
もっとリアルなギター音がほしい
ギターを弾けないけど本格的なロックサウンドを作りたい
そんな悩みを持つ作曲家やDTMerに向けて登場したのが、Neo Guitar Series – Parallax Guitarです。
この記事では、Parallax Guitarの特徴・操作性・実用性、他音源との違いや使いどころを具体的に紹介します。
「自分の制作に本当に使えるか?」その答えを、ここで見つけてください。
Neo Guitar Series – Parallax Guitarとは何か?特徴と基本情報

Parallax Guitarは、Musical Sampling社が開発したエレキギター音源で、Neo Guitar Seriesの第2作目です。
特にピック弾きに特化しており、ロックやエモーショナルな楽曲で活躍します。
Kontaktフル版専用という点は注意が必要ですが、その分サウンドや操作性には一切の妥協がありません。
直感的なUIと洗練された機能設計により、作曲現場でもすぐに活用できる即戦力ライブラリです。
DIパッチも含まれており、自分好みの音作りができる柔軟性も魅力です。
Neo Guitar Seriesとはどういうシリーズなのか
Neo Guitar Seriesは、作曲現場における“実用性”を最優先に設計されたギター音源シリーズです。
派手な機能よりも、音の質と扱いやすさに焦点を当てています。
余分な要素を排除し、必要なものだけを洗練させて搭載しているのがこのシリーズの最大の特徴です。
こうして、音のリアルさと操作の簡単さを両立しています。
現場目線のサウンド設計:
余計なエフェクトを省き、ミックスにそのまま使えるナチュラルなトーンを重視
打ち込みしやすい構成:
アーティキュレーションや奏法の切り替えがスムーズで、煩雑な操作を必要としない
リアルさと軽さの両立:
容量を抑えつつも、演奏ニュアンスの再現度が高く、ストレスなく使える
Kontaktフル版専用:
無償版では動作せず、製品版Kontakt環境が必須だが、その分自由度と安定性が高い
幅広いスタイルに対応:
ロックだけでなく、ポップスやエモ系にも自然にフィットする音作り
Parallax Guitarの開発背景とコンセプト
Parallax Guitarは「ギタリストが不要と思えるほどのリアルさと操作性」をコンセプトに開発されました。
ロックやオルタナ系に欠かせない“ピック弾き”の鋭さをリアルに再現しながらも、打ち込み時のストレスを限界まで軽減しています。
特にストラムやレガート、ダブルトラッキングといった演奏表現を、ユーザーの負担をかけずに扱えるようにした設計は秀逸です。
ピック弾き特化のサンプリング:
力強さやアタック感を忠実に再現し、ロック系の曲に即対応
最小限で最大の効果を追求:
必要な奏法だけを厳選し、UIもシンプルに設計することで作業効率を向上
演奏機能の直感操作:
ダブルトラッキングやストラムも、煩雑な設定なしで使える設計
表現力を拡張するレガート:
ナチュラルレガートやスライドなどをベロシティで切り替え、細かな表現も可能
DIパッチで音作りの幅が拡張:
アンプやエフェクトを通さず録音されたクリーンサウンドで、自由な加工ができる
Musical Sampling「Neo Guitar Series – Parallax Guitar」の価格
サウンドの特徴と音質は?実際にリアルなのか
Parallax Guitarの最大の魅力は、ピック弾き特有のアタック感や倍音の鳴り方まで再現されたリアルなサウンドです。
録音には細心の注意が払われており、演奏の強弱やニュアンスが丁寧にキャプチャされています。
そのため、コードストラムから単音フレーズ、速いアルペジオまで、打ち込みでも自然に聞こえるのが特長です。
DI音源の収録により、サウンドメイクの自由度も高く、ジャンルに合わせた調整も可能です。
レガートやベロシティ切り替えの表現力とは
Parallax Guitarには、複数のレガートアーティキュレーションが収録されています。
これらはすべてベロシティの値によって自動的に切り替えられ、キースイッチ操作を必要としません。
その影響で、リアルタイムの打ち込みでも違和感なくフレーズが繋がり、表現力の高い演奏が可能になります。
特に、スライドやハンマリングのレスポンスは速く、テンポの早いフレーズにも対応しています。
ナチュラルレガート:
通常のレガート奏法で、自然な音のつながりを再現
スライド to プラック:
滑らかにポジションを移動したあとピッキングされる動き
スライド no プラック:
音を切らずにスムーズに移動する表現に最適
ハンマリング/プリング:
ベロシティに応じて最大4度まで自動適用され、速いパッセージに効果的
クリーン音とディストーション音の違いと印象
Parallax Guitarは、クリーン系とディストーション系のプリセットをそれぞれ複数収録しており、スタイルに応じた音作りが可能です。
