音のキャラクターを変化させ、ボーカルやギターに個性を加える
Phaser / Flanger：
控えめに使用することで、音に動きや広がりを持たせることが可能
Input Follower × Modulation：
演奏の強弱に応じてエフェクトのかかり具合を自動で調整し、自然な表現力を高める

高域をきらびやかに仕上げるためのポイント

高域は、空気感やきらびやかさ、音の“抜け”を左右する重要な帯域です。

ハイハットやシンバル、ボーカルのブレスなど繊細な情報が含まれるため、丁寧に処理することで楽曲全体の印象を大きく変えることができます。

TRIADでは、高域にだけエフェクトを集中させることで、全体のバランスを保ちつつ、洗練されたクリアなサウンドに仕上げられます。

Stereo Image（Micro Delay / Rotationなど）：
音を広げて高域に空間的な広がりを加え、立体感を演出
Reverb（Deep / Lo-fi / Renoun）：
高域専用のリバーブ処理により、空気感や残響を自然に付加できる
Pitch Delay：
わずかなピッチのずれを活用して、高域に煌めきを加えるテクニカルな演出が可能
High-pass Filter付きEQ：
不要な低域成分を排除しながら、高域の透けるような質感を保つ
Granulator（Stereo Spread）：
高域のグレインに微細なステレオのばらつきを加えることで、印象的なテクスチャを生成
Reverse Delay / Glitch Shifter：
高域を不規則に動かすことで、予想外のアクセントや空間表現をプラス

他のマルチFXと何が違うのか？TRIADの独自性を検証

Unfiltered Audio TRIADは、数あるマルチエフェクトプラグインの中でも、特に「周波数帯域ごとの処理」に特化している点が大きな特徴です。

多くのマルチFXは1つの信号に対して複数のエフェクトを直列または並列に適用するスタイルですが、TRIADは信号を3つの帯域に分割し、それぞれに独立した処理を施せる構造を持っています。

そのため、処理の柔軟性やサウンドメイキングの自由度は段違いです。

帯域分割ベースの設計：
信号をLow/Mid/Highに分け、それぞれに異なるエフェクトチェーンを設定できるのはTRIADならでは
各帯域に独立したBYOMEモジュールを搭載：
1つのプラグイン内で3つのモジュラーエフェクトを個別制御できる構造
リアルタイム帯域解析機能（Spectral Snap）：
入力音に応じて帯域の分割ポイントを自動で最適化できる独自技術
視覚的・直感的なUI：
各バンドの状態が視覚的に表示され、ミュートやゲイン調整も一目で把握可能
ランダマイズとプリセット保存の自由度：
バンド単位、モジュール単位でのランダマイズやプリセット呼び出しに対応
パラレル／ミッドサイド／左右独立処理など多彩なモード：
モードを切り替えるだけで全く異なる音響アプローチが可能に

OzoneやNeutronとの違いと併用のコツ

Unfiltered Audio TRIADと、iZotopeのOzoneやNeutronはどちらもマルチバンド処理が可能な高機能プラグインですが、目的と設計思想が大きく異なります。

OzoneやNeutronはミックスやマスタリングにおける“補正”や“バランス調整”を得意とする一方で、TRIADは“創造的な音作り”を目的としたサウンドデザイン向けのツールです。

両者の違いを理解した上で併用することで、より完成度の高いトラックが仕上がります。

目的の違い：
- TRIAD：帯域別にクリエイティブなエフェクト処理を施す。音を“作る”側に最適。
- Ozone/Neutron：帯域別にEQやダイナミクス処理を行い、音を“整える”ことが得意。
操作性の違い：
- TRIAD：エフェクトチェーンを自由に組み、LFOやシーケンサーで動きを加える構造。
- Ozone/Neutron：視覚的なアナライザーを活かしたミックスバランス調整に特化。
併用のポイント：
- 前段にTRIAD：TRIADで音にキャラクターや広がりを加えた後、OzoneやNeutronで音圧・明瞭感・バランスを整える
- 後段にTRIAD（FX処理目的）：Neutronなどでベースの音を整えた後、TRIADの帯域別エフェクトで装飾的な処理を追加
使い分けの例：
- ボーカル処理ではNeutronでEQ・コンプ、TRIADで高域にディレイやリバーブをかけて空気感を演出
- ドラムバスではOzoneでリミッティング、TRIADで中域のパンチ感と高域の広がりを強調

