sonible「smart:reverb 2」進化した音源適応型リバーブ！AI分析でソース素材に最適化されたリバーブを自動生成し、複数トラック間でリアルタイム連携する次世代空間系プラグイン

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自分の楽曲に合った自然なリバーブがほしい
リバーブを設定しても、距離感や空間の統一感がうまくいかない

そんな悩みを抱えるDTMユーザーに向けて登場したのが、sonibleのsmart:reverb 2です。

このプラグインは、AIが音源を解析し、素材に最適なリバーブを自動生成。
さらに「Group Mode」で複数トラックを連携させ、空間の一体感を直感的にコントロールできます。

この記事では、smart:reverb 2の特徴や使い方、具体的な活用法までを、初心者にもわかりやすく解説します。
リバーブ設定に悩むあなたにこそ読んでほしい内容です。

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CONTENTS

smart:reverb 2とは何か？基本概要と特徴

smart:reverb 2は、音源の音色やダイナミクスをAIが自動で解析し、それに合ったリバーブを生成してくれるプラグインです。

従来のように細かい設定を何度も繰り返す必要がなく、短時間で「ちょうどいい響き」にたどり着けるのが最大の魅力です。

単にリバーブを足すのではなく、素材ごとのニュアンスに合わせて空間を構築できるため、楽曲全体のクオリティが自然と底上げされます。

さらに、複数トラック間の空間処理を自動で調整できる「Group Mode」も大きな特長です。

AIリバーブ生成：
音源を再生するだけで、AIがその特性を分析し、最適なリバーブ設定を自動で適用します。

Reverb Matrix：
Room・Hall・Plate・Springの4種類のリバーブを、マトリクス上で自由にブレンドしながら調整できます。

感覚的なパラメータ設計：
「Size」や「Distance」など、視覚や感覚で調整しやすいパラメータで構成されており、初心者でも扱いやすいです。

Group Mode：
複数のトラックに挿したインスタンス同士が連携し、空間のバランスや奥行きを自動で最適化します。

マスキングの抑制：
同じ空間内で複数の音が重なった際も、AIが音の干渉を調整し、各パートの明瞭さを保ちます。

他のリバーブと何が違うのか？

一般的なリバーブプラグインは、RoomやHallなどのプリセットから選び、DecayやEQなどを手動で調整して理想の響きに近づける必要があります。

一方でsmart:reverb 2は、音源を分析することで“その素材に合った響き”を自動で導き出すという大きな違いがあります。

AIによる処理により、耳で確認しながら微調整を重ねる従来の方法よりも、早く・的確に理想の空間を作れるのが大きなメリットです。

また、音の濁りや距離感の不自然さも自動的に補正され、ミックス全体のまとまりも自然に生まれます。

AI解析による自動設定：
人の耳に頼らず、プラグインが素材の音質や構造を分析し、リバーブの設計を自動で行います。

距離感を含む空間制御：
「Distance」パラメータにより、リバーブの量ではなく“奥行き”そのものを直感的に調整できます。

複数トラックの統合制御：
通常はトラックごとにリバーブを個別設定する必要がありますが、Group Modeで一括管理が可能になります。

サウンドの明瞭さを保つ機能：
「Clarity」や自動マスキング制御により、リバーブによる音の埋もれを防ぎます。

視覚的な操作性：
Reverb MatrixやDistance Gridにより、音の空間的配置を視覚的に確認しながら操作できます。

AIは本当に最適なリバーブを作るのか？

smart:reverb 2の最大の特徴は、「音源に合わせてAIがリバーブを自動生成する」という点です。

この機能は、あらかじめ用意された設定を呼び出すのではなく、再生された音を実際にその場で分析し、響き方を最適化します。

分析の際には、音の周波数特性、ダイナミクス、音色の傾向などが検出されます。

そうすることで、必要以上に響きすぎたり、逆に物足りなくなるようなことが起きにくく、素材にぴったり合ったリバーブが得られます。

