
カーヌーンという中東の弦楽器を再現するはずが、開発者のひらめきによって“空想上の多弦楽器”へと進化した「Quilcom multiPluck」
チューニング自由度の高さやスプリット設定による音作りの柔軟さは、他にはない個性を放ちます。
この記事では、その魅力と使いどころを分かりやすく解説していきます。
無料配布
>>>multiPluckの配布ページ
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Quilcom multiPluck:自由度の高いマルチ弦プラッキング・シミュレーター

「Quilcom multiPluck」は、実在の楽器の要素をベースにしながらも、現実では構造的に困難な“空想上の弦楽器”をシミュレートするために設計された、非常にユニークなソフトウェア音源です。
以下に、その特徴や使用方法について詳しく紹介します。
Quilcom multiPluckとは
- トルコのカーヌーンにインスパイアされた開発経緯
このプラグインは、「カーヌーン」という中東の伝統楽器(トルコのチター)を再現してほしいというリクエストから始まりました。
カーヌーンは、各音に対して3本のユニゾン弦が張られているのが特徴ですが、開発者はここから発想を広げ、1音につき最大4本の弦を個別にチューニングできる設計にしました。 - スプリットポイント機能で上下弦を独立チューニング
音域の境界(スプリットポイント)を設定することで、低音部と高音部で異なるチューニングが可能になります。
これにより、弦楽器の構造的な制約を超えた音作りが実現できます。 - アコースティックギターの多弦シミュレーションも可能
チューニング設定を工夫することで、12弦ギターや6弦ギターのようなサウンドも作り出せます。
ただし、その構造は実際の楽器では再現が困難な、いわば“空想上の多弦楽器”とも言える内容です。
使用時の注意点
- 1xでのレンダリング・バウンスが必要
内部で使用されている制御処理の仕様により、リアルタイム処理や高サンプルレートでの書き出しには制限があります。
そのため、オフラインでのレンダリング(1xの速度)で書き出しを行う必要があります。
これは他のQuilcom製プラグインでも見られる共通の仕様です。
ダウンロード内容と互換性について
- 提供されているプラグイン形式
以下の4種類のWindows対応プラグインが含まれています。自身の環境に合わせて選ぶことが可能です。- VST2 32bit
- VST2 64bit
- Windows XP対応のVST2 32bit版
- VST3 64bit
- ダウンロードファイルの内容
圧縮ファイル内には、以下のファイルが同梱されています。- プラグイン本体
- ユーザーガイド(User Guide)
- FlowStoneスキーマ(schematic)
FlowStoneをお持ちであれば、スキーマを開いて内部構造を確認したり、自分なりにカスタマイズすることもできます。
まとめ:Quilcom「multiPluck」1音ごとに最大4本の弦を自由に設定、上下で異なるチューニングも可能な“空想上の弦楽器”を再現できる唯一無二のプラッキング音源|DTMプラグインセール
「Quilcom multiPluck」は、既存の楽器の枠を超えた音作りを可能にする、実験的で創造性に富んだプラグインです。
・開発のきっかけはトルコの伝統楽器「カーヌーン」
・1音につき最大4本の弦を、独立してチューニング可能
・スプリットポイント設定で低音と高音で別々の調整ができる
・12弦や6弦アコースティックギターのシミュレーションにも対応
・Windows用プラグイン4種を同梱(VST2/3, 32/64bit対応)
・FlowStoneスキーマ付きで仕組みを学ぶこともできる
・1xレンダリング必須という注意点あり
このように、「multiPluck」は既存の楽器にとらわれない音作りを追求したい方にぴったりのプラグインです。
新しい音の世界を探している方は、ぜひ一度触れてみてください。
無料配布
>>>multiPluckの配布ページ
※ページ下部、画像クリックでダウンロードできます