Plugin Alliance「Cut Classic High Flyer」ヴィンテージローファイから現代的テクスチャーまで！70年代アナログフェイザーと8ビットサンプリングを融合した究極のヴィンテージサイケデリックエフェクト

定番のフェイザーじゃ物足りない
もっとローファイな質感がほしい

そんな音作りにこだわるあなたにおすすめなのが、Brainworx「Cut Classic High Flyer」です。

70年代アナログフェイザーの温かみと、8ビットサンプラーの粗さを融合したこのプラグインは、ヴィンテージ感と現代的な動きのあるサウンドを両立。

シンプルな操作性で、個性あふれるサウンドが手に入ります。

この記事では、Cut Classic High Flyerの機能や使い方、サウンドの特徴から他製品との違いまで、詳しく紹介していきます。

Cut Classic High Flyerとは？その正体と魅力を徹底解剖

Cut Classic High Flyerは、Brainworxが開発したフェイザー系プラグインで、アナログとデジタルの質感を見事に融合したサウンドが特徴です。

1970年代の温かみあるアナログフェイザーと、1980年代の8ビットサンプリングのザラついた質感を組み合わせ、独特のローファイ・サイケデリックサウンドを生み出します。

そのため、単なる揺れ系エフェクトではなく、音に“個性”や“動き”を与えたいユーザーに最適な一台です。

シンプルながらも奥深い操作性で、音作りの幅を大きく広げてくれます。

どんなエフェクト？他のフェイザーとの違い

一般的なフェイザーは、LFO（低周波発振）で周期的に音を揺らし、空間感やモジュレーション効果を加えるシンプルな構造です。

一方でCut Classic High Flyerは、モジュレーションだけでなく、前段のサチュレーションや後段のステレオ拡張、さらに“無限上昇感”のあるフェイズ処理など、複数のエフェクト処理を重ねられるのが大きな特徴。

これにより、ただ揺れるだけでなく、音の質感そのものをデザインするような感覚で扱うことができます。

サイケデリックな音色から、控えめな倍音追加まで自由自在です。

• Endlessモードでは、
  シェパードトーンのように“終わりのない上昇”を再現可能。音の動きに独特の浮遊感を生む
• Liftパラメータを使うと、
  倍音に微細な変化を加えながら立体感ある煌びやかさを演出できる
• Preampセクションで
  サウンドにアナログ機材のような太さと温かみを加えることが可能
• Resamplerモードでは、
  8ビット感のあるチープでざらついたサウンドを自在に取り込める
• Enhanceモジュールにより、
  フェイズ処理後の音にステレオ感やハイシェルフ系の艶出しを加えることができる
• GUIが視覚的に設計されており、
  操作に迷うことなく直感的に音作りを進められる

ヴィンテージ機材と8ビットの融合とは

Cut Classic High Flyerの最大の魅力は、アナログフェイザーとデジタルサンプリングの“質感のミックス”にあります。

通常、フェイザーは滑らかで流れるような音が特徴ですが、このプラグインでは、古い8ビットサンプラーのような“ザラつき”や“音の粗さ”をあえて加えることができます。

その影響で、どこか懐かしさを感じさせながらも、現代的で実験的なサウンドに仕上がるのです。

この両極の質感を同時に扱えることが、他のフェイザープラグインとの大きな違いでもあります。

• Vision DSKモードでは、
  80年代の8ビットサンプラーを再現し、荒いローファイサウンドと独特のアタック感が得られる
• 「-12セミトーン」設定を使うと、
  2倍速でサンプリングした音を元のピッチに戻す独特なタイムストレッチ効果を再現できる
• 入力ゲインの調整で、
  わざと飽和させてビットクラッシュのような質感を生むことができる
• Tightスイッチをオンにすると、
  サンプルの末尾を“バツン”と切ったようなチョップ感を加えることが可能
• Preampセクションで
  サチュレーションをかけることで、ザラザラした質感とアナログの暖かみを両立できる