そのため、リバーブによる“違和感”が少なく、特にボーカルやアコースティック楽器など繊細な素材でその効果を実感しやすくなります。

プロファイルによる学習機能：
ボーカル、ドラム、ピアノなど、音源に応じたプロファイルを選択することで、AIがより精度の高い解析を行います。

再生音から即時解析：
学習ボタンを押し、音源を再生するだけで解析が始まり、数秒で最適なリバーブが生成されます。

リバーブの不要な強調を防止：
AIは過剰な残響や濁りを抑えつつ、自然な空気感を残すようにリバーブを調整します。

素材に溶け込むナチュラルな響き：
EQやディケイタイムを手動でいじらなくても、音源と空間が一体化したような仕上がりになります。

使い回しではない“その場で生成される”リバーブ：
プリセットではなく、毎回素材ごとにカスタムで設計される点が他のAI系リバーブと一線を画します。

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smart:reverb 2の使い方と基本操作

smart:reverb 2は、一般的なリバーブのように手動で複雑な設定を行わなくても、音を再生するだけで自動的に“いい感じ”のリバーブを提案してくれるのが大きな魅力です。

基本的な操作はとてもシンプルです。

プラグインを挿したトラックで音を再生しながら「Learn」ボタンを押すだけで、AIが音源を解析し、その特性に合ったリバーブ設定が生成されます。

リバーブタイプの選択やパラメータ調整は、すべて視覚的に操作できるよう設計されており、初めての方でも迷うことはありません。

このように、難しい知識がなくても直感的に使えるのがsmart:reverb 2の大きな特徴です。

1. プラグインの挿入：
使用したいトラックやエフェクトバスにsmart:reverb 2をインサートします（基本はインサート推奨）

2. プロファイルを選ぶ：
音源の種類に応じて「ボーカル」「ドラム」などのプロファイルを選択

3. Learnボタンを押す：
再生しながら「Learn」をクリックすると、AIが音源を解析し、リバーブ設定を自動で生成

4. リバーブスタイルを選ぶ：
Room・Hall・Plate・Springの4タイプから、Reverb Matrixで好みの響きに調整

5. パラメータを調整：
「Size」「Distance」「Width」などを感覚的に調整して、自分好みの空間に仕上げる

6. 必要に応じてWet ModeやManual Overrideを活用：
バス処理や細かいEQ調整を行う際に使用

プロファイルってどれを選べばいい？

smart:reverb 2の「プロファイル」は、AIが音源を分析する際の“ヒント”となる情報を与えるものです。

具体的には、ボーカル・ドラム・ギター・ピアノなど、音源の種類を指定することで、より精度の高いリバーブ解析が行われます。

プロファイルを選ぶことで、AIが「どんな特性を重視すべきか」を理解し、リバーブの特性に反映させます。

たとえばボーカルなら明瞭さ、ドラムならアタック感、ピアノなら残響の滑らかさが強調されるといった具合です。

そのため、素材に最も近いプロファイルを選ぶことで、より自然で目的に合った空間表現が得られます。

ボーカル：
明瞭さを重視し、リバーブが過度に被らずに言葉がはっきり聞こえる設計になります

ドラム：
アタックや残響の立ち上がりを保ちつつ、キックやスネアの定位を崩さないリバーブが生成されます

ギター（エレキ／アコースティック）：
余韻の響きを強調しながら、原音のニュアンスがしっかり残る設定になります

ピアノ：
中域〜高域の伸びを自然に活かすリバーブで、楽器の持つ空間感を滑らかに演出します

シンセやパッド：
広がりや幻想感を重視した設定になり、長いテールでも濁らず綺麗に響くよう調整されます

Reverb Matrixの役割と操作法

smart:reverb 2の中核機能のひとつが「Reverb Matrix」です。

このマトリクスは、4種類のリバーブスタイル（Room・Hall・Plate・Spring）を視覚的にブレンドできるインターフェースで、単なるプリセットの切り替えとは異なり、リアルタイムで音の質感が変化します。