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競合マルチバンドプラグインとの性能比較

TRIADのようなマルチバンド処理が可能なプラグインは他にも存在しますが、構造や目的、柔軟性の面でTRIADは一線を画しています。

ここでは、代表的な競合プラグインとの比較を通じて、TRIADの立ち位置と特徴をより明確にします。

特にモジュラー性とサウンドデザイン性能においては、他のプラグインにない強みがあります。

スクロールできます

プラグイン名	主な特徴	モジュラー構造	モジュレーション機能	目的	帯域分割の自由度
Unfiltered Audio TRIAD	BYOME技術を基にした創造的マルチFX	あり（各バンド独立）	豊富（LFO、Follower、Sequencer等）	サウンドデザイン	非常に高い（リアルタイム調整可能）
iZotope Neutron	ミックス用のAIアシスト付きマルチツール	なし	基本的なオートメーションのみ	補正と分析	中程度（固定的な帯域分割）
FabFilter Pro-MB	高精度なマルチバンド・コンプレッサー	なし	オートメーションベース	ダイナミクス処理	高い（自由なバンド設定可）
MeldaProduction MXXX	超多機能なモジュラーFXバンク	あり（超高機能）	複雑なルーティングとモジュレーション可能	万能型	高い（ユーザー次第）

TRIADの強み：
マルチバンドとモジュールエフェクト、モジュレーションを直感的に扱える唯一の設計
競合との差：
Neutronは分析補正向き、FabFilterは精密制御に強く、MXXXは上級者向けの万能型
選ぶ基準：
音を“整える”か“作り込む”かで選択が分かれる。
TRIADは後者に特化した存在

プリセット活用とエフェクトチェーンの組み方

TRIADは400種類以上の豊富なプリセットを備えており、初めて触るユーザーでもすぐに実用的な音を得られます。

プリセットはジャンルや用途ごとに整理されており、そこから音の方向性を掴んでカスタマイズしていくのが効果的です。

また、エフェクトチェーンはドラッグ＆ドロップで簡単に構成でき、1つの帯域に最大8つのエフェクトセルを並べることができます。

そのため、シンプルな処理から複雑なサウンドデザインまで幅広く対応可能です。

プリセットカテゴリが豊富：
ドラム、ベース、ボーカル、空間系、グリッチ系など用途別に分類されており、目的の音を探しやすい
即戦力として使える設計：
ほとんどのプリセットがそのまま使える仕上がりで、初学者でも安心して導入可能
プリセットから構造を学べる：
どんなエフェクトがどの順番で使われているかを確認することで、音作りの基本構造が理解できる
チェーンの並び替えが直感的：
セル同士を入れ替えるだけで処理順を変えられるため、試行錯誤しやすい
モジュールの種類も多彩：
ダイナミクス系、空間系、歪み系、モジュレーション系など、どんな音にも対応できる構成
プリセットの自作と保存も簡単：
名前をつけて保存すれば、オリジナルのエフェクトチェーンをすぐに再利用できる

初心者におすすめのプリセット5選と使い方

TRIADには、初めて使う人でもすぐに効果を実感できるプリセットが数多く用意されています。

特に初心者にとっては、「音をどう変えるか」よりも「どんな風に変わるか」を体感することが重要です。

ここでは、直感的に効果がわかりやすく、使い勝手の良い5つのプリセットを紹介し、それぞれの活用ポイントを簡単に解説します。

“Sub Enhancer”：
低域に微妙なサチュレーションとEQがかけられており、ベースやキックに厚みと深みを加える際に有効
“Airy Vox”：
高域にリバーブとステレオ拡張処理が施されており、ボーカルに空気感ときらびやかさを与えるプリセット
“Drum Punch”：
中域にトランジェント・シェイピングとコンプが効いており、スネアやタムが前に出てくる力強いサウンドに変化
“Chorus Split”：
各帯域に異なるモジュレーション効果を分配して配置。
ギターやシンセに動きを与える用途におすすめ
“Ambient Space”：
全体にディレイとリバーブが広がるような構成で、アンビエント系のサウンドスケープを簡単に作り出せる

