
映画のような壮大なオーケストレーションを作りたいなら、Sonokineticの「Fantasy」が最適です。
このKontaktライブラリは、実際のオーケストラ演奏をフレーズとして収録し、直感的な操作で即座に楽曲へ組み込むことができます。
この記事では、「Fantasy」の基本操作から高度な機能まで詳しく解説し、プロの作曲家にも役立つ情報を網羅します。
Sonokinetic 「Fantasy」:究極のオーケストラ・フレーズライブラリ

「Fantasy」は、まさにその夢を叶えるためにSonokineticが開発した、究極のオーケストラ・フレーズライブラリです。
John Williams、Howard Shore、Alan Silvestriなどのサウンドトラックからインスピレーションを得て、壮大なファンタジー世界を演出できる音源となっています。
コンセプト
- ハリウッド映画の壮大なオーケストレーションを再現
- John Williams(『ハリー・ポッター』『インディ・ジョーンズ』)
- Howard Shore(『ロード・オブ・ザ・リング』)
- Alan Silvestri(『バック・トゥ・ザ・フューチャー』)
- これらの映画音楽から着想を得たフレーズを収録
- ファンタジー映画やゲーム音楽に特化
- 壮大なストリングス、幻想的なウッドウィンズ、荘厳なブラス、繊細なメロディック・パーカッションを搭載
- フルオーケストラによるリアルな演奏を即座にトラックへ適用可能
収録内容
- 合計 17,460種類のサンプル(13GB)
- 24bit / 44.1kHz の高品質サウンド
- Kontakt Player 7対応(Komplete Kontrol、NKS対応)
- フルバージョンのKontaktがなくても使用可能
- 4つのオーケストラ・セクションを収録
- ストリングス(56名):壮大で豊かな弦楽アンサンブル
- ウッドウィンズ(16名):幻想的で軽やかな木管楽器
- ブラス(22名):勇ましく力強い金管楽器
- メロディック・パーカッション:チェレスタ、ハープ、グランドピアノなどを含む
- 4種類のマイクポジション(すべてミックス可能)
- Close(近距離):楽器のディテールを鮮明にキャプチャ
- Decca Tree(クラシックな映画音楽サウンド):自然な奥行きと空間感
- Wide(広がりのあるサウンド):ステレオイメージを強調
- Balcony(遠距離 / アンビエント):壮大で幻想的なリバーブ感
「Fantasy」の使い方・基本操作

ここでは、「Fantasy」の基本的な操作方法を詳しく解説します。
初めて「Fantasy」を使用する方でもすぐに理解できるよう、各機能の説明と具体的な使用方法を紹介します。
「Fantasy」のロードと初期設定

「Fantasy」はKontakt Player 7で動作するライブラリです。
Kontakt Playerでの読み込み
- Kontakt Player 7(無料版でも可)を起動
- ライブラリタブから「Fantasy」を選択
- 「Fantasy.nki」ファイルをロード
- 画面に「Fantasy」のメインインターフェースが表示される
ポイント:
- 「Kontaktのフルバージョン」ではなくても使用可能(Kontakt Player対応)
- Komplete Kontrol & NKSに対応しており、Native Instrumentsのハードウェアとシームレスに連携
キースイッチとフレーズトリガーの基本