どちらも極端な音色加工はされておらず、ミックスに馴染みやすいバランスが保たれています。
このことから、エフェクトを加えることで自分好みの音に育てることも容易です。
クリーンプリセット:
輪郭がはっきりとした音質で、バラードやポップスに向いている
ディストーションプリセット:
中域に厚みがあり、ロックやオルタナ系のバッキングに最適
音色のバリエーション:
それぞれに複数の個性的なトーンがあり、選ぶ楽しさもある
過度な加工なし:
使い勝手を重視しているため、ミックスに馴染みやすい音質に調整されている
プリセット音色とその活用例
Parallax Guitarには、即戦力として使えるクリーン系とディストーション系のプリセットが多数用意されています。
それぞれのプリセットは個別に調整されており、ただの“音のバリエーション”ではなく、シーンに応じた最適解として活用できます。
サウンドの作り込みに慣れていない方でも、プリセットを選ぶだけである程度完成された音に仕上がるため、制作のスピードアップにもつながります。
クリーンプリセットの構成と用途
クリーンプリセットは6種類が収録されており、いずれも透明感のある音質で、コードバッキングや単音フレーズに適しています。
音が立ち上がりすぎず、他の楽器と自然に溶け込むため、ポップスやバラード系で重宝される傾向があります。
どのプリセットもそのまま使っても違和感がなく、EQやリバーブでの微調整だけで楽曲にフィットします。
Amnesia:
柔らかく広がりのあるトーンで、アンビエント系にも最適
Cash:
高域が少し強めで、抜けのいいカッティング向きの音色
Espionage Clean:
タイトでクセの少ない音。シーケンス的な演奏にも対応
Holding On:
少し湿り気のある音色で、メロウなバラードにフィット
Just a Dream:
明るくクリアな響きが特徴。コード中心のアレンジ向き
Solace:
奥行きがあり、感情を込めやすいソロやリードに適している
ディストーションプリセットの構成と特徴
ディストーション系のプリセットは8種類が用意されており、ロックやオルタナティブ、メタルなどのジャンルに特化したサウンドが並びます。
それぞれ歪み方やEQのキャラクターが異なり、リフ・バッキング・ソロのどこに使うかで選ぶ楽しさがあります。
いずれも過度な加工はされていないため、後から自分好みに調整する余地が残されています。
Arizona:
ミッドレンジに厚みがあり、パワーコードに強い
Espionage Dirty:
硬質でややドライな質感。
リフ向け
Good ol’ Day:
クラシックロック風の太くて暖かいサウンド
Great Ol’ Days:
よりラウドな設定で、エネルギッシュなアンサンブルに最適
Lights Out:
ディープな歪みとローミッドが特徴で、重たいリズムに向く
No Prisoners:
アグレッシブな歪み。
エモ系やポストハードコアに最適
Rotor:
モダンなミッド重視サウンド。
幅広い用途に対応
The Thief:
音抜けの良い設定で、リードギターに使いやすい
実際の操作性と直感的なコントロール性
Parallax Guitarは、複雑な設定を必要とせず、誰でも直感的に扱える操作性が魅力です。
細かなキースイッチ操作やパラメータ調整をせずとも、ベロシティやタイミングに応じて自然な奏法へ切り替わるため、演奏者目線に近い感覚で打ち込めます。
このように、ギターのリアルさを損なうことなく操作の手間を最小限に抑えることで、作業のテンポを落とさずにアイディアを形にすることができます。
ストラムやダブルトラッキング機能の効果
ストラム機能は、コード演奏をリアルに再現するうえで非常に役立ちます。
MIDIノートを同時に押すだけで、タイミングの微調整やストローク感を演出できるため、打ち込み臭さを軽減できます。
また、ダブルトラッキング機能は、左右に異なるトーンを自動で配置することにより、音の広がりを演出し、壁のようなサウンドを作ることが可能です。
こうして、ミックス段階での処理を減らしながら、厚みのあるギタートラックが完成します。
ストラム自動処理:
和音入力だけでストローク風のタイミングが得られる
打ち込みの手間を削減:
複雑なMIDI編集をせずに自然なコード演奏が可能
ダブルトラッキングの自動化:
同じフレーズを左右に振り分け、迫力を演出
定位のコントロールも容易:
左右の広がりは内部で調整済み、設定不要
ベロシティで切り替えるアーティキュレーションの精度
Parallax Guitarでは、アーティキュレーション(奏法)の切り替えがすべてベロシティによって制御されます。
これにより、演奏中にキースイッチを操作する必要がなく、DAW上の打ち込みが大幅に効率化されます。
たとえば、強めのベロシティで打ち込むと自然にスライド奏法が適用されるといった仕組みで、意図した表現を素早く実現できます。