Plugin Alliance「Cut Classic High Flyer」の価格

Cut Classic High Flyerの使い方：サウンドの個性を生む「Degradeモジュール」の活用法

Cut Classic High Flyerの音作りにおいて、「Degradeモジュール」はかなり重要な役割を担っています。

このセクションでは、フェイザーに入る前の音を意図的に“劣化”させ、ローファイで独特なキャラクターを付加することができます。

サウンドのエッジを立たせたり、チープで荒れた質感を加えたりすることで、音に深みと個性が生まれます。

このモジュールを活用することで、単なるフェイザー効果だけでなく、楽曲全体の雰囲気を変えるほどのインパクトを与えることができます。

サンプラーとレゾリューションの使い分け

Degradeモジュール内の「Sampler」は、2種類のモードを切り替えて使うことができます。

ひとつはVision DSKモードで、80年代の8ビットハードウェアを再現したサウンド。

もうひとつはDecimateモードで、意図的にサンプルレートを落とし、デジタル的なザラつきやエイリアシングを加えます。

それぞれのモードはサウンドの方向性が大きく異なるため、楽曲の雰囲気や用途に合わせて使い分けるのがポイントです。

そうすることで、単調になりがちなフェイザーサウンドに、ローファイなニュアンスや不安定な質感をプラスできます。

• Vision DSKモードでは、
  アタックに特徴があり、音がザラついた“レトロな輪郭”を持つようになる
• Sampler Inputを調整することで、
  入力音の強さによってサチュレーションやゲート効果を自在にコントロールできる
• -12セミトーンオプションを使うと、
  ピッチ感はそのままに、再生速度を変えたようなアナログ的な劣化感が得られる
• Decimateモードでは、
  ハイエンドが潰れたような破壊的なデジタル質感を演出でき、ドラムやノイズ系に最適
• Mixノブで原音とのバランスを取り、
  あくまで味付けとして控えめにローファイ感を加えることも可能

PreampのDriveとThickで音に厚みを加える

Degradeモジュールのもう一つのセクション「Preamp」は、音にアナログ機材特有の“太さ”や“重み”を加えるための重要なポイントです。

Driveで倍音やサチュレーションを付加し、音を前に出しやすくすることができます。

さらに、Thickスイッチを使えば、特に低域に集中した温かみが加わり、サウンド全体がぐっと引き締まります。

このことから、単なるエフェクトというよりも、トーン形成のツールとして活用できる柔軟さがあります。

• Driveノブを上げると、
  中域に厚みが加わり、ギターやシンセの音が“押し出しの強い”存在感になる
• 適度なDrive設定は、
  音の輪郭をぼかさずに、アナログ的な温かさを加えることが可能
• Trimで音量の変化を補正できるため、
  サウンドを太くしてもミックスのバランスを崩さずに済む
• Thickスイッチをオンにすると、
  低域にだけサチュレーションが加わり、ベースやキックのような要素にズシッとした重さを与える
• 原音とのバランスを保つために
  Mixノブでウェット量を微調整することで、過剰な歪みを避けつつ存在感をプラスできる

Phaseモジュールで空間と動きを演出する

Cut Classic High Flyerの中心的な機能が、この「Phaseモジュール」です。

音の中に揺らぎやうねりを加えることで、静的なトラックに“動き”と“広がり”を持たせる役割を果たします。

特にこのモジュールは、2つの異なるフェイザータイプを切り替えられるのが特徴で、ヴィンテージ感から未来的な音像まで幅広い表現が可能です。

空間系エフェクトとして使うだけでなく、リズムや表情づけのツールとしても活用できます。

ClassicとEndlessの違いを理解しよう

Phaseモジュールには「Classic」と「Endless」という2つのモードが用意されており、それぞれサウンドの性格が大きく異なります。

Classicは伝統的なフェイザーの動きを再現しており、温かく滑らかなモジュレーションを加えるのに適しています。

対してEndlessは、シェパードトーンを応用した“永遠に上昇し続ける”ような錯覚を生むフェイザーで、より実験的で浮遊感の強い効果を持ちます。

その結果として、同じ素材でも選ぶモードによって印象がまったく変わります。

• Classicモードでは、
  アナログ機材のような穏やかでナチュラルな揺れが得られ、コードやパッドにぴったり
• Endlessモードでは、
  ピッチが変化しているような感覚を与えつつ、実際には音高を保ったまま揺れが持続する
• Endless Directionを切り替えることで、
  “上昇し続ける”か“下降し続ける”かを選択でき、サウンドの印象を自在にコントロール可能
• どちらのモードでも
  Mixノブで効果の深さを細かく調整でき、控えめな味付けから強烈な変化まで幅広く対応できる
• Classicは汎用性が高く、
  Endlessは個性重視。使い分けることで、楽曲のカラーに合わせたフェイズ表現が可能