「Fantasy」では、キーボードの特定の範囲に機能が割り当てられています。
各キーの役割を正しく理解すると、よりスムーズに演奏・制作が可能になります。
キーの役割
- オレンジのキー(C3-B3):フレーズをトリガー
- ブルーのキー(E0-B2):コードを指定(メジャー / マイナー)
- イエローのキー(C4-B4):フレーズのバリエーション切り替え
- グリーンのキー(C5):すべてのバリエーションを一括適用
- レッドのキー(C6-B6):ハーモニックシフト(異なるキーのフレーズを同時に演奏)
- キー C0 / D0(ベロシティ感知):フレーズ同期機能(Phrase Continue / Bar Sync)
ポイント:
- オレンジのキーを押すだけでオーケストラフレーズが再生される
- コードの変更はブルーのキーで操作(フレーズのハーモニーが自動で変化)
- リアルタイムでバリエーションを切り替えることで、より表現力のある演奏が可能
フレーズの選択と割り当て
「Fantasy」には12のプリセットフィールドがあり、それぞれに異なるフレーズを割り当てることができます。
フレーズの選び方と操作方法を詳しく見ていきましょう。
フレーズの選択方法
- インターフェースのプリセットフィールド(12個)をクリック
- フレーズの選択ウィンドウが開く
- 「インストゥルメントグループ(Strings / Brass / Woodwinds / Percussion)」を選択
- 「テーマ(Wizardry / Flight / Elvish など)」を選択
- プレビューを再生し、好みのフレーズを選択
- クリックして適用(フィールドにフレーズが割り当てられる)
ポイント:
- 各フィールドには異なるフレーズを設定可能(最大12種類)
- 「+アイコン」をクリックすると、関連性の高いフレーズを自動で選択
- スピーカーアイコンをクリックするとプレビュー再生
フレーズの編集とカスタマイズ
選択したフレーズは、そのままでも使用できますが、さらに詳細なカスタマイズが可能です。
ここでは、再生速度、音量、パン、バリエーションなどの設定方法を解説します。
再生速度の変更
「Fantasy」には、フレーズの速度を変更する機能が搭載されています。
デフォルトではDAWのテンポに同期しますが、3種類の速度モードを選択可能です。
- 1X(デフォルト):録音時のスピードで再生
- 2X(2倍速):より速いテンポでフレーズを再生
- 1/2X(半分の速度):ゆっくりした演奏に変化
- ITM(Intelligent Tempo Mapping):自動的にテンポ調整
操作方法:
- インターフェースの「ITM」アイコンをクリック
- 「1X / 2X / 1/2X / ITM」から選択
フレーズのボリューム・パン調整
各フレーズの音量や定位を個別に調整できます。
- ボリューム調整:各フレーズの出力音量を変更
- パン調整:ステレオ空間での位置を変更
- リリースボリューム:リリース音の長さや強さをコントロール
操作方法:
- 各プリセットフィールドの「V / P / R」ノブを調整
- Cmd / Control + クリックでデフォルト値にリセット
バリエーションの使用
「Fantasy」にはフレーズのバリエーション(1小節単位)が収録されており、演奏中にリアルタイムで切り替えることが可能です。
操作方法:
- C4-B4のキーを押すと、バリエーションが適用される
- グリーンのキー(C5)を押すと、すべてのバリエーションが一括適用
フレーズの同期機能
「Fantasy」では、フレーズの開始位置や再生方法をカスタマイズできます。
以下の2つのモードを切り替えながら使用可能です。
- Phrase Continue(C0キーでON / OFF)
- フレーズを中断せず、コードが変更されてもスムーズに続行
- Bar Sync(D0キーでON / OFF)
- DAWの小節位置にフレーズの開始位置を自動同期
例:
- Bar Sync ON → 1小節目の2拍目でフレーズを開始すると、DAWの2拍目と同期
- Phrase Continue ON → コードを変えてもフレーズは止まらず、そのまま進行
「Fantasy」の主な機能を徹底解説

