
Granulate Granulator / SampleField Sample Trigger VSTは、グラニュラーシンセシスとジェネレーティブサンプリングを楽しめるオープンソースのVSTプラグインです。
細かな音粒による音響変化を作ったり、複数のサンプルをランダムにつなぎ合わせたりと、一般的なサンプラーでは難しいサウンドデザインを手軽に実現できます。
実験音楽やアンビエント制作はもちろん、映画音楽やゲームサウンドの素材作りにも活躍するユニークなツールです。
Granulate Granulator / SampleField Sample Trigger VST:無料で使えるオープンソースの実験的サンプラー&グラニュラーVST
Granulate Granulator / SampleField Sample Trigger VSTは、Windows向けのVST3プラグインおよびスタンドアロンアプリとして利用できるオープンソースの音響ツールです。
1つのパッケージに、グラニュラーシンセシスを行う「Granulate」と、ランダムサンプル再生に特化した「SampleField」の2種類が収録されています。
どちらも一般的なサンプラーとは少し違ったアプローチを採用しており、アンビエント、ドローン、サウンドデザイン、実験音楽などとの相性が良いのが特徴です。
Granulateとは

Granulateは、オーディオファイルを細かな粒状の音(グレイン)に分解し、それらを再構築して新しい音響テクスチャを作るグラニュラーシンセサイザーです。
サンプルの再生位置やグレイン数、長さ、ばらつきなどを細かく調整できます。
MIDIノートによる演奏だけでなく、波形をクリックして直接グレインを再生することも可能です。
また、現在再生中のグレインを小さな再生ヘッドとして視覚的に表示する機能も搭載しています。
Granulateの特徴
Granulateは、グラニュラーシンセシスに必要な基本機能を分かりやすくまとめています。
主な特徴は以下の通りです。
- 最大12ボイスのポリフォニーに対応
- 長時間のオーディオファイルを読み込み可能
- 最大3時間のファイルを安全にロード可能
- 1時間を超えるファイルも利用可能(実験的機能)
- プロジェクト再読み込み時に前回のサンプルを復元
- プリセットの保存と読み込みに対応
- GUIカラーのカスタマイズ機能を搭載
- カラーのランダマイズ機能を搭載
- スタンドアロン版も利用可能
Reverse Grain機能
Granulateには「Reverse Grain」という独特な機能があります。
これは、再生されるグレインの一部だけを逆再生できる機能です。
例えば、
- グレイン数10
- Reverse Grain値7
という設定の場合は、10個のうち7個のグレインが逆再生されます。
さらに、
- グレイン数12
- Reverse Grain値15
の場合は、存在する12個すべてが逆再生されます。
設定値がグレイン数を超えても問題なく動作します。
通常の逆再生とは異なり、順再生と逆再生が混在した複雑なテクスチャを作りやすいのが魅力です。
Raw Data Import機能
Granulateには非常に実験的な「Raw Data Import」が搭載されています。
これは音声ファイル以外のデータをオーディオとして読み込む機能です。
例えば、
- 画像ファイル
- テキストファイル
- プログラムファイル
- その他のバイナリデータ
などをオーディオとして解釈できます。
読み込み時には、
- ビット深度
- モノラル/ステレオ
- サンプルレート
を指定します。
実際にはノイズになることが多い機能ですが、予測不能な音響素材を生成できるため、サウンドデザイン用途では非常に面白い機能です。
Granulateの主なコントロール
Granulateの主なコントロールは、以下の通りです。
サンプル関連
サンプルの読み込みや再生位置を管理します。
- Load Sample:オーディオファイルを読み込む
- Waveform Display:波形表示と再生位置の指定
- Start Pos:グレイン取得位置を設定
- End Pos:再生範囲の幅を設定
グレイン設定
グレインそのものの動作を調整します。
- Grains:同時再生するグレイン数
- Seconds:グレインの長さ
- Spray:再生位置のランダム変動
- Rev Grains:逆再生するグレイン数
エンベロープ
音量変化を制御します。
- G-ADSR:各グレインごとのエンベロープ
- N-ADSR:MIDIノート全体のエンベロープ