Lift・Stages・Centerの意味と調整ポイント

Phaseモジュールを深く活用するためには、「Lift」「Stages」「Center」の3つのパラメータの意味と役割を理解することが欠かせません。

これらは単にフェイザーの速度や深さを変えるのではなく、音そのものの存在感や空間的な印象にまで影響を与える重要な設定です。

そのため、サウンドデザインを緻密に行いたい方には、積極的な活用をおすすめします。

各パラメータを理解すれば、より狙った音像を構築できるようになります。

パラメータ名	機能の説明	使いどころ
Lift	位相の変化に応じて倍音を持ち上げる効果を持ち、音にキラキラした輝きを加える。倍音の“動き”が欲しいときに使うと効果的	リードシンセ、エレピ、ハイパーカッシブなパート
Stages	フェイザーのステージ数（=フィルターの数）を設定。少ないと控えめな変化、多いとより複雑で深い揺れになる	パッドや背景音では多め、リズミカルなトラックでは少なめが◎
Center	フェイズの中心周波数を指定。ここを動かすと、モジュレーションの効きやすい帯域が変化する	ボーカル帯域やベース帯域を避けたい時の帯域コントロールに便利

Enhanceモジュールで最終仕上げ！音の輪郭と広がりを作る方法

フェイザーで音に動きを加えたあと、最終的な質感を整えるのが「Enhanceモジュール」です。

ここでは音の立体感や明瞭さを高めたり、ビンテージ機材のようなクセを加えたりと、仕上げのニュアンス付けが行えます。

このモジュールは、音を“整える”というより“飾る”感覚に近く、少しの調整でサウンドの印象が大きく変化します。

その結果、ミックスの中で埋もれがちな音も、しっかりと存在感を持って前に出すことができます。

Expand・Retroize・Candyの役割とは

Enhanceモジュールは、「Expand」「Retroize」「Candy」という3つの小さなセクションに分かれており、それぞれ音に対する役割が異なります。

これらを理解して使い分けることで、空間の広がりから質感のコントロール、さらには高域のツヤ出しまで一括で調整することができます。

とくにこのモジュールは、フェイザーの“後”に挿さっているため、加工された音に最終的なバランスを与えるのに非常に効果的です。

• Expandは、
  ステレオイメージを広げるディメンション効果。Dimensionで広がり、Spaceで奥行きを演出できる
• Sizeパラメータでは
  モジュレーションの深さやスピードを微調整でき、狭い空間から広がりのあるホール感まで変化させられる
• Retroizeは、
  ヴィンテージ機材のようなダイナミクス処理とレゾナンスを再現。歪みではなく“クセ”を出したいときに最適
• Toneノブで中心帯域を調整でき、
  ボーカルに重ねる場合は中高域を、ベース系には低域をブーストすることで効果的に活用できる
• Candyは、
  高域を中心に音に“ツヤ”と“広がり”を加える。Range設定でHighまたはMidのどちらを強調するか選べる
• 複数を組み合わせることで、
  クリアでありながら味のある“抜けの良い音”に仕上がる