マトリクス内の任意の位置にサム（丸いポイント）をドラッグすることで、各リバーブの配合割合が変わり、その音のキャラクターが即座に反映されます。

視覚的に「空間の質感」を探ることができるため、耳だけでなく目でも調整の感覚をつかめるのが特徴です。

音源の目的やジャンルに応じて最適な響きを素早く見つけたいとき、この機能は非常に役立ちます。

Room：
自然な残響で音源を近くに感じさせる、小～中規模な空間を模したスタイル。
ナレーションやアコースティック楽器に最適

Hall：
長めのリバーブタイムと滑らかなディフュージョンを持つ。
壮大な雰囲気を演出したいときに向いている

Plate：
高域が明るく、アタックの立ち上がりが速い。
ボーカルや打楽器に明瞭さと存在感を加えるのに適している

Spring：
バネ特有の弾むような質感が特徴で、ギターやレトロな音作りに最適。
クリエイティブな効果にも活用できる

ブレンド操作：
サムを中央に置くと4つの要素が均等に混ざり、周囲へ動かすほど特定のスタイルが強調される

感覚で操作できるリバーブパラメータの魅力

smart:reverb 2では、従来の「リバーブタイム」や「ディケイ」のような数値設定ではなく、音の距離感や広がりを“感覚的”にコントロールできるパラメータ設計がされています。

これにより、初心者でも「音を前に出したい」「もっと奥行きを出したい」といった直感的なニーズに応えやすく、時間をかけずに狙った音像に近づけることが可能です。

特に「Size」「Distance」「Width」の3つは、ミックス全体の空間構築において非常に重要な役割を果たします。

以下は各パラメータの役割と違いをまとめた一覧です。

スクロールできます

パラメータ名	機能概要
Size	バーチャル空間のサイズを調整。数値が大きいほどリバーブが広く長くなり、小さいとタイトな印象に仕上がる
Distance	音源との距離感を再現。上に動かすと近づき、下げると遠くに配置され、音の奥行き感を演出できる
Width	リバーブのステレオ幅をコントロール。広げると空間に広がりが出て、狭めると定位がはっきりする
Color	リバーブの明るさや暗さを調整。高域を強調すれば抜けのよい響きに、低域を強めれば落ち着いた印象に
Clarity	原音の明瞭さを維持するための自動ダッキング機能。リバーブが邪魔にならないよう自動で調整される

