
ミキシング作業をスムーズに進めるためには、ステレオ幅の調整・フェーズ補正・ゲイン管理などの基本的な処理が欠かせません。
しかし、DAWに標準搭載されているツールでは細かい調整が難しく、煩雑な作業になりがちです。
簡単な操作で、ミックスのクオリティを向上させることができます。
この記事では、Protilityの詳細な機能と使い方を徹底解説します。
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Protility: ミキシングをスムーズにする無料ユーティリティプラグイン

Protilityは、PROCESS.AUDIOが提供する無料のユーティリティプラグインで、あらゆるDAW(デジタル・オーディオ・ワークステーション)で使用可能です。
ライセンス認証なしで動作し、ステレオの幅調整・フェーズコントロール・フィルター・ゲイン調整など、ミックス前のトラックセットアップをスムーズにする機能を備えています。
開発を手がけたPROCESS.AUDIOは、音楽制作の現場で求められるアナログ感とデジタルの利便性を融合させたツールを提供するために設立されました。
ミキシングを迅速かつ直感的に行うためのシンプルな操作性が特徴です。
Protilityの主な機能と詳しい使い方

Protilityは、ミキシングの準備をスムーズにする無料のユーティリティプラグインです。
ここでは、各機能の詳細な説明と、具体的な使い方を紹介します。
フェーズ反転 & チャンネル選択
- フェーズ反転: 左チャンネルまたは右チャンネルの位相を180度反転できます。
- チャンネル選択: ステレオの左右を入れ替えたり、片方のチャンネルのみを再生できます。
- リンクアイコンを使用すると、両チャンネルを同時に反転可能。
使い方
- 左右チャンネルのフェーズを確認
- ミックスで片方のチャンネルの位相が逆になっている場合、音が不自然に感じることがあります。
- フェーズメーターで確認し、必要に応じて修正します。
- フェーズを反転する
- 左または右のフェーズ反転ボタンを押すと、選択したチャンネルのフェーズが180度反転します。
- 両方同時に反転させる場合は、リンクアイコンをオンにします。
- チャンネルの選択や入れ替え
- 左チャンネルのみ再生したい →「L」ボタンを押す
- 右チャンネルのみ再生したい →「R」ボタンを押す
- 左右のチャンネルを入れ替えたい →「Swap」ボタンを押す
フェーズコントロール
- 低周波(ベースやキックなど)のフェーズを微調整できる。
- 1次オールパスフィルターを使用し、カットオフ周波数を変更可能。
使い方
- 低音のフェーズを確認
- ベースやキックが他のトラックと干渉して、音が薄くなることがあります。
- 相関メーターやリスニングで問題を感じたら、フェーズを調整します。
- フェーズ調整を行う
- スライダーを左右に動かし、適切な位置を探します。
- 低域の音がよりクリアになり、パンチのあるサウンドにできます。
ハイパスフィルター
- 不要な低音をカットするためのフィルター。
- デフォルトのスロープは12dB/oct、ボタンを押すと18dB/octに変更可能。
使い方
- 低音を整理したいトラックに適用
- ギター、ボーカル、シンセなど低域が不要なトラックに適用すると、ミックスがクリアになります。
- フィルターを設定
- スライダーを調整してカットオフ周波数を決定(例: 100Hz~150Hz)。
- さらに不要な低音を取り除く場合は、スロープを18dB/octに設定。
サンプルディレイ
- 左右のチャンネルをミリ秒単位またはサンプル単位で遅延。
- ハース効果(Haas Effect) を使い、ステレオの広がりを強調できる。
使い方
- ステレオを広げる
- 片方のチャンネルを数ミリ秒遅らせると、広がりのある音像を作れます。
- 左右どちらかを1~5ms遅らせると、ステレオイメージが広がります。
- タイミングを微調整
- ベースやドラムのレイヤー調整に使用可能。
- サンプル単位の遅延で、タイミングを完璧に合わせられる。
ステレオ幅調整
- ステレオのサイド成分をコントロールし、音の広がりを調整。