サイケ感を出す設定のコツ

Cut Classic High Flyerの魅力のひとつは、独特の“サイケデリック”な音の演出に長けている点です。

ただ広がるだけではない、浮遊感や幻覚的な空間の揺れ――そんな効果を狙うには、いくつかの設定ポイントを押さえる必要があります。

このことから、モジュレーションだけに頼るのではなく、前後の質感処理やステレオ演出も含めた“全体設計”がカギとなります。

以下の設定を意識することで、より立体的で没入感のあるサイケサウンドが実現できます。

• フェイズモードは
  「Endless」に設定し、上昇・下降の方向をあえて交互に変化させることで幻惑的な動きを演出
• Liftを上げて倍音の動きを強調し、
  空間の中に“きらめき”を作る
• Degradeモジュールの
  Resamplerをオンにして、ビットレートを粗くし、揺れに加えて“音の荒れ”を追加する
• ExpandでDimensionを深めに設定し、
  空間がねじれるようなステレオ感を生み出す
• CandyのRangeを「High」にして、
  高域にシルキーな広がりを加えることで、音の“浮遊感”をさらに強調
• Rate（フェイズスピード）を
  ゆっくりめに設定し、動きの変化がじわじわと感じられるようにすると効果的

用途別のおすすめ設定プリセットとその応用

Cut Classic High Flyerは、プリセットのバリエーションが豊富で、楽器や用途に応じたサウンドがすぐに手に入ります。

とはいえ、どのプリセットを選ぶか、どこをカスタマイズすべきかによって、仕上がりの印象は大きく変わります。

そのため、楽器ごとに相性の良い設定ポイントを理解しておくことは、サウンドデザインの効率を高めるうえでも非常に重要です。

ここでは、ギター・シンセ・ドラムそれぞれに最適な使い方と設定の考え方を紹介します。

ギター・シンセ・ドラムでの使い方

Cut Classic High Flyerは、どんな楽器にも対応できる柔軟な設計が魅力です。

しかし、同じ設定では楽器ごとの特徴を活かしきれないこともあるため、用途に応じた微調整が求められます。

以下のようなポイントを押さえることで、各楽器の個性を際立たせる効果的なサウンドが得られます。

楽器	推奨設定	効果と意図
ギター	Classicモード＋Preamp Drive少し強め／Lift軽め	揺れ感に加えて、アナログの温かみを演出。コード弾きに深みが出る
シンセ	Endlessモード＋Lift中程度／ExpandでStereo広め	浮遊感や広がりが強調され、リードやパッドに幻想的な雰囲気を加えられる
ドラム	Decimateモード＋Thickオン／Retroizeでクセを追加	ビットクラッシュ感と低域の押し出しが混ざり、ブレイクビーツなどに相性抜群

おすすめプリセット5選と設定例

Cut Classic High Flyerには多数のプリセットが用意されており、どれもすぐに実践で使える完成度の高いものばかりです。

ただし、そのまま使うのも便利ですが、ちょっとした調整を加えるだけでより自分の楽曲や音の方向性に合ったサウンドになります。

ここでは特に人気・実用性の高いプリセットを5つ厳選し、それぞれの使い方と応用のコツをご紹介します。

これをきっかけに、自分なりの設定を作り出すヒントにしてみてください。

• “Psy Echo Drift”：
  Endlessモードにリバーブのような広がりを加えた幻想系プリセット。
  リードシンセに挿すと浮遊感抜群
• “LoFi Cycle Crush”：
  ResamplerとDecimateを駆使した8bit風サウンド。
  ドラムやベースに挿すとリズムにザラつきを加えられる
• “Phaser Funk Tight”：
  ClassicモードとThickの組み合わせで、グルーヴを壊さずにうねりを追加。
  クリーンギターと好相性
• “Stereo Glide Pad”：
  ExpandとCandyを中心に設計されたワイド系。
  パッドやアンビエント素材の空間感をぐっと高める
• “Warm Vibe Vox”：
  PreampとRetroizeの効きが程よく、ボーカルトラックに挿しても自然なアナログ感と温かさを演出できる

