
EQをかけると、なんとなく音が変わりすぎる…
そんな悩みを持つ方にぴったりなのが「SmoothEQ」
この記事では、その設計思想と魅力をわかりやすく紹介します。
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SmoothEQ:透明で高精度な3バンドEQ

SmoothEQは、Airwindowsが開発した非常にクリーンで精密な3バンドのEQ(イコライザー)プラグインです。
前作のAngleEQが「奇抜でアナログ的なEQ」だったのに対して、SmoothEQはまったく逆のアプローチで作られています。
ここでは、SmoothEQのユニークな特徴や設計思想、音質的なメリットについて詳しく解説していきます。
SmoothEQの基本設計と音質の透明性
SmoothEQの最大の特長は、「フラットな状態で完全に元の音と一致する」という、非常に高い透明性です。
- 完全なフラット出力
EQをフラット(何もブースト・カットしていない状態)に設定した場合、出力される音は元の入力信号とビットレベルで完全一致します。
つまり、何も音が変化していない状態を保証できます。 - 減算方式のサブバンド構成
独自の減算アルゴリズムで、音をバンドごとに分解し、- 一方のバンドはフィルター適用済み
- もう一方はドライ音からそのバンド成分を引いたもの
という形で構成しています。
この方式により、非常に精密で安定したEQ処理が可能になります。
高次のフィルターと位相への配慮
SmoothEQでは、8次のクロスオーバーフィルターを採用しています。
これは非常に急峻なカーブを描き、周波数ごとの分離性能が高いことを意味します。
- Besselフィルターの採用
通常のEQでよく使われるButterworthフィルターよりも、位相の自然さに優れたBesselフィルターを使用しています。
これにより、音質変化が穏やかで耳に優しいEQ効果が得られます。 - 再構成可能なフィルターステージ
各フィルター段階での出力をすべて合成し直すことで、フィルターを通しても元の音を忠実に再現する構造を実現しています。
実用面でのメリットと将来的な可能性
SmoothEQは現時点では3バンド構成ですが、その技術は将来的に5バンド、7バンド、さらには31バンドのEQにも応用可能です。
- 精密なグラフィックEQの可能性
Mesa Boogieなどの5バンドギターEQのような特定キャラクターを持たせることも可能。
アナログモデリングに頼らずに「アナログの長所」を再現できます。 - 完全な透明性を土台にしたEQカーブ
EQカーブの操作はすべて「クリーン」な状態から始まるため、極端な処理を行っても音質の破綻が少なく、意図した音作りがしやすいです。
技術的こだわりと哲学
開発者Chris氏によれば、SmoothEQは「自分のやりたかった処理方法がようやく実現できたプラグイン」とのこと。
そのため、以下のようなこだわりが込められています。
- アナログ的な“耳で操作する”EQ思想
数値に頼らず、あくまで耳で良い音を探すことを前提に設計されています。 - EQ設定によって得られる“色づけ”をコントロール
少しだけEQを操作すれば、その分だけ自然な音色変化が得られます。
過剰な着色や人工的な印象が少なく、音楽的な変化がしやすいのが特徴です。
SmoothEQはどんな人におすすめか
SmoothEQは、次のような方に特におすすめです。
- EQ処理で音質を一切劣化させたくないエンジニア
- フィルターの位相特性まで意識する音質マニア
- アナログEQのように“耳で調整”する派のクリエイター
- 将来的により多バンドな構成を視野に入れているユーザー
まとめ:Airwindows「SmoothEQ」原音と完全一致するほどのフラット出力を実現!音の輪郭を保ったまま必要な帯域だけを操作できる“音を壊さない”次世代イコライザー|DTMプラグインセール
SmoothEQは、透明度と音楽的なEQ操作を両立したプラグインです。
・SmoothEQは、Airwindows製の3バンドEQプラグイン
・フラット設定で完全に原音と一致するほどの透明性
・8次のクロスオーバーを使用し、高い周波数分離性能を実現
・アナログEQのように耳で操作する感覚を重視
・今後の多バンド展開にも対応できる設計思想
以上のように、SmoothEQは「音を壊さずに音を変える」ことを目指す方に最適なEQです。
透明な処理でクリーンなサウンドを保ちたい方は、ぜひ一度試してみてください。

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