- 0%(モノラル)~400%(超ワイド)の範囲で変更可能。
使い方
- ミックスに適した幅を設定
- ボーカルやベースは100%以下(モノ寄り)に設定。
- シンセパッドやギターは150~200%にして広がりを出す。
- モノチェック
- 幅を広げすぎると、モノ再生時に問題が出ることがあるので、相関メーターを確認。
低域モノ化(Bassmono)
- 指定した周波数以下をモノ化し、低域の位相ズレを防ぐ。
使い方
- ベースの位相問題を防ぐ
- Bassmonoをオンにして、周波数を50~100Hzに設定。
- 低音が中央にまとまり、スピーカーの再生が安定する。
パンコントロール
- 左右のパンを独立して調整できる。
- x2ボタンで、左右チャンネルを個別にコントロール可能。
使い方
- 通常のパン操作
- スライダーを左右に動かしてパンを調整。
- 左右のチャンネルを独立操作
- x2ボタンを押すと、左右チャンネルを個別に調整可能。
- 例えば、ドラムのオーバーヘッドマイクのバランスを調整するのに便利。
ゲインコントロール
- -60dB ~ +24dB の範囲でゲイン調整。
- クリッピングLED付きで、オーバーレベルを視覚的に確認可能。
使い方
- 音量バランスを調整
- トラックの音量が小さすぎる場合、ゲインを+6dB程度上げる。
- 逆に、音量が大きすぎる場合は-6dB程度下げる。
- クリッピングを回避
- LEDが赤く光ったら、ゲインを下げるか、別のトラックのバランスを調整する。
相関メーター
- +1に近い → 良好なモノラル互換性
- 0に近い → 広いステレオイメージ
- -1に近い → 位相が逆でモノラル時に消失する可能性
使い方
- 位相問題をチェック
- ミックス全体が+1~0の範囲に収まっているか確認。
トリムコントロール
- ミックスの最終段階でボリュームを微調整。
使い方
- トリムで音量を統一
- トラックの出力レベルを揃えるのに使用。
- マスタリング前の最終的な微調整にも便利。
システム要件
最低動作環境
- CPU: Intel Core 2 Duo / AMD Athlon 64 X2 以上
- OS:
- Windows: 8.1, 10, 11(64bit)
- macOS: 10.13(High Sierra)以上、Apple Silicon(M1+)対応
対応DAW
Protilityは、全てのDAWで使用可能です。
- Pro Tools
- Cubase
- Logic Pro X
- Ableton Live
- Studio One
- Luna など
まとめ:【終了日未定 無料配布】Process.Audio「Protility」プロクオリティのミキシングを無料で実現!各トラックの音量バランスを正確に整えながら、不要な低音をカットし、全体のステレオ感を調整するシンプルかつ強力なプラグイン|DTMプラグインセール
Protilityは、ミックス作業を効率化するための無料ユーティリティプラグインです。
ステレオの幅調整、フェーズ補正、ゲイン管理など、ミキシングに必要な基本調整を1つのインターフェースで直感的に行うことができます。
- フェーズ反転 & チャンネル選択:
左右の位相や配置を自由に調整 - フェーズコントロール:
低音のフェーズを微調整し、干渉を防ぐ - ハイパスフィルター:
不要な低音を除去し、ミックスをクリアに - サンプルディレイ:
ハース効果を利用してステレオの広がりを調整 - ステレオ幅調整:
モノラルから超ワイドまで自在に設定 - 低域モノ化(Bassmono):
低音の位相問題を回避 - パンコントロール:
左右チャンネルの独立調整が可能 - ゲインコントロール:
音量バランスを視覚的に管理 - 相関メーター:
位相のズレやモノラル互換性をチェック - トリムコントロール:
最終的な音量バランスを調整
ミキシングをスムーズに進めるための便利なツールとして、Protilityを活用することで、より洗練されたサウンドを作り上げることができます。

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