DistanceやWidthを使うと何が変わるのか？

リバーブの質感は、単に“響くかどうか”だけでなく、どこに存在しているように聞こえるかによって印象が大きく変わります。

smart:reverb 2の「Distance」と「Width」は、まさにこの“音の立体感”を直感的にコントロールできる重要なパラメータです。

たとえば、Distanceを近く設定すれば音源がリスナーの目の前にあるような印象に、遠ざければ後方に引いた空間的な奥行きを感じさせます。

また、Widthを広げるとリバーブがステレオ空間いっぱいに広がり、閉じると音が中央に集まり、タイトなミックスになります。

このように、距離感と広がりを感覚的に操作することで、ミックスの中での「存在感の出し方」を自在にコントロールできます。

Distance（距離）：
音源を前方・後方どちらに配置するかをコントロール。
近くすれば原音が立ち、遠ざければ空間感が強まる

奥行きの調整：
Distanceを使えば、ボーカルを前に出して、パッドを後ろに引くといった立体的な配置が簡単に実現できる

Width（広がり）：
リバーブの左右の広がりを操作。
広げると包み込むような印象に、狭めれば中心に集まって輪郭がはっきりする

音の分離感を向上：
他のトラックとの干渉を避け、空間の中で役割を明確に分けたいときに有効

ステレオ感の演出：
Widthを広げることで、ミックス全体の空気感や奥行きが豊かになり、立体感のある仕上がりに

Clarityとダッキングの違いとは？

リバーブをかけると音が広がって魅力的になりますが、やりすぎると原音が埋もれて聞きづらくなるという問題が出てきます。

そこで活躍するのが、smart:reverb 2の「Clarity」と「ダッキング（Reverb Ducking）」の機能です。

どちらも“リバーブで音が濁る”のを防ぐための仕組みですが、アプローチが異なります。

Clarityは、原音の存在感を保つよう自動的にリバーブを抑える処理で、ユーザーが何か操作しなくても自然に機能します。

一方、ダッキングは「この時間だけリバーブを抑えたい」といったより細かい制御を行いたいときに使う機能です。

そのため、Clarityは常時使っておくと便利で、ダッキングは特定の演出や音作りに使い分けると効果的です。

Clarity：
原音が鳴っているタイミングで、AIが自動的にリバーブを抑え、音の明瞭さをキープしてくれる

自動処理で初心者向き：
難しい設定は不要で、スライダーを上げるだけで効果が得られるため、ボーカルやソロ楽器に最適

Reverb Ducking（手動ダッキング）：
任意の時間だけリバーブを抑える設定。
マニュアルオーバーライドを有効にすると使える

テンポ同期も可能：
DAWのBPMに合わせて「◯拍後にリバーブが戻る」といった演出も可能。
スネアやタムに効果的

併用もできる：
Clarityで自然さを保ちつつ、Duckingで意図的な効果を加えるような組み合わせも有効

Group Modeで複数トラックをまとめて制御

複数のトラックにリバーブをかけるとき、通常は各トラックで個別に設定する必要があり、音の空間感がバラバラになりがちです。

smart:reverb 2の「Group Mode」は、そんな煩雑さを解消し、複数のリバーブを一括で制御できる革新的な機能です。

Group Modeを使えば、1つのインターフェースから複数のインスタンスを同時に管理できるだけでなく、それぞれの音源が持つリバーブが自動的に干渉しないように最適化されます。

これにより、マスキングの少ない立体的で自然なミックスが実現しやすくなります。

その結果として、音源の距離感や空間のまとまりを崩さずに、ミックス全体に統一感のある響きを加えることができます。

最大6トラックまで連携可能：
1つのグループに最大6つのインスタンスを登録し、同時に制御可能

情報を共有しながら最適化：
各インスタンスが学習した音源情報をグループ内で共有し、相互に干渉しないように調整

一括編集が可能：
Reverb MatrixやDistance Gridで複数のトラックを選択し、パラメータを一括操作できる

作業効率が大幅にアップ：
各トラックを個別に開かずとも、任意の1つから他の設定を確認・変更できる

ミックスの空間表現が統一される：
全体の奥行き・広がり・明瞭さが統一され、より洗練された仕上がりに

Group Modeは初心者でも使いこなせる？

Group Modeと聞くと、「上級者向けでは？」と感じる方も多いかもしれません。

しかし実際には、smart:reverb 2のGroup Modeは初心者でも直感的に使えるように設計されています。

特別なルーティングや複雑な設定は不要で、プラグインを複数のトラックに挿したあと、グループ名を指定して追加するだけでOKです。

その後は、どのインスタンスからでも他のトラックの設定をまとめて確認・編集できます。

さらに、Group Modeでは学習した音源情報を自動的にやり取りし、空間的な干渉を減らす処理が行われるため、「なんとなく使っているだけでもミックスがまとまりやすくなる」という安心感があります。

