音に深みや広がりを加えるエフェクトは数あれど、テンポとハーモニーが連動するディレイはなかなかありません。
そんな中で注目されているのが、Igorskiによるプラグイン「Rechoir」。
この記事では、そのユニークな機能と使いどころを、わかりやすく解説します。
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Rechoir：テンポ同期型のハーモニーディレイプラグイン
Rechoirは、単なるディレイエフェクトではありません。
入力信号に対するエコーを音階に沿ってハーモナイズしたり、手動でピッチシフトさせたりできる高機能VSTプラグインです。
テンポや拍子に完全同期するため、楽曲のリズムとエフェクトが完璧に噛み合うのが特徴です。
Rechoirの主な特長
- テンポ同期によるピッチ付きディレイ
エコーの発生タイミングだけでなく、ピッチの変化までテンポと拍子にシンクロ。
曲全体の一体感が得られます。 - すべてのパラメータがオートメーション対応
リアルタイムのパフォーマンスや細かなサウンドデザインにも柔軟に対応します。 - 直感的なUIと詳細なコントロール
表面的にはシンプルなUIですが、DAWでの最小化表示中にメッセージで詳細情報を確認可能。
各セクションの詳細解説
各セクションの詳細は、以下の通りです。
ディレイセクション
入力信号に対して発生させるエコーをコントロールします。
- Time
エコーの発生間隔を調整。
16分音符単位で短いスラップバックから1小節まで設定可能。 - Feedback
エコー音を再帰的に取り込む量。
高く設定すると自己発振や広がりのある音像を作れる。 - Mix
原音とエフェクト音（ドライ/ウェット）のバランスを調整。 - Freeze
発生したエコーを「凍結」して無限ループのような深い残響を作る。
ピッチセクション
エコーのピッチを変化させるためのコントロール。
- Shift
エコーのピッチを1オクターブの範囲で上下に微調整可能。 - Scale
音階に沿ったハーモニーを即座に追加。左でオフ、右でメジャー／マイナーに変化。
設定中はShift無効。
クワイア（Choir）セクション
ピッチ変化にモジュレーションを加えることで、音に動きと深みを加える機能です。
- Mod
クワイアのオン/オフ。
無効化するとクワイアセクションはスキップ。 - Odd / Even
各チャンネルのLFO周期を調整。
奇数/偶数チャンネルで別々に設定可能。周期は1小節から16分音符まで。 - Sync
LFOの速度を同期。
OddとEvenのLFOスピードを一致させる。
デシメーターセクション（Decimator）
サウンドに意図的な粗さを加えるエリア。
- Grit
右に回すほど、サンプリング解像度が低下。
ローファイで荒々しい質感を追加。
フィルターセクション
全体の音色の明るさを調整します。
- Cutoff
遅延音（ウェット）のカットオフ周波数を30Hz〜20kHzまで調整可能。 - Resonance
フィルターの共振度を設定。
音色の輪郭や存在感に影響。
対応環境とインストールについて
- 対応形式
VST2 / VST3（Windows, macOS）、Audio Unit（macOS） - 対応OS
Windows 7以降、macOS（Intel/ARM）。Linuxはソースからビルド可能。 - インストール方法
ダウンロードファイルに含まれるREADMEファイルに詳しい手順が記載されています。
まとめ：igorski「 Rechoir」エコーがメロディを奏で始める！テンポに完全同期しながら音階でハーモナイズする、ただのディレイでは終わらない“コードを奏でるディレイエフェクト”｜DTMプラグインセール
Rechoirは、テンポに同期しながら音階的にハーモナイズされたエコーを生成できる、非常に創造的なディレイプラグインです。
- Rechoirはテンポに同期するハーモニーディレイプラグイン
- エコー音に対して自由なピッチシフトや音階でのハーモナイズが可能
- モジュレーションやフィルター、デシメーター機能で多彩な音作りができる
- DAWとの連携性が高く、パフォーマンスやオートメーションにも対応
- Windows/macOSで使用可能、Audio Unitにも対応（macOS）
Rechoirは「ただのディレイ」に飽きた人にぴったりの、創造性を広げるエフェクトです。
導入も簡単なので、気になった方は一度試してみてください。
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