他社製フェイザープラグインとの比較

フェイザー系プラグインは各社から多くリリースされていますが、Cut Classic High Flyerはその中でも特にユニークな存在です。

多くのフェイザーは「揺らす」だけの機能にとどまりますが、本製品はサウンドの質感そのものに踏み込んだ処理ができる点で一歩抜きん出ています。

その影響で、単なる空間系エフェクトではなく、音作りの“中核”として使える柔軟性を持っているのが大きな魅力です。

ここでは、よく比較される他社製プラグインとの違いを見ていきましょう。

Soundtoys、Eventide、UJAMとの違い

Cut Classic High Flyerを選ぶべき理由は、ただのフェイザーにとどまらない“多機能性”と“質感コントロール”にあります。

以下の比較表を通して、他の人気プラグインと比べた際の強みと違いを明確に把握できます。

製品名	特徴	違いと用途の向き不向き
Soundtoys PhaseMistress	複数のフェイザータイプと豊富なモジュレーション機能を持つ定番フェイザー	柔軟性が高いが、アナログ的質感の再現やローファイ感はCut Classic High Flyerの方が得意
Eventide Instant Phaser	ビンテージのアナログフェイザーを忠実に再現。音の太さと温かみが魅力	再現度は高いが、モダンな演出や8ビット的な荒さは得られない点で用途が限られる
UJAM Finisher Fluxx	フェイザー含む複数のモジュレーションが組み合わさったマルチエフェクト	派手さはあるが個別の音質調整が難しく、細かな質感コントロールはCut Classicの方が得意
Cut Classic High Flyer	フェイザー・サチュレーション・ローファイ・ステレオ処理を一括で制御	サウンドの微細な表情づけや“意図的な劣化”を活かした個性的な音作りに向いている

Cut Classic High Flyerを選ぶ理由

数あるフェイザー系プラグインの中で、なぜCut Classic High Flyerが注目されているのか。

その理由は、「揺れ」を作るだけでなく、“音に質感と表情を加える設計思想”が根本から違うからです。

従来のフェイザーは空間の広がりやモジュレーションが主役ですが、High Flyerはその前後の処理――つまり音をどう作って、どう仕上げるかまでを一つの流れとしてデザインできます。

そのため、1つのプラグインで“音を動かし・劣化させ・装飾する”という3つの役割を担える、まさにオールインワンのサウンドスカルプターと言える存在です。

• サチュレーションやローファイ効果を使って、
  他のフェイザーでは得られない“個性的な質感”を演出できる
• モジュール構造により、
  音の前処理・変調・後処理をシームレスに調整可能
• LiftやCandyといった独自機能により、
  音に煌びやかさや立体感を加えやすい
• 単なる空間演出ではなく、
  音色そのもののキャラクターを変えられるため、音作りの自由度が非常に高い
• プリセットの完成度も高く、
  初心者でも扱いやすい一方で、上級者には細かく追い込める余地がある

効果的なエフェクトチェーンと使いどころ

Cut Classic High Flyerは、単体での魅力だけでなく「エフェクトチェーンの中でどこに配置するか」によっても、その効果が大きく変わります。

エフェクトは順番によって処理結果が変化するため、High Flyerのように複数の処理を持つプラグインは特に注意が必要です。

このことから、目的に合わせて「揺らす音」か「完成された音」かを見極めて配置するのがポイントになります。

ここでは基本的な考え方と、実際の使いどころについて詳しく見ていきましょう。

どこに挿す？フェイザーの順番ルール

フェイザーは“動き”を生むエフェクトですが、High Flyerの場合はそれだけでなく、ローファイや広がりなど質感全体に影響を与える構造です。

そのため、どの位置に挿すかでサウンドの印象がガラッと変わる可能性があります。

以下に、よくある使い方とその効果を紹介します。

• コンプレッサーの前に挿す
  　→音の揺れを強調しつつ、フェイザーの効果も自然に馴染ませられる。ふわっとした印象に
• EQの後に挿す
  　→整えた音をそのまま動かすイメージで、フェイザーの影響を明確に出しやすい
• 空間系（リバーブ・ディレイ）の前に挿す
  　→モジュレーションの動きがリバーブに影響し、残響音に“うねり”が加わる幻想的な演出が可能
• 空間系の後に挿す
  　→リバーブやディレイを含んだ音全体を揺らすことができ、夢の中のような深い印象に仕上がる
• サブグループやバスチャンネルにまとめて挿す
  　→複数のトラックをまとめて処理でき、全体に統一感のあるフェイザー効果を加えたいときに便利