設定は数クリックで完了：
Add to Groupボタンを押して名前を入力するだけ。難しい操作は不要

インターフェースが共通：
どのトラックからでも他のインスタンスの状態を一覧・操作できるため、混乱しにくい

自動最適化が基本：
Group Modeに参加させるだけで、音の明瞭さや距離感が自動的に調整される

Distance Gridで視覚的に管理：
各トラックの配置をグリッド上で見ながらドラッグ操作で調整できる

初心者ほど恩恵を感じやすい：
経験が少なくても、空間バランスの取れたミックスを自然に実現できる

複数人の制作での活用方法とは？

近年はオンラインでの音楽制作や、複数のメンバーによる共同プロジェクトが増えてきました。

そんなときに便利なのが、smart:reverb 2のGroup Modeを活用した共通のリバーブ空間管理です。

たとえば、各パートを別々の人が担当している場合でも、全員が同じGroupにプラグインを設定しておけば、各トラックの空間情報が自動的に統一されます。

これにより、「誰かがかけたリバーブが浮いて聴こえる」「空間がバラバラに感じる」といった問題が起こりにくくなります。

さらに、プロジェクトファイルを共有するだけで、各人が作業中の空間バランスをそのまま再現できるため、制作中のやり取りもスムーズになります。

統一された空間設計：
全員が同じリバーブ空間で作業することで、音の方向性や雰囲気にブレが出にくい

プロジェクト共有に強い：
Group設定はプラグイン内に保存されるため、他人の環境でもそのまま再現可能

個別の調整も可能：
Groupでまとめつつも、各トラックごとの微調整も同時に行える柔軟な設計

情報の可視化で伝わりやすい：
Distance GridやReverb Matrixで視覚的に空間配置を共有でき、意思疎通がしやすい

ネットを介した作業でも統一感が出る：
オンライン制作環境で生じやすい“音のズレ”を解消できる

シチュエーション別おすすめリバーブ設定

smart:reverb 2は、ジャンルやパートを問わず使える万能なリバーブプラグインですが、素材やシチュエーションに応じた設定を選ぶことで、より効果的な空間表現が可能になります。

特に、ボーカル、ドラム、ギター、シンセといった代表的なパートにおいては、リバーブの種類やパラメータ設定を工夫することで、ミックスの完成度が大きく変わります。

ここでは、目的別に最適な設定の方向性をご紹介します。

ボーカル：
Clarityを高めに設定し、Plateスタイルをベースにすることで、リバーブの中でも言葉が埋もれにくくなり、抜けの良い声になります。

ドラム（スネアやタム）：
RoomまたはHallで短めのSizeを選び、Reverb Duckingを使ってタイトな響きを維持。
打点の存在感を保ちながら空気感を加えます。

ギター（エレキ／アコギ）：
Springを中心に、Colorを明るめに設定すると、ノスタルジックで立体的なサウンドに。
Widthもやや広げて広がりを出すのがポイントです。

シンセ・パッド：
HallやPlateで大きめのSizeと高いWidth設定を組み合わせると、広がりのある浮遊感を持った空間を演出できます。

ピアノやストリングス：
Hallスタイルで奥行きのあるDistanceを調整し、演奏の繊細さを壊さない自然な響きを作りましょう。

各リバーブスタイルの活かし方

smart:reverb 2には、Room・Hall・Plate・Springの4種類の基本リバーブスタイルが用意されていますが、これらは単に響きの違いだけではなく、音源やジャンルに応じて適切に使い分けることでミックス全体の印象を大きく左右します。

どのスタイルもReverb Matrix上で滑らかにブレンドできるため、ひとつの音源に対して“ちょうどいい中間”を探ることも可能です。

以下では、それぞれの特徴と最適な使い方をご紹介します。

Room：
小〜中規模の空間を再現するスタイル。
自然で控えめな響きが特徴で、ナレーションやアコースティック楽器に向いています。
距離感を強調せずに空気感だけを足したいときに便利です。

Hall：
大きな空間やコンサートホールのような響きをシミュレート。
長いリバーブテールと柔らかいディフュージョンがあり、オーケストラやシンセパッド、バラード系ボーカルに最適です。