モジュレーション
サウンドに動きを加えます。
- AM:振幅変調
- AM Disp:AM量のランダム化
- Pitch Disp:ピッチのランダム変動
- Pitch(Mouse):マウス再生時のピッチ調整
ステレオ・出力
空間表現と音量を調整します。
- Stereo:パン位置のランダム化
- Volume:マスター音量
SampleFieldとは

SampleFieldは、最大128個のサンプルをランダムに連続再生できるMIDIトリガー型サンプラーです。
一般的なサンプラーでは、MIDIノートを押すと1つのサンプルが再生されます。
一方、SampleFieldではMIDIノートを押している間、ランダムに選ばれたサンプルが次々と再生され続けます。
そのため、演奏というよりも生成型サウンドエンジンに近い設計です。
SampleFieldの特徴
1つのMIDIノートから継続的なサウンドチェーンを生成できます。
主な特徴は以下の通りです。
- 24ボイス・ポリフォニック仕様
- 最大128サンプルを読み込み可能
- ランダムなサンプルチェーンを生成
- MIDIノート保持中は再生を継続
- サンプル終了後に自動で次のサンプルへ移行
- 再生時間制限を設定可能
- テンポ同期機能を搭載
- ランダムピッチ変化に対応
- ランダムパンに対応
- ランダム音量変化に対応
- ボイスごとのステレオディレイを搭載
SampleFieldの再生システム
SampleFieldでは、MIDIノートが入力されるとランダムなサンプルが選択されます。
次の条件に達すると次のサンプルへ移行します。
- サンプル終端に到達
- 指定時間に到達
- スキップイベント発生
移行後は再びランダムにサンプルが選択されます。
この処理をMIDIノートを離すまで繰り返します。
そのため、長時間変化し続けるサウンドスケープやアンビエントパッドの制作に向いています。
Skip Probability機能
Skip Probは、サンプルの代わりに無音区間を発生させる確率を設定する機能です。
単純に再生を停止するのではなく、
- サンプル長
- 時間制限設定
を基準にした無音期間を生成します。
その後、自動的に次のサンプルへ進みます。
これにより、音と無音が入り混じる自然な変化を作れます。
ディレイ機能
SampleFieldには各ボイス専用のステレオディレイが搭載されています。
設定できる項目は以下の通りです。
- Delay Time:ディレイ時間
- Delay Vol:ディレイ音量
- Delay Prob:ディレイ発生確率
Delay Probを利用すると、すべてのサンプルではなく、一部のサンプルだけにディレイを適用できます。
そのため、ランダム性の高い空間表現を作りやすくなっています。
SampleFieldの主なコントロール
SampleFieldの主なコントロールは、以下の通りです。
基本設定
サンプル全体の再生設定を管理します。
- Volume:音量
- Pan:パン
- Rate:再生速度・ピッチ
再生時間
サンプルの長さを制御します。
- Time:0.1〜10秒で再生時間を制限
- Tempo Lock:DAWテンポ同期
ランダマイズ
各サンプルに変化を与えます。
- Pan Rnd:パンのランダム化
- Rate Rnd:ピッチのランダム化
- Vol Rnd:音量のランダム化
チェーン制御
生成的な再生挙動を調整します。
- Skip Prob:無音イベント発生確率
ディレイ
空間演出を追加します。
- Delay Time:ディレイ時間
- Delay Vol:ディレイ量
- Delay Prob:ディレイ発生確率
まとめ:Aqua Node「Granulate Granulator / SampleField Sample Trigger」ランダムサンプル生成やグレイン逆再生に対応したユニークなオープンソースプラグイン|DTMプラグインセール
Granulate Granulator / SampleField Sample Trigger VSTは、一般的なサンプラーとは異なる発想で音作りを楽しめるオープンソースツールです。
Granulateはグラニュラーシンセシスによる音響変化を細かくコントロールしたい人に向いています。
一方のSampleFieldは、複数サンプルを自動生成的につなぎながら予測不能なサウンドを生み出したい人に最適です。
アンビエント、ドローン、映画音楽、ゲームサウンド、実験音楽、サウンドデザインなど、独創的な音作りを追求するクリエイターにとって非常に興味深いプラグインです。
