
GrooveTransferは、別トラックのグルーヴをそのまま転送できる無料のオーディオプラグインです。
一般的なサイドチェインコンプレッサーとは異なり、リズムの抑揚を別のトラックへ反映できるため、自然なポンピングやダッキングを簡単に作れます。
この記事では、GrooveTransferの特徴や仕組み、活用例、対応環境まで詳しく紹介します。
GrooveTransfer:別トラックのグルーヴをそのまま移せる無料プラグイン

GrooveTransferは、あるトラックのグルーヴ(リズムの抑揚)を抽出し、別のトラックへ適用できるオーディオプラグインです。
音色そのものは変えずに、リズムのノリだけを移せることが最大の特徴です。
例えば、ドラムのリズムに合わせてパッドを自然に揺らしたり、キックのタイミングに合わせてベースを動かしたりできます。
通常ならサイドチェインや複雑なルーティングが必要な処理も、プラグイン同士を接続するだけで行えます。
主な特徴
- 別トラックのグルーヴをリアルタイムで転送
- 音色はそのままでリズムだけを同期
- MIDI不要
- サイドチェインルーティング不要
- トラック名を選ぶだけで接続できる
- 最大16インスタンスまで同時利用可能
GrooveTransferの仕組み
GrooveTransferは、「Sender」と「Receiver」という2つの役割を使って動作します。
まず、グルーヴを送りたいトラックにSenderを挿入します。
次に、グルーヴを受け取りたいトラックへReceiverを挿入します。
あとは両方のプラグインを名前でペアリングするだけです。
Senderが検出したリズム情報は共有メモリを使って送信され、Receiver側で音量変化へ反映されます。
DAW内でオーディオバスやサイドチェイン入力を設定する必要はありません。
GrooveTransferの流れ
- Senderを元になるトラックへ挿入
- Receiverを動かしたいトラックへ挿入
- 接続先を名前で選択
- グルーヴ情報がリアルタイムで共有される
- Receiver側の音量変化として反映される
サイドチェインコンプレッサーとの違い
サイドチェインコンプレッサーは、別トラックをトリガーとして音量を下げる処理が中心です。
一方、GrooveTransferは音量を下げるだけではありません。
トランジェントから抽出したリズム情報を利用して、元トラックの抑揚そのものを再現します。
そのため、より自然なグルーヴ感を作れます。
GrooveTransferでできること
- リズムに合わせて音量を上下させる
- グルーヴをそのまま再現する
- 音量を下げるだけでなく持ち上げることも可能
- コンプレッサーを使わずにリズムを作れる
トランジェントを検出するエンベロープフォロワー
GrooveTransferには、高速・低速の2種類のエンベロープフォロワーが搭載されています。
この2つを組み合わせることで、音の立ち上がりだけを検出し、トランジェント部分のグルーヴを抽出します。
持続音ではなくアタック部分を中心に解析するため、リズム感を自然に取り出せます。
調整できるパラメータ
- Sensitivity(検出感度)
- Attack(0.1〜100ms)
- Release(5〜2000ms)
これらを調整することで、細かいリズムから滑らかな揺れまで幅広く作れます。
MixノブでRideとDuckを切り替え
Mixノブは、GrooveTransferの動きを決める重要なパラメータです。
プラス方向では、元トラックのグルーヴに合わせて対象トラックも動きます。
マイナス方向では、逆にグルーヴを避けるような動きになります。
プラス方向
- 元トラックと同じリズム感で動く
- ポンピング効果を作りやすい
- グルーヴをそのままコピーできる
マイナス方向
- リズムに合わせて音量が下がる
- コンプレッサーなしでダッキングできる
- ボーカルやキックのスペースを作りやすい
Sender・Receiver・Bothの3つのモード
GrooveTransferには3種類の動作モードがあります。
Sender
グルーヴ情報を送信します。
Receiver
送られてきたグルーヴを受信して音へ反映します。
Both
送信と受信を同時に行います。
複数のトラックを連鎖させられるため、パーカッション全体を同じグルーヴで動かすような使い方もできます。
リアルタイムで確認できるライブスコープ
プラグインには約1.5秒分のエンベロープ表示機能が搭載されています。
現在送信しているグルーヴや受信しているグルーヴをリアルタイムで確認できます。
視覚的に動作が分かるため、パラメータ調整もしやすくなっています。
ライブスコープで確認できること
- 現在のグルーヴ
- 送信状況
- 受信状況
- エンベロープの変化
インターフェースは自由に拡大・縮小できる
画面サイズは60%から300%まで変更できます。
ウィンドウの比率は維持されるため、表示が崩れる心配はありません。
設定したサイズはプロジェクトと一緒に保存されます。
GrooveTransferの活用例
GrooveTransferはさまざまな場面で活用できます。
キックとベースを同期
キックのリズムに合わせてベースを自然にポンピングできます。
サイドチェインコンプレッサーを使わなくても、リズムに沿った動きを作れます。
ドラムとパッドを同期
ドラムのグルーヴに合わせてパッドが呼吸するような揺れを作れます。
静かなパッドにも自然なリズム感が加わります。
ボーカルとディレイ
ボーカルをSenderに設定し、ディレイをReceiverへ設定します。
Mixをマイナス方向にすると、歌っている間だけディレイが控えめになり、フレーズの終わりで自然に広がります。
パーカッション全体を統一
Bothモードを利用すれば、シェイカーやハイハット、タムなど複数のパーカッションを同じグルーヴでまとめられます。
最大16インスタンスまで連携可能
GrooveTransferでは、最大16個のインスタンスが同時に共有メモリへ接続できます。
複数のトラックを同じグルーヴで動かしたり、複数のグルーヴを使い分けたりすることも可能です。
プラグイン同士は自動で検出され、名前で簡単に接続できます。
対応環境
GrooveTransferは主要なOSとプラグインフォーマットに対応しています。
対応OS
- Windows 10 / 11(64bit)
- Linux x86-64
- macOS 11以降(Intel・Apple Silicon対応)
対応フォーマット
- VST3
- AU(macOS)
- CLAP
オートメーション対応
以下のパラメータはオートメーションに対応しています。
- Sensitivity
- Attack
- Release
- Mix
- Role
まとめ:XeniAudio「GrooveTransfer」ドラムやキックのグルーヴをベースやパッドへ転送できる無料プラグイン|DTMプラグインセール
GrooveTransferは、別トラックのグルーヴだけを抽出して転送できるユニークなオーディオプラグインです。
サイドチェインコンプレッサーでは難しい自然なリズムの同期が行えるため、ミックスや楽曲制作の幅が大きく広がります。
- グルーヴだけを別トラックへ転送できる
- サイドチェインやMIDI設定が不要
- 音色を変えずにリズムだけを同期できる
- RideとDuckの両方に対応
- 最大16インスタンスまで連携可能
- Windows・macOS・Linuxに対応
- VST3・AU・CLAPに対応
シンプルな操作で複雑なグルーヴコントロールを実現できるため、リズム表現をより自由にしたい人に適したプラグインです。