このことから、打ち込みに慣れていないユーザーでも、直感的にリアルなフレーズを作ることができます。
キースイッチ不要:
演奏の強さに応じて自動で奏法が変化
演奏表現がスムーズ:
滑らかなフレーズ展開が実現できる
DAW操作の効率化:
トラックの構成がシンプルになり、編集しやすい
アーティキュレーションの誤作動が少ない:
想定通りの奏法に安定して切り替わる
DIパッチで広がる柔軟な音作りの可能性
Parallax Guitarには、アンプやエフェクトを通さずに録音された「DIパッチ」が複数収録されています。
これらのパッチは、エンジニアの手が加えられていないフラットな状態のサウンドで構成されており、自分の好きなプラグインやエフェクトチェーンで音を自由に作り込むことが可能です。
あらかじめ用意されたプリセットでは物足りない、細部まで音作りを突き詰めたいという方にとって、非常に大きな武器になります。
DI音源を活かすおすすめエフェクトチェーン例
DI音源を活用する最大のポイントは、ゼロから“自分だけのギター音”を構築できるところです。
基本的には実際のギター録音と同じように処理を行うため、リアンプ感覚で作業できるのが魅力です。
以下は、DIパッチを活用する際におすすめのエフェクトチェーン例です。
目的に応じて順番や種類を調整することで、多様なジャンルに適したサウンドに仕上げることができます。
アンプシミュレーター:
Neural DSP、Amplitube、Guitar Rigなどで音の土台を形成
キャビネットIR:
リアルなスピーカー感を演出するために必須。好みのIRを選定
イコライザー:
中域の整理や高域の調整で、他のトラックと馴染ませる
コンプレッサー:
アタックとサスティンをコントロールし、バランスを整える
空間系(リバーブ/ディレイ):
曲調に合わせた奥行きや広がりを加える
サチュレーションやテープエフェクト:
わずかに歪みを加え、存在感を強調
DAWでのルーティング方法と注意点
DIパッチを活かすには、DAW上でのルーティング設定が重要です。
基本的にはMIDIトラックにParallax Guitarを立ち上げたあと、そのオーディオ出力をFXトラックにルーティングし、アンプシミュレーターやエフェクトを挿す形が一般的です。
複数のプリセットやエフェクトを試す場合は、バストラックやグループチャンネルを活用することで管理がしやすくなります。
オーディオアウトの確認:
Kontakt内で正しい出力設定にする
エフェクトトラックを独立させる:
後からの差し替えや調整がしやすくなる
モノラル/ステレオの切り替え:
アンプシミュレーターの仕様に合わせて調整
レイテンシー対策:
重いプラグインを使う場合はバウンスも検討
プロジェクト保存時の注意:
エフェクト設定も含めてテンプレ化しておくと便利
他のギター音源との比較とParallaxの優位性
Parallax Guitarは数あるギター音源の中でも、「リアルさ」「操作性」「即戦力」という3点で特に優れています。
打ち込み初心者でも使いやすく、細かく作り込みたい中上級者にも応える柔軟性があり、幅広い層に支持されています。
他製品と比べたときに突出しているのは、サウンドと操作性のバランスです。
このことから、技術的な難しさを感じさせず、自然な演奏表現を実現できます。
ShreddageやAmple Soundとの比較ポイント
ギター音源として人気のあるShreddageシリーズやAmple Soundと比べても、Parallax Guitarには独自の強みがあります。
Shreddageはメタル向きのヘヴィな音作りが得意で、Ample Soundはリアル志向の細かなカスタマイズに対応しています。
一方、Parallaxはその中間に位置するバランス型で、音のリアルさと使いやすさの両方を重視しています。
操作の手軽さ:
ShreddageやAmple Soundは設定項目が多く、Parallaxはセットアップがシンプルで即使用可能
奏法の切り替え精度:
ベロシティ制御により、細かなキースイッチ操作なしで自然な演奏ができる
収録音源の方向性:
Shreddageはメタル特化、Ampleは多ジャンル対応、Parallaxはロック寄りで万能型
音のキャラクター:
Parallaxは“そのまま使える”自然なトーンが魅力で、後処理の手間が少ない
コストパフォーマンス:
必要な機能に絞った設計により、価格と機能のバランスが取れている
Neo Guitar Seriesの中での位置づけと違い
Parallax GuitarはNeo Guitar Seriesの中でも「攻めた音」を出すポジションを担っています。
シリーズの中にはアコースティックやナイロン弦のギターも存在しますが、それらが柔らかさや抒情性にフォーカスしているのに対し、Parallaxはピック弾きによるエネルギッシュな演奏を支える設計です。