自作プリセットの保存と再利用テクニック

TRIADは、自由度の高いエフェクトチェーン構築が可能なため、自分だけのプリセットを作成する価値が非常に高いプラグインです。

プリセットの保存・管理もシンプルで、作業の流れを妨げることなく自分専用の設定をストックできます。

また、プリセットの再利用は帯域ごとにも行えるため、部分的な設定の流用なども可能です。

これにより、制作のスピードと再現性が大幅に向上します。

保存は上部メニューから一括管理：
プリセット名を入力するだけで保存でき、フォルダ分けも可能で整理しやすい
個別バンドごとの保存も可能：
Low/Mid/Highの各バンドだけを保存・読み込みできるため、部分的な再利用が効率的
命名ルールを決めると便利：
用途・ジャンル・印象などをファイル名に含めておくと、検索性が向上する
テンプレートとして活用：
毎回使う基本設定を「ベースプリセット」として用意しておけば、時短と品質の安定に役立つ
他プロジェクト間での流用も簡単：
保存したプリセットは他のセッションでも即座に適用可能で、作業の一貫性が保てる
バックアップ推奨：
お気に入りのプリセットは外部にエクスポートしておくと、環境移行やトラブル時にも安心

ランダマイズ機能を効果的に使う方法

TRIADには、エフェクト設定やモジュレーションパラメータを一瞬で変化させる「ランダマイズ」機能が搭載されています。

これは、自分では思いつかないようなサウンドアイデアを偶発的に得るための強力なツールです。

とくに、サウンドデザインやLo-fi、実験的な音作りを行う際に、非常に効果を発揮します。

ただし、やみくもに使うのではなく、狙いを持って操作することがコツです。

バンド単位でのランダマイズ：
Low、Mid、Highの各バンドごとに個別でランダマイズできるため、部分的な変化をコントロールできる
エフェクトモジュール単位でも操作可能：
特定のセルだけをランダマイズすることで、全体のバランスを保ったまま変化を加えられる
「ロック」機能の活用：
変更したくないモジュールはロックしておけば、ランダマイズの対象から除外可能
狙ったジャンルに合わせて限定的に使用：
たとえばLo-fi系ではグリッチ系モジュールを中心にランダマイズするなど、方向性を絞ると効果的
ランダマイズ結果から着想を得る：
出てきた音が完璧でなくても、「面白い要素だけ抜き取る」ことで新しいアイデアに繋がる
良かった設定はすぐに保存：
偶然生まれたユニークなサウンドはその場でプリセットとして保存し、後から再利用できるようにしておくと便利

モジュレーション機能で進化する音作り

TRIADの真価が発揮されるのは、豊富なモジュレーション機能を活用したときです。

エフェクトパラメータに動きを加えることで、単調な音を“生きたサウンド”へと変化させられます。

操作はドラッグ＆ドロップだけで直感的に行えるため、複雑な設定も初心者にとって扱いやすい構造になっています。

これにより、音の質感や表情をリアルタイムで変化させることができ、音作りの幅が大きく広がります。

LFO（Low Frequency Oscillator）：
ゆったりとした周期でエフェクトに揺らぎを与え、音に温かみや有機的な動きを加える
ステップシーケンサー：
音量やフィルターをリズミカルに変化させ、ビートにグルーヴやアクセントを追加できる
エンベロープフォロワー：
入力音の強さに応じてエフェクトのかかり具合が変化し、演奏のニュアンスをそのまま音に反映
ランダムモジュレーター：
予測できない動きで音に不規則性を与え、グリッチやノイズ系サウンドに最適
スレッショルド式トリガー：
特定の条件でのみモジュレーションを作動させることができ、精密な制御も可能
複数のモジュレーターを同時に使用可：
1つのパラメータに複数の動きを掛け合わせることで、複雑かつ深い変化が可能になる

LFO・ステップシーケンサーの基本と応用例

TRIADに搭載されているモジュレーション機能の中でも、LFOとステップシーケンサーは特に使用頻度の高いツールです。

これらを活用することで、エフェクトにリズム感や変化を持たせ、サウンドに動的な魅力を加えることができます。

視覚的に波形やステップを編集できるため、操作も直感的で扱いやすく、アイデア次第で多彩な表現が可能です。

LFO（Low Frequency Oscillator）：
周期的にパラメータを揺らすモジュレーター。
フィルターのカットオフやパンニングに使うと、音に有機的な動きが生まれる
波形の選択が自由：
サイン波、三角波、ノコギリ波など様々な形状が用意されており、目的に応じた変化を作れる
シンクモード搭載：
BPMに同期させてリズミカルな揺れを作ることも、フリーランでゆるやかな変化を作ることも可能
ステップシーケンサー：
16ステップの値を自由に設定し、パラメータをパターン的に変化させる。
ドラムのエフェクトやピッチ変化に応用できる
ゲート的な使い方も可能：
ステップのオンオフを利用して、トリッキーなフィルターの開閉やディレイのON/OFFを制御できる
モジュレーターの組み合わせ：
LFOとステップシーケンサーを同一パラメータに割り当て、より複雑な動きを作ることも可能

