
Glockenglassは、ショットグラスを楽器として使用し、透明感のある美しい響きを楽しめるDecent Sampler用音源です。
シンプルな発想から生まれたライブラリですが、ガラスならではの繊細な倍音と豊かな表現力が魅力です。
この記事では、制作背景やサウンドの特徴、搭載機能、演奏時のポイントまで詳しく紹介します。
Glockenglass:ガラスの響きを楽器にしたDecent Sampler音源

Glockenglassは、Decent Sampler向けに制作されたガラス製パーカッション音源です。
もともとは音作りの研究開発(R&D)の一環として制作されましたが、試作の枠を超えた完成度に仕上がり、ライブラリとして公開されました。
特徴は、ショットグラスを楽器として使用していることです。
ガラスを叩いた自然な響きを丁寧に収録し、シンプルながら個性的なサウンドを実現しています。
主な特徴はこちらです。
- ショットグラスを使って収録
- 水を入れた状態で演奏・録音
- グロッケンシュピールに近い透明感のある音色
- Decent Sampler専用ライブラリ
- アンビエントや映画音楽にも向く繊細なサウンド
制作のきっかけ
このライブラリは、映画音楽を制作している作曲家から「ガラスやミルク瓶を使った音を作れないか」と相談されたことが始まりでした。
しかし、制作期間が非常に短く、納期までに満足できる完成度へ仕上げることが難しかったため、その依頼自体は辞退しています。
それでも制作を続けた理由は、自分だけのガラス楽器を作りたいという思いがあったからです。
実験的な制作から始まりましたが、結果として独自の個性を持つライブラリになりました。
さまざまなガラス製品を試した
収録では複数のガラス製品を試しています。
使用したものには次のようなものがあります。
- ガラス製コーヒージャー
- ショットグラス
- ガラス製コーラ瓶
実際に録音して比較した結果、最も使いやすく、美しい響きを持っていたのがショットグラスでした。
そのため、最終的なライブラリにはショットグラスのサウンドが採用されています。
録音方法
録音方法は比較的シンプルです。
ショットグラスへ水を入れ、カリンバ用のチューニングハンマーで割れない程度の強さで優しく叩きながら収録しています。
録音にはTonor TC-777マイクを使用しています。
この方法によって、ガラスならではの澄んだ響きと自然な余韻をそのまま取り込んでいます。
サウンドの特徴
完成した音は、一般的なグロッケンシュピールによく似ています。
一方で、金属楽器とは異なるガラス特有の質感があり、柔らかく幻想的な印象も持っています。
このような場面で活躍します。
- アンビエント
- シネマティック音楽
- ゲーム音楽
- 劇伴制作
- ピアノやストリングスへのレイヤー
- 効果音や空間演出
高域が美しく抜けるため、曲全体へ透明感を加えたいときにも使いやすい音源です。
ダイナミクスとラウンドロビン
演奏表現を自然にするため、複数のサンプルが収録されています。
内容は次の通りです。
- ダイナミックレイヤー:2種類
- ラウンドロビン:3種類
ダイナミックレイヤーはベロシティによって自動的に切り替わります。
そのため、演奏の強弱による表情の違いも自然に再現できます。
搭載されている6つのコントロール
Glockenglassには6種類のコントロールが用意されています。
Repeat
ディレイを追加します。
- DAWテンポと同期
- リズミカルな反復を作れる
Feedback
ディレイのフィードバック量を調整します。
- 繰り返し回数を変更
- 長い残響も作れる
Reverb
コンボリューションリバーブを調整します。
- 自然な空間表現
- 奥行きを加えられる
Reverb 2
Decent Sampler内蔵のアルゴリズミックリバーブです。
- 空間の広がりを追加
- Convolution Reverbとは異なる質感
Rinse(CC1)
音色を変化させるコントロールです。
- モジュレーションホイール(CC1)で操作
- 演奏中にも変化を付けられる
Shatter
さらに大胆なサウンド変化を加えるスライダーです。
- 音色を大きく変化
- 効果音のようなサウンドも作れる
演奏時のポイント
開発者は演奏方法についていくつかの注意点を挙げています。
オクターブ演奏は避ける
同じ音をオクターブで演奏すると、予期しない倍音が発生します。
例えばCをオクターブで弾くと、Dのような音が加わることがあります。
一方で、三和音など近い音程のコードでは、この現象はほとんど起こりません。
Shatterは控えめに使う
Shatterを大きくすると音量も大きくなります。
特にBloom系のコンボリューションリバーブと組み合わせる場合は、音量が急激に増えることがあるため注意が必要です。
ADSRのAttackは少しだけ使う
ADSRも搭載されています。
Attackを大きくすると音量が小さく感じられるため、音を柔らかくしたい場面だけで少量使うのがおすすめです。
Glockenglassはこんな人におすすめ
シンプルな構成ながら、独特のガラスサウンドを楽しめるライブラリです。
特に次のような人と相性が良いでしょう。
- グロッケン系の音色が好き
- ガラスの透明感ある響きを使いたい
- 映画音楽やアンビエントを制作する
- 効果音としても使える音源を探している
- Decent Sampler用の個性的なライブラリを集めている
派手な機能を詰め込んだ音源ではありませんが、シンプルだからこそ素材の魅力が際立っています。
ガラスを叩いた自然な響きと豊かな倍音を活かした、個性あふれるサウンドを楽しめるライブラリです。
まとめ:Mark (Nowa) Taylor「Glockenglass」ショットグラスをサンプリングして作られた、透明感あふれるガラスサウンドが魅力のDecent Sampler用無料音源|DTMプラグインセール
Glockenglassは、ショットグラスを使って収録された個性的なガラス音源です。
実験的なプロジェクトから生まれたライブラリながら、幻想的で透明感のあるサウンドを楽しめます。
- ショットグラスを水入りの状態で収録した独自のサウンド
- グロッケンシュピールを思わせる澄んだ音色
- 2種類のダイナミックレイヤーと3種類のラウンドロビンを搭載
- ディレイや2種類のリバーブなど6つのコントロールを搭載
- アンビエントや映画音楽、ゲーム音楽との相性が良い
- ガラスならではの自然な倍音と余韻を楽しめる
個性的でありながら扱いやすく、楽曲に透明感や幻想的な雰囲気を加えたいときに活躍するライブラリです。