Plate：
中高域がきらびやかで、密度のある音が特徴。
立ち上がりが早く、明瞭さを保ちながら空間的な広がりを与えるため、ボーカルやスネアに適しています。

Spring：
スプリングリバーブ特有の“跳ねる”ような質感を持ち、ギターやローファイ、レトロ系の音作りに向いています。
個性的な響きを加えたいときに活用できます。

ブレンドの自由度：
4つのスタイルをReverb Matrixで組み合わせることで、個別の良さを活かしつつ、新しい響きのバリエーションを作り出すことができます。

バス処理で使う場合の設定は？

smart:reverb 2は基本的にインサート使用を前提とした設計になっていますが、バス（センド／エフェクトチャンネル）処理でも十分に活用できます。

ただしその場合、通常とは異なるいくつかの設定が必要です。

バス処理では、原音はそのままにリバーブ成分だけを加えるのが基本となるため、プラグイン側でも「Wet Mode（ウェットモード）」を有効にしておく必要があります。

このモードをオンにすると、出力されるのはリバーブ成分のみとなり、ドライ信号は一切含まれません。

また、Wet Modeを使用することで、Distanceパラメータが無効になります。

これは、Distanceが内部的にドライ／ウェットの比率を制御するためであり、Wet出力には不要だからです。

そのため、空間の距離感を操作したい場合は、インサートでの使用が向いています。

Wet Modeの設定：
プラグイン画面右下の「Wet Mode」ボタンをオンにすると、ドライ信号がカットされ、バス処理に適した状態になります

Auto Gainを有効化：
バス処理でも音量変化を一定に保ちたい場合は、Auto Gainをオンにすると便利です

ColorとWidthで個性を調整：
バスごとにColorやWidthを使い分けると、各楽器に最適な響きを与えることができます

Reverb Duckingで不要な濁りを抑える：
バス処理では全体にリバーブが乗るため、Duckingを使って濁りやマスキングを防ぐと効果的です

バスの組み合わせも可能：
複数のバスにsmart:reverb 2を使用し、それぞれに異なるスタイルを割り当てることで、音源ごとの空間表現を細かく設計できます

smart:reverb 2を最大限に活用するために

smart:reverb 2は、基本操作だけでも高い効果を得られますが、ちょっとした工夫や便利機能を知っておくことで、より自由度の高い音作りが可能になります。

特に、プリセット管理や視覚的なツール、設定の自動化などを活用することで、制作効率と音質の両方を高めることができます。

こうした細かな機能を活かすことで、場面ごとの微調整がしやすくなり、リバーブが単なる“エフェクト”ではなく“演出の一部”として機能するようになります。

プリセットとステートを使い分ける：
音作りの途中経過を8つまで保存できる「ステート」機能で、A/B比較や細かい調整をスムーズに行えます

Auto Learnを有効にする：
新規インサート時に自動的にAI解析が始まる設定をONにしておくと、作業の手間が省けます

Mono Belowで低域をタイトに：
リバーブの低域をモノラルにまとめる「Mono Below」は、ベースやキックの混濁を防ぐのに便利です

Reverb Displayで視覚的に確認：
時間と周波数の変化をリアルタイムで確認できるスペクトログラム表示で、聴覚だけでなく視覚でも判断が可能になります

設定の自動化・デフォルト化：
Wet ModeやAuto Gainなど、よく使う設定は初期状態でONにしておくと、作業のたびに設定し直す手間が省けます

覚えておきたい時短テクニック

音作りにおいて「直感的に操作できる」というのはとても大事ですが、制作時間が限られている中では、できるだけ手間を減らしつつ効果的な設定を行える“時短テクニック”も活用したいところです。

