
1766年に製作された実在のチェンバロを、細部まで忠実に再現した音源「English Harpsichord」
クラシックだけでなく、現代音楽や映像作品でも活躍する高品位な音色は、他では得られない存在感を放ちます。
この記事では、その特徴・活用法・おすすめユーザーについて詳しく紹介します。
English Harpsichord by realsamples|18世紀の響きをDAWに

English Harpsichord by realsamples は、1766年に製作されたJacob Kirckman製のイギリス製チェンバロを、細部まで忠実にサンプリングしたKontakt用ライブラリです。
時代を超えた響きを、あなたのトラックにそのまま取り入れることができます。以下にその特徴を詳しくご紹介します。
English Harpsichordの特徴と内容

- 実在する1766年製Kirckmanチェンバロを使用
- サンプル元となった楽器は、音楽学者アンドレアス・E・ボイヤーマン(Andreas E. Beurmann)のコレクションの一部であり、彼が所持していた7台のKirckmanの中でも特にお気に入りだった1台。
- Kirckmanは当時の名工として知られ、その音色は「洗練されていて気品がある」と評価されています。
- 6種類のレジスター(音色バリエーション)を収録
- 上部8フィート(Upper 8’)
- 下部8フィート(Lower 8′ / Principal 8’)
- 両8フィートの組み合わせ(Both 8’)
- 4フィート(4’)
- リュートストップ(Lute stop)
- ナザールストップ(Nasale stop)※Kirckman特有の音色
- ラウンドロビンでのサンプリング
- 各鍵盤につき4〜8つのラウンドロビンサンプルを収録。
- 同じ鍵を連打しても“機械的”な音にならず、自然で滑らかな演奏表現が可能。
- 素早いトリルや連打にも対応。
- リリースノイズも収録
- 鍵盤から指を離した際のノイズも、各鍵につき4つのラウンドロビンで収録。
- よりリアルで臨場感のある演奏が可能に。
- 合計3,600以上のサンプル
- 高音質で録音(192kHz/24bit)し、実用的な44.1kHzに変換済み。
- Kontaktフルバージョン専用プリセット
- 402Hz(原音の平均律)と440Hzの2種類のチューニングプリセットを用意。
- 現代音楽と古楽の両方に対応可能。
- 歴史的な背景も学べる資料付き
- アンドレアス・E・ボイヤーマンによるドイツ語のエッセイを収録。
- 楽器の来歴や文化的背景についても理解を深めることができます。
English Harpsichordの使い方・活用法
English Harpsichord by realsamples は、その繊細で気品ある音色を活かすことで、さまざまなジャンルやシーンで活用できます。
特に、現代の音楽制作において「リアルな古楽器の質感」を求める場面では、非常に重宝される音源です。
以下に、具体的な活用法を紹介します。
活用例
- 古楽やバロック音楽の再現
- 18世紀のチェンバロ特有の音色で、クラシックやバロック作品のリアリティを高められます。
- 平均律402Hzのプリセットを使えば、当時の音律に近いサウンドを再現可能。
- 映画音楽や劇伴での使用
- 歴史物やヨーロッパ風のシーンで、空気感の演出に最適。
- 様々なレジスターの組み合わせで、シーンに合わせた音の厚みや質感を調整できます。
- アンビエントやエクスペリメンタルミュージックへの応用
- ループやエフェクト処理を加えて、チェンバロの音色を抽象的・幻想的な音像へ変化させるのも一つの手法。
- リリースノイズを意図的に強調し、ノスタルジックな質感を強調することも可能。
- 現代ポップスやロックに“古さ”を加えるスパイスとして
- サビ前のブリッジやイントロなどで、独特なテクスチャーを加える演出に活躍。
- トラックに深みや奥行きを与え、「他にはない個性」を加えることができます。
- 音楽教育や歴史研究の資料として
- 実際のチェンバロの音色に触れることで、音楽史の理解を深めることが可能。
- 作曲家の意図や時代背景を音を通じて体験できます。
English Harpsichordがおすすめな人
English Harpsichord by realsamples は、音源の質感・演奏表現の自由度・歴史的価値の3点において非常に優れたチェンバロ音源です。
そのため、単に「チェンバロの音がほしい」というニーズを超えた、より深い目的を持った人にこそおすすめです。
以下に、特におすすめしたいユーザー像を具体的に紹介します。
こんな人におすすめ
- バロック音楽や古楽を作曲・演奏する人
- 歴史的なチューニングや音色が必要な人に最適。
- 402Hzの平均律プリセットが用意されており、時代考証を重視する作品にマッチ。
- クラシック音楽をDAWでリアルに再現したい人
- 高精度なサンプリングと多彩なレジスターで、実演奏に近い表現が可能。
- リリースノイズも再現されているため、微細な音のニュアンスまで表現できる。
- 映画やドラマなどのサウンドトラックを制作する作曲家
- 歴史背景のあるシーンや、ヨーロッパの宮廷風景などに合う音を探している人にピッタリ。
- チェンバロ特有の硬質で澄んだ音が、画面の空気感を引き立てる。
- 民族音楽やルネサンス期の音楽に興味があるサウンドデザイナー
- ナザールストップやリュートストップといった珍しい音色を活用可能。
- 他の音源にはない「古楽器の個性」を取り入れたい人におすすめ。
- クラシック×エレクトロやLo-Fiなどジャンル融合を楽しむプロデューサー
- クラシカルな音を現代風に加工し、独自のトラックメイキングをしたい人に最適。
- エフェクト処理やサンプリングでの再構築にも耐えるサウンド品質。
対応環境・仕様
- 対応フォーマット:Kontakt(フルバージョン必須)
- 対応OS:macOS / Windows
まとめ:realsamples「English Harpsichord」1766年製の名器チェンバロを3,600以上のサンプルで完全再現!6つのレジスターとラウンドロビンによる本格的な演奏表現を可能にした、リアル志向のチェンバロ音源|DTMプラグインセール
「English Harpsichord by realsamples」は、ただの音源ではなく、“歴史ある楽器の息吹”そのものをDAWに呼び込むツールです。
- 1766年製Kirckmanチェンバロを忠実にサンプリング
- 6種類のレジスターとラウンドロビンによる自然な演奏感
- 古楽・映画音楽・現代ポップスにも活用可能
- 平均律402Hzやリリースノイズまでこだわった設計
- クラシックだけでなくジャンルを問わず使える万能音源
この音源は、単なるチェンバロ音源ではなく、「歴史の空気感」そのものを音として取り込むことができます。
作品に深みや個性を求める方は、ぜひ一度試してみてはいかがでしょうか。