
音にもっと奥行きがほしい、他と差がつくフィルター処理がしたい。
そんなあなたに注目してほしいのが、AIR Music Techの「Multiband Filterbank」です。
この記事では、その機能・活用法・おすすめユーザー像まで、詳しく解説していきます。
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Multiband Filterbank:伝説的フィルターが現代に蘇る

Multiband Filterbankは、AIR Music Techが開発した高機能な3バンド・マルチフィルタープラグインです。
単なるEQやフィルターとは異なり、過去の名機のフィルターの特徴を再現しつつ、現代的なサウンドデザインに対応するための機能が多数搭載されています。
「音の彫刻刀」とも言えるこのプラグインは、ロックやポップスはもちろん、R&Bやエレクトロニカ、トラップなど、ジャンルを問わず使える万能なツールです。
Multiband Filterbankの特徴とできること

- 3バンド構成のフィルター設計
- Lo(低域)、Mid(中域)、Hi(高域)それぞれを個別にコントロール可能
- クロスオーバーポイントの調整も自在
- 多彩なフィルタータイプ
- ローパス、ハイパス、バンドパス、ノッチ、ピークの5種を搭載
- 各バンドに独立して適用可能
- Pre-Drive(プレドライブ)機能
- 入力音に「歪み」や「質感」を加えることができる
- 各バンドごとに設定できるため、サチュレーションの深さも自在
- エンベロープ・フォロワー
- 各バンドにRise(立ち上がり)・Fall(減衰)の制御を装備
- 音の動きに反応してフィルターが変化し、リズミカルで躍動感のある音作りが可能
- MOD(モジュレーション)パラメーター
- 各バンドごとにスウィープ設定が可能
- ダイナミックなフィルター効果を演出できる
- ライブスペクトラム表示
- サウンドの周波数特性をリアルタイムで可視化
- 視覚的にサウンドをコントロール可能
- 各バンドのソロ再生
- フィルターごとのサウンドを個別に確認できるため、細かな調整がしやすい
Multiband Filterbankの使い方・活用法