組み合わせると効果的なプラグイン

Cut Classic High Flyerは単体でも十分に魅力的なサウンドを生み出せますが、他のプラグインと組み合わせることで、さらに幅広い音作りが可能になります。

とくに質感を変化させる系や空間処理系と組み合わせると、High Flyerの特性をより活かすことができます。

このことから、“音をデザインする”という視点でエフェクトチェーンを考えることが、より印象的なサウンドメイクにつながります。

• アナログ系EQ（例：bx_console、FabFilter Pro-Q3）
  　→High Flyerの前段に挿して中域や高域を整えることで、フェイザー効果がより鮮明に現れる
• スプリングリバーブ（例：PSP SpringBox、AudioThing Springs）
  　→フェイズの揺れとリバーブの揺らぎを掛け合わせて、レトロ感満載の“ゆらぎ系”サウンドを構築できる
• グリッチ系エフェクト（例：iZotope Stutter Edit、Glitchmachines Fracture）
  　→High Flyerで作った揺らぎの上にリズム的な変化を加えることで、実験的で前衛的な音に昇華できる
• テープシミュレーター（例：Waves J37、Softube Tape）
  　→音の“温度”をさらに加える目的で有効。High Flyerのサチュレーションと相乗効果が出やすい
• マルチバンドコンプ（例：FabFilter Pro-MB、Waves C6）
  　→フェイズやローファイの影響で持ち上がった帯域をコントロールし、よりまとまりあるミックスに仕上げる

動作環境・対応DAW・インストール時の注意点

Cut Classic High Flyerは、主要なDAW（デジタル・オーディオ・ワークステーション）に広く対応しており、Windows・macOSどちらの環境でも快適に動作します。

ただし、インストール時やアクティベーションの際にいくつか注意点があるため、スムーズな導入のためにもあらかじめチェックしておくことが大切です。

その結果として、環境トラブルや認証エラーなどのストレスを最小限に抑えられます。

• 対応フォーマット：
  VST2/VST3、AU、AAXに対応。Logic Pro、Ableton Live、Cubase、Studio One、Pro Toolsなどで問題なく使用可能
• OS要件：
  macOS 10.11以上、Windows 8以降を推奨。Apple Silicon（M1/M2）にもネイティブ対応済み
• Plugin Allianceインストーラー使用：
  専用アプリを使用することで、複数製品のインストールやアップデートを一括管理できる
• オンライン認証が必須：
  初回起動時にPlugin Allianceのアカウントでログインが必要。
  オフラインでは認証できないため注意
• 最大3台までのマシンで同時利用可能：
  MacとWindowsの混在でもOK。
  ただし、マシンの追加・削除は制限回数があるため計画的に
• インストール時にセキュリティ例外が必要な場合あり：
  macOSの場合、「許可する」操作を求められることがあるため、警告表示には注意

まとめ：Plugin Alliance「Cut Classic High Flyer」ヴィンテージローファイから現代的テクスチャーまで！70年代アナログフェイザーと8ビットサンプリングを融合した究極のヴィンテージサイケデリックエフェクト｜DTMプラグインセール

今回の記事では、Brainworx「Cut Classic High Flyer」について詳しくご紹介しました。

以下に要点をまとめます。

• 70年代のアナログフェイザーと
  80年代8ビットサンプリングを融合した独自の設計
• Degradeモジュールで
  音を劣化させ、個性的なローファイ質感を演出
• Phaseモジュールでは
  ClassicとEndlessの2モードを搭載し、空間の揺らぎを自由自在に調整可能
• Enhanceモジュールによって
  最終的な音像の広がりや質感を仕上げられる
• プリセットや楽器別の設定で
  即戦力としても、カスタマイズでも楽しめる柔軟な設計
• 他社製品との比較でも
  群を抜く“質感コントロール力”と“変化の幅広さ”が魅力

このように、Cut Classic High Flyerはただのフェイザープラグインではなく、“音に動きと表情を加える”ための多機能サウンドツールとして、あらゆるジャンルの制作に活躍できます。

記事を読んで興味を持った方は、ぜひ試してみてください。

セール時には特にお得に手に入るチャンスもありますので、タイミングを見て導入を検討するのもおすすめです。