Spectral FollowerとProbability Gateの活用術

TRIADのモジュレーション機能の中でも、Spectral FollowerとProbability Gateはユニークかつ強力なツールです。

どちらも“反応するモジュレーション”という点で共通しており、音の入力や確率をトリガーにして、常に変化し続けるサウンドを作り出すことができます。

規則性だけでなく、偶然性やダイナミクスを取り入れたい場合には非常に有効な手段です。

Spectral Follower：
入力信号のスペクトラム（音の強さや位置）に応じて、リアルタイムでモジュレーションを発生させるモジュール
帯域に反応した動的コントロール：
特定の周波数が強くなるとエフェクトが深くかかるような“周波数連動型”の動きを作れる
用途例：ダッキング的な効果：
ボーカルの中域が強くなるタイミングで、別の楽器のEQを下げるといったインテリジェントな処理が可能
Probability Gate：
確率によってエフェクトの発動タイミングを制御できるモジュール
確率的に変化を起こす：
トリガーの発動に50%や30%といった“確率”を設定することで、偶発的で面白い変化を生み出せる
用途例：ランダムなグリッチやエフェクト発火：
リズム素材やパッド系に、予測できないアクセントを加えるのに最適

実際の制作にどう使う？ジャンル別の具体的ユースケース

TRIADはジャンルに縛られない柔軟な設計が特徴ですが、使い方の傾向はジャンルごとに異なります。

特定の帯域にエフェクトを集中させることで、ジャンルの個性や質感を引き出す使い方が非常に効果的です。

ここでは、よく使用される音楽ジャンル別に、実際にどのような使い方がされているのかを紹介します。

EDM・Trap：
低域にサチュレーションとマルチバンドコンプレッサーをかけ、キックとベースの重心を強化。
高域にはディレイやステレオ拡張で広がりを加え、シンセやFXに立体感を演出
Lo-fi HipHop：
中高域にビットクラッシャーやテープシミュレーターを使い、ざらつきやアナログ感を強調。
ゆったりと揺れるLFOでゆがみや不安定さを演出
映画・ゲーム音楽：
各帯域に異なるリバーブやモジュレーションを組み合わせ、空間の奥行きや幻想的な雰囲気を構築。
動きのある音で“場面の空気”を作るのに適している
Rock・Pop系ミックス：
中域のボーカル帯にコンプ＋EQで明瞭感を出しつつ、高域にリバーブで自然な残響を加える。
低域にはミッドサイド処理で安定感を与える
サウンドデザイン・ノイズ系：
全帯域に極端なモジュレーションをかけて、偶発的かつユニークなサウンドを構築。
ランダマイズ機能との組み合わせで、ひらめきを量産

Lo-fiやチル系における空間系エフェクトの使い方

Lo-fiやチル系の音楽では、音に“ゆらぎ”や“奥行き”を加える空間系エフェクトの使い方が作品の雰囲気を大きく左右します。

TRIADを使えば、帯域ごとに異なる空間処理を行えるため、曖昧で温かみのあるサウンドスケープを直感的に作り上げることができます。

全体的に柔らかく包み込むような音像を目指す際に、TRIADの3バンド処理は非常に有効です。

高域にLo-fiリバーブを追加：
高域だけに軽めのリバーブをかけることで、空気感と奥行きを演出しつつ、輪郭は保たれる
中域にテープディレイを適用：
中域帯のピアノやギターに暖かいディレイ効果を与えると、空間が立体的に広がる
低域はあえてドライに保つ：
低域にリバーブをかけすぎると音像が不安定になるため、サチュレーションなどで太さを出す程度に留めると良い
モジュレーションで揺らぎを追加：
ステレオフェイザーやチョーラスを中高域に使うことで、微妙な揺れが加わりLo-fiらしい“古さ”を表現できる
レコードノイズやグリッチ要素を加える：
Probability Gateでランダムにノイズやフィルター効果をかけると、ノスタルジックなムードが増す