Multiband Filterbankは、単なるフィルターではなく、楽曲全体に深みや動きを与えることができる柔軟な音響ツールです。
ここでは、その実用的な使い方を具体的なシーンに分けてご紹介します。
活用法一覧
- ドラムのキック・スネア・ハイハットを個別に強調・抑制する
- 3バンド構成を活かし、Loでキック、Midでスネア、Hiでハイハットに焦点を当てることで、各パートの音量やキャラクターを個別にコントロールできます。
- ボーカルの存在感を際立たせる
- Midバンドにのみ軽いPre-Driveを加えることで、中域の「声の芯」を強調。
リスナーにしっかり届くボーカルを演出できます。
- Midバンドにのみ軽いPre-Driveを加えることで、中域の「声の芯」を強調。
- ベースとキックの棲み分けに利用する
- 低域(Loバンド)にノッチフィルターを用いることで、ベースラインとキックの周波数帯域を分離し、ミックス全体の明瞭感を向上させます。
- 808トラックに動きを与える
- Envelope Followerを使用して、サウンドの入力に応じてフィルターを自動で開閉。
これにより、808に独特のリズムや揺らぎを付加できます。
- Envelope Followerを使用して、サウンドの入力に応じてフィルターを自動で開閉。
- パッドやアンビエントに空間的な揺らぎを追加
- HiバンドのMODパラメータでゆるやかなフィルターの動きを加えることで、無機質なパッド音に生命感を持たせることができます。
- ブレイクダウンセクションで音の数を整理する
- MidとHiをカットしLoのみ残すことで、ドラムやベースを引き立たせる。
逆にLoをカットして透明感のあるブレイクを作るのも効果的です。
- MidとHiをカットしLoのみ残すことで、ドラムやベースを引き立たせる。
- シンセやリードの存在感を調整する
- PeakフィルターをMidに適用して、他の楽器と被りやすい帯域をピンポイントで削る。
これにより、他の楽器とのバランスを崩さずに前に出せます。
- PeakフィルターをMidに適用して、他の楽器と被りやすい帯域をピンポイントで削る。
- マスター出力への軽い色付けとして使用
- 全体に微細なドライブとフィルターをかけることで、アナログ的な風合いを加える。
特にPre-Driveはごく控えめに使うとナチュラルな仕上がりになります。
- 全体に微細なドライブとフィルターをかけることで、アナログ的な風合いを加える。
Multiband Filterbankがおすすめな人
Multiband Filterbankは、音楽制作に関わる幅広いジャンルやスキルレベルの人に向けて設計された非常に柔軟なツールです。
ここでは、特にこのプラグインが効果を発揮するユーザー像を具体的に挙げていきます。
こんな人におすすめです
- 複雑な音作りをしたいサウンドデザイナー
- 各バンドごとに異なるフィルターやモジュレーションを適用できるため、細かな音の彫刻が可能です。
独創的なエフェクトや動きのあるサウンドを作りたい人に最適です。
- 各バンドごとに異なるフィルターやモジュレーションを適用できるため、細かな音の彫刻が可能です。
- トラックに「動き」や「表情」を加えたいプロデューサー
- Envelope FollowerやMOD機能により、トラックに生命感を与えることができます。
単調なループに飽きてきた人にこそ試してほしいプラグインです。
- Envelope FollowerやMOD機能により、トラックに生命感を与えることができます。
- ジャンル問わずミックスバランスを整えたいエンジニア
- 3バンドでの周波数分離、プリドライブでの質感調整など、ミキシング工程においても非常に役立ちます。
EQでは調整しきれない「質感」を扱いたい人向けです。
- 3バンドでの周波数分離、プリドライブでの質感調整など、ミキシング工程においても非常に役立ちます。
- ドラムやベースなどの低域を丁寧に処理したい人
- Loバンドのみにフィルターやドライブをかけることで、キックや808ベースのアタックや余韻を自在にコントロールできます。
- 既存のフィルタープラグインに満足できない中・上級者
- 単体のローパスやハイパスでは物足りないと感じている人にとって、3バンド制御と豊富なフィルタータイプは明確なアップグレードになります。
- シンプルなUIで直感的に操作したい初心者
- 複雑な機能を持ちながらも、インターフェースは視覚的に分かりやすく設計されています。
使い始めてすぐに音の変化を体感できるため、初心者にも扱いやすいです。
- 複雑な機能を持ちながらも、インターフェースは視覚的に分かりやすく設計されています。
- MPCユーザーやモバイル環境で制作している人
- MPC/Forceスタンドアロン環境にも対応しているので、ラップトップレスで制作している人にとっても導入しやすいのが特徴です。
プロの評価・ユーザーの声
- 「このフィルターは直感的で使いやすく、それでいて奥が深い」
─ Josh Jacobson(アーティスト・DJ) - 「3バンドすべてにドライブ機能があって、音に絶妙な汚れを加えられる」
─ AJ Jackson(プロデューサー) - 「ドラムバスにかけたときの質感がすごく良い。これはもう手放せない」
─ Alex Anderson(プロデューサー/DJ) - 「GUIがシンプルで見やすく、設定も直感的。制作の流れを妨げないのが最高」
─ Terrence Elam(グラミー受賞エンジニア)
対応環境と仕様
- プラグイン形式:VST2 / VST3 / AU / AAX
- 対応OS:Windows 10/11、macOS 13~15
- MPCスタンドアロン対応:MPC One / MPC Live / MPC X / MPC Key 61 など
- メモリ要件:最低4GB(推奨8GB)
- CPU要件:Intel Core i5/i7、2.3GHz以上
まとめ:AIR Music Technology「Multiband Filterbank」音の輪郭がにじむ、パートがぶつかる、ダイナミクスが出ない…をすべて解決!細かい設定なしで音に動きと深みを与える、フィルターを超えて“楽器”として使える驚異のプラグイン|DTMプラグインセール
Multiband Filterbankは、ただのフィルターではありません。
それは「音を彫刻するツール」であり、「楽曲に命を吹き込む装置」です。
- 3バンド構成でLo/Mid/Hiを個別にコントロール可能
- フィルタータイプは5種類(Low Pass、High Pass、Band Passなど)
- 各バンドにエンベロープ・フォロワーとMOD機能を装備
- Pre-Driveによるサチュレーションで音の厚みを付加
- ドラム処理、ベース補正、パッドの動き付けなど用途多数
- 初心者にもわかりやすいUI設計
この記事を読んで、Multiband Filterbankが自分の制作スタイルに合いそうだと感じた方は、ぜひ一度試してみてください。
今のあなたのサウンドに、もう一段深みと動きを加えてくれるはずです。