「Fantasy」には、プロフェッショナルな作曲家が求める多彩な機能が搭載されています。
フレーズの選択、アレンジ、リアルタイムでの変化、同期機能など、オーケストラフレーズを自由自在に操作できる機能を詳しく解説します。
フレーズの選択 & ランダム化
「Fantasy」には膨大なフレーズが収録されており、各プリセットフィールドにフレーズを割り当てることで、自由に組み合わせて演奏できます。
フレーズの選択方法
- 12のプリセットフィールド(C3-B3のキー)にフレーズを割り当て可能
- 「フレーズピッカー」から楽器セクションやテーマごとに選択
- ストリングス(弦楽器)
- ウッドウィンズ(木管楽器)
- ブラス(金管楽器)
- メロディックパーカッション(ハープ、チェレスタ、グロッケンなど)
- プレビュー機能で試聴しながら選択可能
フレーズのランダム化
「Fantasy」にはフレーズをランダムに選択できる機能が搭載されています。
アイデアに行き詰まったときや、新しい組み合わせを試したいときに便利です。
- 「ランダムアイコン」をクリックすると、全フィールドをランダム化
- 「+アイコン」をクリックすると、現在のフレーズと相性の良いフレーズを自動選択
- 個別のプリセットフィールドごとにランダム化も可能
操作方法:
- インターフェースの「ランダムアイコン」をクリック
- 「+アイコン」をクリックすると、関連フレーズを自動で適用
- 各フィールドのロック機能を活用して、一部のフレーズのみ変更することも可能
バリエーション(Variation)機能
「Fantasy」では、フレーズに異なるバリエーションが用意されており、リアルタイムで切り替えが可能です。
これは、オーケストラの演奏に細かいニュアンスや表情を加えるのに役立ちます。
バリエーションの切り替え
- 一部のフレーズには「1小節のバリエーション」が収録
- C4-B4のキーを押すと、そのフレーズのバリエーションが適用
- C5のキーを押すと、すべてのバリエーションを同時適用
バリエーションの活用方法
- 細かいニュアンスを加えたいときに使用
- 繰り返しフレーズのマンネリを防ぐ
- ライブパフォーマンスでリアルタイムにフレーズを変化させる
操作方法:
- オレンジのキー(C3-B3)でフレーズを再生
- C4-B4のキーを押して、バリエーションを適用
- C5を押すと、すべてのバリエーションを同時適用
フレーズ同期機能(Phrase Synchronization)
「Fantasy」では、フレーズの再生をDAWの小節に同期させることができます。
これにより、複数のフレーズを組み合わせたときに、より自然な流れで演奏可能になります。
Phrase Continue(フレーズ継続)
- コードを変えたときに、フレーズを途中から継続する機能
- デフォルトではOFF(コードを変えるとフレーズが最初から再生)
- C0キー(高ベロシティ)でON / 低ベロシティでOFF
Bar Sync(バー同期)
- DAWの小節とフレーズの開始位置を同期
- D0キー(高ベロシティ)でON / 低ベロシティでOFF
- 例:DAWの2拍目でフレーズを開始すると、フレーズも2拍目からスタート
Phrase Link(フレーズ連携)
- 異なるフレーズ同士を同期して再生する機能
- フレーズの開始位置を揃えることが可能
- A#-1キーを押すと、どのフレーズがリンクされているか表示
ハーモニック・シフト(Harmonic Shift)
異なるキーで同時にフレーズを演奏できる機能です。
通常のオーケストラでは難しい複雑なハーモニーを簡単に作ることができます。
ハーモニック・シフトの仕組み
- C6-B6のキーを押すと、指定した音程でフレーズを追加
- 例えば、C6(オリジナルキー) + D#(短三度上) = Gメジャーフレーズが追加される
活用例
- 幻想的なコード進行を作る(メジャー/マイナーの組み合わせ)
- 対位法的なアレンジを作る(異なる旋律を同時に演奏)
- より壮大な響きを作る(複数のキーでフレーズを重ねる)
操作方法:
- 通常通りフレーズを再生(C3-B3)
- C6-B6のキーを押して、ハーモニック・シフトを適用
MIDIドラッグ & スコアビュー
「Fantasy」では、フレーズのMIDIデータをDAWに転送することが可能です。
これにより、オーケストレーションを細かく編集することができます。
MIDIドラッグ機能
- スコアビューを開くと、楽譜のMIDIデータが表示
- 「DRAG MIDI」ボタンを押してDAWにMIDIを転送
- 転送後、別のバーチャルインストゥルメントで演奏可能
スコアビュー
- すべてのフレーズはグラフィック表記されるが、スコアビューで楽譜を確認可能
- メジャー / マイナーのバージョンも選択可能
まとめ:【3/25 18時まで 70%OFF】Sonokinetic「Fantasy」壮大なオーケストラ音楽を手軽に作曲!圧倒的なリアルさでファンタジー映画のような壮麗なサウンドを即座に実現できるKontakt対応の最高峰ライブラリ|DTMプラグインセール
「Fantasy」は、映画音楽のような壮大なスコアを手軽に作成できる、究極のオーケストラ・フレーズライブラリです。
- 基本操作:
フレーズの選択、再生、バリエーション変更 - 主要機能:
ランダム化、ハーモニック・シフト、フレーズ同期 - 高度な編集:
MIDIドラッグ、スコアビュー、マイクミキシング
「Fantasy」を活用すれば、作曲のインスピレーションが広がり、プロレベルの楽曲制作が可能になります。
ファンタジー映画やゲーム音楽の制作に興味がある方は、ぜひ試してみてください!
