
EQは音作りの中心にある存在です。
しかし、用途ごとにプラグインを使い分けるのは意外と手間がかかります。
Multi-Qは、デジタルの精密さ、コンソールの質感、真空管の温かみを1つにまとめたユニバーサルEQです。
補正から音楽的な味付けまで、これひとつで対応できます。
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Multi-Q:ユニバーサルEQプラグイン
Multi-Qは、Dusk Audioが開発したユニバーサルEQプラグインです。
1つのプラグインに「Digital」「British」「Tube」という3種類のEQモードを搭載し、用途に応じて瞬時に切り替えられます。
それぞれのモードは、伝説的なEQ設計をもとに作られており、音のキャラクターや挙動が大きく異なります。
ミックスやマスタリングの場面で「今ほしい質感」に合わせて選べるのが最大の魅力です。
主な特徴は次の通りです。
- 1つのプラグインに3種類のEQモードを搭載
- Digital:8バンドのパラメトリックEQ+ダイナミック処理
- British:クラシックなコンソールEQの質感
- Tube:ビンテージ・パッシブチューブEQの温かみ
- リニアフェーズ処理(Digitalモード)
- バンドごとのダイナミックEQ
- リアルタイムスペクトラムアナライザー
- 2倍/4倍オーバーサンプリング
- オートゲイン補正
- A/B比較付きプリセットシステム
- フルオートメーション対応
単なる多機能EQではありません。
音作りの方向性そのものを切り替えられる設計が、Multi-Qの個性です。
Digitalモード

Digitalモードは、現代的で精密なパラメトリックEQです。
補正系の処理や、細かい帯域コントロールに向いています。
主な機能
- 8バンドのフルパラメトリックEQ
- 各バンドにダイナミックEQ機能を搭載
- フィルタータイプを複数選択可能
- Bell
- High Shelf / Low Shelf
- High Pass / Low Pass
- Notch
- Band Pass
- リニアフェーズオプション
- 低域用ローパスフィルター(複数カーブ)
- プリ/ポスト表示対応のリアルタイムスペクトラムアナライザー
- 最大±24dBのブースト/カット
バンドごとのダイナミックEQ
各バンドにスレッショルド、アタック、リリース、レンジを設定できます。
入力レベルに応じて自動でブーストやカットを行う仕組みです。
例えば、
- ボーカルの歯擦音だけを抑えるディエッサー用途
- 共振が出た瞬間だけカットする処理
- 特定帯域にだけ反応するコンプレッション
といった使い方が可能です。
リニアフェーズモードでは位相歪みを抑えた処理が行えます。
透明感を保ちたいマスタリング用途に向いています。
Britishモード

Britishモードは、クラシックなコンソールEQを再現したモードです。
Dusk Audioの「4K-EQ」と同じエンジンを統合しています。
構成
- 4バンドパラメトリック
- LF
- LMF
- HMF
- HF
- ハイパス/ローパスフィルター
- LF/HFでBellとShelfの切り替え可能
- Driveによるアナログサチュレーション
- 各バンドのハーモニックモデリング
BrownモードとBlackモード
Britishモードには2種類の挙動があります。
Brown(Eシリーズ系)
- 広めで音楽的なカーブ
- トランスの温かみ
- 直感的に「気持ちよく」効く特性
Black(Gシリーズ系)
- タイトで精密なレスポンス
- Proportional Q動作
- より外科的な補正が可能
キャラクターを加えたいトラックや、コンソール的なまとめ方をしたいバス処理に適しています。
Driveを上げるとアナログ的な倍音が加わり、音が前に出ます。
単なるEQ以上の色付けができるモードです。
Tubeモード

Tubeモードは、ビンテージのパッシブ・チューブEQを再現しています。
LCフィルターカーブと12AX7トライオードのサチュレーションをモデリングしています。
主な機能
- 低域Boost/Attenuation(周波数選択可能)
- 高域Boost/Attenuation(帯域幅調整付き)
- Mid Dip/Peakセクション
- Tube Driveによる倍音付加
- パッシブEQ特有の相互作用カーブ
有名な「同一周波数でのBoost&Cut」
同じ低域周波数でブーストとカットを同時に行うと、独特なカーブが生まれます。
結果として、
- 低域のパンチが出る
- こもりを抑えられる
- 量感と抜けが両立する
このテクニックは、多くの名盤で使われてきました。
音を整えるというより、「音楽的に仕上げる」ためのEQです。
技術仕様
技術仕様は、以下の通りです。
Digitalモード
- 8バンドフルパラメトリック
- 最大±24dB
- リニアフェーズ対応
Britishモード
- コンソール準拠のバイクアッドフィルター
- マルチステージ・アナログモデリング
- Q挙動:固定(Brown)/プロポーショナル(Black)
Tubeモード
- パッシブLCフィルターエミュレーション
- 12AX7トライオードモデル
- Boost/Cut周波数の連動挙動
パフォーマンス
- CPU使用率:約2〜4%(モードにより変動)
- レイテンシー
- 最小位相:約32サンプル
- リニアフェーズ:約2048サンプル
- メモリ使用量:約15MB
通常のミックス環境で複数立ち上げても扱いやすい設計です。
対応環境とフォーマット
対応環境は、以下の通りです。
対応OS
- Linux(Debian 12+、Ubuntu 22.04+、Fedora 36+)
- Windows 10以降
- macOS 10.13以降
対応フォーマット
- Linux:VST3 / LV2
- Windows:VST3
- macOS:VST3 / AU
サンプルレート
- 44.1kHz〜192kHz
64bit対応DAWが必要です。
ベータ版について
Multi-Qは現在ベータ版(v0.9.0)です。
基本機能は安定していますが、
- 追加プリセットの拡充
- UIの洗練
- ドキュメントやツールチップの改善
などが進行中です。
まとめ:Dusk Audio「Multi-Q」8バンド・ダイナミックEQからコンソールサウンドまで網羅!Digital・British・Tubeの3モードを搭載したユニバーサルEQ|DTMプラグインセール
Multi-Qは、
- 精密な補正を行うDigital
- キャラクターを加えるBritish
- 音楽的な色気を足すTube
この3つを1つにまとめたEQです。
補正から音作りまで、これ1本で完結させたい方に向いています。
トラック単体にも、バス処理にも、マスタリングにも対応できます。
「EQを選ぶ」という行為そのものをシンプルにするプラグイン。
それがMulti-Qです。
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