そのため、バンドサウンドやロック系トラックでは他のモデルより明らかに相性が良く、主役を張れる存在として設計されています。
ロック系に特化:
力強いピック弾きを中心に設計されており、歪み系の再現度も高い
演奏表現の幅広さ:
シリーズ中でもスライドやレガートの種類が多く、打ち込みで豊かな表情が出せる
即戦力としての完成度:
プリセットの完成度が高く、調整なしでもそのまま使える品質
DIパッチによる自由度:
DI音源で音作りの幅が広がり、シリーズ中でも最も加工しやすい
Neo Guitar Series Parallax Guitarの使い方・導入事例
Parallax Guitarは、プリセットの完成度が高く操作も直感的なため、作曲中のアイデア出しから最終ミックス直前まで幅広く活用できます。
特に、打ち込みギターを“本物らしく”聞かせたいという現場では、非常に高く評価されています。
プリプロ段階での仮ギターとして使用されるだけでなく、そのまま本番のトラックとして採用されるケースも少なくありません。
曲のジャンルやテンポに合わせて柔軟に対応できる点も現場で重宝される理由です。
ロック系トラックでの使用例
ロック系では、ディストーションプリセットとダブルトラッキング機能の組み合わせが特に効果的です。
パワーコードをMIDIで打ち込むだけで、左右に広がる厚みのあるサウンドが得られるため、ギタリストを起用しない制作にも十分対応できます。
また、タイトなバッキングや鋭いカッティングにも対応しており、バンドサウンドの核を担う存在になり得ます。
パワーコード打ち込みに強い:
プリセットだけで自然なリフが完成
左右の広がりが自動化:
ダブルトラッキング機能でミックスの迫力が向上
テンポ対応力が高い:
速いテンポでも打ち込みが破綻せず自然に聴こえる
ソロにも対応:
DIパッチにエフェクトを加えることで、リードギターもリアルに演出可能
バラードやポップスでの使いどころ
バラードやポップスでは、クリーンプリセットを使ったアルペジオやコードバッキングがよく合います。
音の主張が強すぎず、ボーカルやピアノとのバランスを取りやすいため、アレンジの中に自然に溶け込みます。
また、プリングやスライドを活かしたレガート表現を加えることで、感情を込めた演出も可能です。
テンポの遅い楽曲でも、音の立ち上がりや減衰が自然なので、打ち込みの違和感が出にくいのも魅力です。
クリーン音の透明感:
コードが透き通るように響き、空間系とも好相性
感情的なフレーズにも強い:
レガートやスライドで抑揚をつけやすい
他楽器とのなじみが良い:
中域がスッキリしており、ミックスしやすい
バラードにも対応:
遅いテンポでも表現が破綻せず、自然な演奏が可能
動作環境
Parallax GuitarはKontakt 6.8.0以降のフルバージョンに対応しており、無償版のKontakt Playerでは機能制限や時間制限がかかってしまいます。
Kontakt Playerでは非対応:
購入しても使えないので、フル版の所持が必須
必要バージョンの確認:
Kontakt 6.8.0以上でのみ動作保証されている
容量の軽さ:
2.1GBと軽量なので、ノートPCやモバイル環境でも導入しやすい
高音質な収録:
24bit / 48kHzで録音されており、プロの制作現場でも使用可能なクオリティ
CPU負荷も軽め:
Kontaktベースなので、重いシンセのような負担は少ない
OS対応:
Windows/macOSいずれでも動作。ただしmacOSはバージョンごとに制限がある場合あり
DAWとの互換性:
主要DAW(Cubase、Logic、Studio One、Abletonなど)に対応
まとめ|Parallax Guitarは“音も操作もリアル”な実用的ギター音源|DTMプラグインセール
今回の記事では、Musical Samplingの「Neo Guitar Series – Parallax Guitar」について、以下の内容を詳しく解説しました。
- ピック弾きに特化した
エレキギター音源で、ロックやエモ系トラックと好相性 - 直感的な操作性と
ベロシティ制御による演奏表現で、打ち込みでも自然な仕上がり - クリーン/ディストーション両対応のプリセットで、
ジャンルを問わず即戦力 - DIパッチ搭載により、
自分好みにサウンドを構築できる柔軟性 - 他のギター音源にないバランス感があり、
プロ現場でも十分使えるクオリティ
このように、Parallax Guitarは“ギター音源にリアルさと即戦力を求める人”にぴったりのライブラリです。
プリセットを選ぶだけでも良し、自分好みに作り込むも良し。初心者から中・上級者まで幅広く活用できるのが最大の魅力です。
「リアルなギターを打ち込みたいけど、難しそう…」と感じている方は、ぜひ一度使ってみてください。
制作のクオリティとスピード、両方が一段階レベルアップするはずです。