EDMやTrapで映えるダイナミック処理の工夫

EDMやTrapでは、キックやベースのインパクト、シンセの鋭さ、ビルドアップからドロップへの落差など、ダイナミックな音の動きが楽曲のエネルギーを生み出します。

TRIADは、そうした“瞬間的なインパクト”と“帯域ごとの表情付け”を両立させるのに非常に効果的です。

とくに低域と中域の制御が重要で、迫力と抜け感のバランスを整えるために、帯域分割が大きな役割を果たします。

低域に強めのコンプレッション＋サチュレーション：
キックとベースの一体感を出しつつ、アタックを強調してパンチのある低音に
中域にトランジェント・シェイピング：
スネアやシンセの立ち上がりを調整し、リズムのキレを演出
高域にハイパスEQ＋ディレイ：
高域成分を整えつつ、ディレイで残響を加えて広がりを出すことで、空間的な演出をプラス
LFOでフィルターを動かす：
ビルドアップ中にフィルターを周期的に動かすことで、緊張感と展開を演出
Input Followerでサイドチェイン風の効果：
キックのタイミングに合わせて他の帯域の音量やエフェクト量を変化させ、ミックスに呼吸感を持たせる
Spectral Followerで自動的に帯域調整：
シンセやボーカルの周波数帯を監視しながらエフェクトを動的に調整して、音の濁りを回避

サウンドデザイン用途での特殊エフェクトの応用

TRIADは、音楽制作だけでなく、映画、ゲーム、インスタレーションなどのサウンドデザイン分野でも強力なツールとなります。

特に、帯域ごとに別々のエフェクトとモジュレーションを施せる特性は、意図的な違和感や動きのある効果音を作るのに非常に向いています。

既存のサンプルに変化を加えて“全く新しい音”へと変貌させることも容易です。

高域にグリッチ系エフェクト：
Reverse DelayやGlitch Shifterを使って、破壊的な金属音や粒状感のあるサウンドを生成
中域にステップシーケンサーでトリガー処理：
短く断続的にエフェクトを適用することで、変則的なパルスや機械音のような印象を作れる
低域にWavefoldやBitcrush：
極端な歪みや量子化ノイズで、ベース素材を攻撃的・工業的な音色へと変換
Probability Gateでランダムな動作を演出：
不規則に変化するフィルターやパンの動きで、“生き物のような音”を作り出すことも可能
複数バンドをあえて崩す処理：
各帯域で全く異なるエフェクトを使用し、意図的に統一感を崩すことで、現代アート的なサウンドも設計できる
モジュレーター同士のクロスアサイン：
一方のLFOで他のステップシーケンサーの速度を変えるなど、相互作用を作ることで複雑な動きを演出

よくある疑問とその答え

Unfiltered Audio TRIADは高機能ゆえに、初めて使う方にとっては「ここが分かりにくい」「どうすればいいの？」と感じるポイントがいくつかあります。

ここでは、特に多く寄せられる基本的な疑問に対して、わかりやすく答えていきます。設定ミスや無駄な悩みを減らすことで、より快適にTRIADを活用できるようになります。

Q：プリセットはどこから呼び出せますか？
A：画面上部のプリセットメニューから選択可能です。カテゴリ別に整理されているので目的別に探せます。
Q：音が急に出なくなりました、原因は？
A：特定のバンドがミュートされていたり、ゲインが極端に下がっている可能性があります。バンド個別の設定を確認してください。
Q：エフェクトチェーンの順番を変えるには？
A：エフェクトセルをドラッグ＆ドロップするだけで簡単に並び替えが可能です。
Q：CPU負荷が高いと感じたら？
A：エフェクト数を減らす、帯域の分割数を見直す、非使用バンドをミュートするなどの工夫で負荷を軽減できます。
Q：TRIADはモノラル音源にも使えますか？
A：問題なく使用できます。ステレオ展開のエフェクトも有効に働くので、逆に立体感を加える効果も期待できます。
Q：Modulationは複数組み合わせられますか？
A：可能です。1つのパラメータに対して複数のモジュレーターを割り当て、複雑な動きを作ることができます。

初心者がつまずきやすいポイントとその回避法

TRIADは非常に柔軟なプラグインですが、その自由度の高さゆえに「どこから手をつければいいのかわからない」「音が思ったように変わらない」といった戸惑いが起きがちです。