smart:reverb 2には、ちょっとしたコツで効率よく仕上げられる機能が多数用意されています。

普段のワークフローにこれらのテクニックを取り入れることで、余計な操作を減らし、もっと創造的な部分に集中できるようになります。

デフォルト設定をカスタマイズ：
設定画面から、起動時にWet ModeやAuto Gainを自動で有効にするようにしておくと、毎回の手動設定が不要になります

ステート切り替えで比較試聴：
A/BだけでなくC〜Hまでの設定を保存・切り替えできるため、細かい違いをすばやく比較可能

マルチ選択＋一括調整：
Group Modeでは、複数のインスタンスを選んで一度にSizeやWidthを調整でき、バランスの統一が簡単になります

学習を一括実行：
未解析のインスタンスが複数ある場合でも、まとめて「Learn」ボタンを押すことで自動的に全て解析が完了します

プリセットをフォルダで整理：
プリセットを用途別にフォルダ分けして保存しておけば、ジャンルや楽器ごとにすぐ呼び出せる環境が整います

マニュアルオーバーライドの使いどころ

smart:reverb 2はAIによる自動解析でほとんどの状況に対応できますが、より細かく意図的にリバーブをコントロールしたい場面では、「マニュアルオーバーライド」機能が役立ちます。

この機能をオンにすることで、AIによる調整を一時的に無効にし、ユーザーがリバーブの減衰タイミングや周波数ごとのバランスを直接操作できるようになります。

たとえば「このリバーブ、途中でしっかり切りたい」「特定の帯域だけもう少し抑えたい」といった細かい要望に応えることができます。

音の演出やクリエイティブな効果づくりにこだわりたいときは、ぜひ活用してみてください。

Reverb Duckingの調整：
リバーブテールがどれくらいのタイミングで減衰するかを秒数または拍数で指定可能。
テンポに合わせた演出がしやすくなります

3バンドの周波数コントロール：
低域・中域・高域それぞれのリバーブ量を個別に調整することで、音のバランスや色味を細かく調整できます

AIの補正を無効化して自由に操作：
学習結果に頼らず、リバーブの挙動を自分で決めたいときに便利です

特殊効果や場面演出に最適：
リバーブを途中でブツ切りにしてゲート風に使ったり、特定の帯域だけ強調するなど、創作的な演出が可能

複数トラックにも個別適用可能：
Group Modeでも、必要なトラックにだけマニュアル設定を加えることで、全体の統一感を保ちつつ個性を出せます

システム要件

smart:reverb 2を快適に動作させるためには、ある程度のスペックを備えた環境が必要です。

特に、AIによるリアルタイム解析や視覚的なUIをスムーズに使用するためには、CPU性能やグラフィック環境にも注意が必要です。

以下に、対応OS・必要スペック・インストール環境などをまとめました。

対応OS・プラットフォーム

Windows：Windows 10以降（64bit）
macOS：macOS 10.14以降（IntelまたはApple Silicon）

対応フォーマット

VST2 / VST3 / AU（Audio Units）/ AAX（Pro Tools）

推奨ハードウェア

CPU：Intel Core i5以上または Apple M1以降
RAM：最低4GB（推奨8GB以上）
GPU：OpenGL 3.2以上対応のグラフィック環境

まとめ：smart:reverb 2で空間演出はもっと自由になる｜DTMプラグインセール

今回の記事では、sonibleの「smart:reverb 2」について以下のようなポイントを解説しました。

AIが音源を自動解析し、素材に最適なリバーブを生成してくれる仕組み
プロファイル選択やReverb Matrixによる直感的な音作り
距離感や明瞭さを感覚で調整できる独自パラメータ
Group Modeによる複数トラックの空間統一とマスキング回避
インサート／バス両対応で幅広い制作スタイルにフィット
プリセット・時短機能・マニュアル操作まで幅広くカバー

このように、smart:reverb 2は「自然な響きをすぐに得たい」「空間のコントロールを直感的に行いたい」という方にとって、非常に実用性の高いリバーブプラグインです。

リバーブの設定に時間をかけず、楽曲の世界観に集中したい方は、ぜひ一度試してみてください。

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