ここでは、初心者がつまずきやすい具体的なポイントと、それを回避するための実践的なアドバイスをまとめました。

バンド分割の設定が曖昧：
初期設定のままだと意図しない帯域にエフェクトがかかってしまうことも。
まずはLow/Mid/Highの境界線を明確に調整することから始めると混乱が減ります。
エフェクトが効いていないように感じる：
ゲイン設定やMix（Dry/Wet）の値が低い場合、効果が目立ちません。
音が変わらないときはまずそこを確認しましょう。
音が出ない・急に消える：
バンドやエフェクトモジュールのミュート設定がオンになっている可能性があります。
マスターボリュームと各バンドの出力状態をチェックしましょう。
プリセットから構造が読み取れない：
複雑なプリセットは一度“バイパス”してから、1つずつモジュールを確認していくと理解しやすくなります。
モジュレーションの設定が混乱しやすい：
LFOやステップシーケンサーが複雑に絡み合っていると動作が予測しづらくなります。
最初は1つのモジュレーターから始め、徐々に増やして慣れていくのがコツです。
設定を失ってしまう：
こまめにプリセットとして保存する習慣をつけておくと、予期せぬトラブル時でも安心して作業を進められます。

CPU負荷やモノラル対応など気になる仕様を解説

TRIADは高度な処理と豊富な機能を持つ反面、CPU負荷や動作環境について不安を感じる方も少なくありません。

ここでは、TRIADのシステム面に関するポイントを整理し、快適に使うためのコツも交えてご紹介します。

事前に知っておくことで、トラブルを避け、より安定した制作環境を構築できます。

CPU負荷は処理内容に依存：
3バンド構造のうち、各帯域に複数のエフェクトやモジュレーションを適用すると、それに応じて負荷も上がります。
使用しないバンドをミュートすることで負荷を軽減できます。
軽量化の工夫が可能：
負荷の高いエフェクト（リバーブやグラニュラー系など）は使い方を工夫し、必要に応じて他のプラグインで代替するなどの方法も有効です。
マルチコア対応：
DAW側のマルチスレッド処理に対応している環境では、CPU負荷が分散されやすく、安定して動作します。
モノラル音源にも完全対応：
TRIADはモノラル／ステレオどちらの素材にも対応しており、必要に応じてステレオ処理を加えることで空間演出も可能です。
オートメーション対応：
主要なパラメータはDAW側からオートメーション制御が可能で、演出の幅が広がります。
プラットフォームと互換性：
Plugin Allianceを通じて提供されており、主要DAW（Ableton Live、Logic Pro、Cubase、FL Studio など）に対応。Mac/Windows双方で利用可能です。

システム要件

TRIADを快適に動作させるには、使用するPCのスペックや環境が一定の条件を満たしている必要があります。

ここでは、公式が案内している基本的なシステム要件と、実際の使用における注意点を整理しました。

事前に確認しておくことで、購入後のトラブルやストレスを回避できます。

対応OS
- macOS 10.11以降（M1ネイティブ対応）
- Windows 8以降（64bit）
対応フォーマット
- AAX（Pro Tools）
- AU（Logic Pro など）
- VST2 / VST3（Ableton Live、Cubase、Studio Oneなど）
CPU要件
- Intel Core i5以上推奨
- Apple Silicon（M1 / M2）ネイティブ対応済み
- マルチコアCPUでの利用が推奨され、負荷の分散が期待できる
RAM（メモリ）
- 最低4GB、推奨8GB以上
- プリセットの切り替えや複数インスタンス使用時の安定動作を考慮
ディスク容量
- 約1GB以上の空き容量（インストーラー＋プリセット等）
ライセンス管理
- Plugin Allianceのアカウント登録とアクティベーションが必要
- 最大3台までのマシンで同時利用可能（ライセンスの移動も対応）
インターネット接続
- 初回インストール時、およびライセンス認証時に必要
- オフラインモードにも対応（認証後）

まとめ｜Unfiltered Audio TRIADの魅力を最大限に活かすために｜DTMプラグインセール

今回の記事では、Unfiltered Audio TRIADの基本機能から応用的な使い方まで、幅広く解説してきました。
以下に要点をまとめます。

BYOMEをベースに、3バンド処理へと進化したマルチエフェクトプラグイン
帯域ごとに異なるエフェクトチェーンを構築でき、音作りの自由度が非常に高い
初心者でも扱いやすいプリセットと視覚的UI
モジュレーション機能が豊富で、音に動きと表情を加えられる
EDM、Lo-fi、サウンドデザインなど、ジャンルを問わず活用可能
高機能ながら、工夫次第で負荷を抑えた運用ができる

このように、TRIADは“音を整える”ツールではなく、“音を創る”ためのプラグインです。

もし、これまでのエフェクトでは物足りなさを感じていたなら、TRIADが新しいインスピレーションの扉を開いてくれるかもしれません。

あなた自身の音に、もっと自由と深みを与えるために。
Unfiltered Audio TRIADを使いこなして、次のレベルのサウンドへ進んでみてください。

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