
ドラム入りの楽曲から、キックやスネアだけを取り出したい場面は少なくありません。
Dr Splitter CMT1(Beta)は、AIを使ってドラムを5つのパートに分離できるWindows向けソフトです。
耳コピや練習、電子ドラムの2Mix再編集など、さまざまな用途で活用できます。
この記事では、主な機能や使い方、動作環境、ベータ版ならではの注意点まで詳しく紹介します。
Dr Splitter CMT1(Beta):AIでドラムを5つのパートに分離できる音源分離ソフト

Dr Splitter CMT1(Beta)は、ローカル環境で動作するAIを搭載したドラム専用の音源分離ソフトです。
1つの楽曲からドラムを抽出し、さらにドラムを複数のパートへ分離できます。
分離後は、それぞれのパートを個別に再生したり、ミックスを調整したり、書き出したりできます。
主な特徴は次のとおりです。
- AIによるドラム音源の自動分離
- ローカル環境で処理するためクラウドへのアップロード不要
- 分離後に各パートを個別に試聴可能
- Mute・Soloを使ったミックス確認に対応
- 各トラックを書き出してDAWで活用できる
分離できるドラムパート
Dr Splitter CMT1(Beta)では、ドラムを次の5つのトラックへ分離します。
- Kick(バスドラム)
- Snare(スネア)
- Toms(タム)
- Cymbals(シンバル・ハイハット)
- Others(ドラム以外の伴奏やボーカルなど)
ドラムだけでなく、その他の楽器も別トラックとして扱えるため、ドラムだけを集中して確認したい場合にも便利です。
活用できるシーン
活用できるシーンは、以下の通りです。
ドラムの耳コピや練習
ドラムパートだけを強調したり、逆に一部を消したりできるため、細かなフレーズを確認しやすくなります。
例えば次のような用途に向いています。
- スネアのゴーストノートを聴き取る
- シンバルワークを確認する
- タム回しを分析する
- 原曲を教材として練習する
聞き取りにくかった細かな演奏も把握しやすくなります。
電子ドラムの2Mixを後から調整
電子ドラムをステレオ出力だけで録音した場合でも、後から各パーツを分離できます。
そのため、次のような調整が可能です。
- キックだけEQをかける
- スネアだけリバーブを追加する
- シンバルだけ音量を下げる
- ドラム全体のバランスを調整する
パラアウト録音していなくても、あとからミックスし直せるのが大きな特徴です。
主な機能
主な機能は、以下の通りです。
AIによるドラム分離
AIが楽曲を解析し、ドラムを自動で分離します。
入力できるファイル形式は次の4種類です。
- WAV
- AIFF
- FLAC
- MP3
読み込み後はバックグラウンドでAI処理が始まり、完了すると5つの波形が表示されます。
Mute・Solo再生
各トラックにはMuteとSoloが用意されています。
用途に合わせて簡単に聴き比べできます。
- 特定パートだけ再生
- 特定パートだけミュート
- 複数トラックをSolo再生
- 全体のミックス確認
耳コピやミックス確認で役立つ機能です。
Bleed Suppress(クロストーク除去)
分離後の各パートには、音の回り込みを抑える「Bleed Suppress」機能があります。
このスライダーを使うことで、各パーツ間の漏れ込みを軽減できます。
特徴は次のとおりです。
- AIが分離した音をさらに整理できる
- 数値を上げるほど回り込みを抑える
- 1.00ではAIの分離結果をそのまま再生
ただし、強く設定しすぎると次のような影響が出ることがあります。
- シンバルの余韻が不自然になる
- タムの判定が不安定になる
- ノイズが増える場合がある
- 処理が重くなる場合がある
必要に応じて少しずつ調整するのがおすすめです。
オーディオ書き出し
分離した音源はファイルとして保存できます。
書き出しでは次の形式に対応しています。
- WAV
- AIFF
- FLAC
サンプルレートは以下から選択できます。
- 44.1kHz
- 48kHz
- 96kHz
ビット深度は次の3種類です。
- 16bit
- 24bit
- 32bit
なお、現時点では複数トラックを一括でパラデータとして書き出す機能はありません。
Kick、Snare、Cymbals、Tomsを個別に保存する場合は、Soloを切り替えながらそれぞれ書き出す必要があります。
また、MuteやSoloの状態は書き出しにも反映されます。
基本的な使い方
Dr Splitter CMT1(Beta)の操作はシンプルです。
基本的な流れは次のようになります。
- ソフトを起動する
- Device BoxでCPUが選択されていることを確認する
- Importボタン、またはドラッグ&ドロップで音源を読み込む
- AIによる分離処理が完了するまで待つ
- 各トラックを試聴する
- 必要に応じてMute・Solo・Bleed Suppressを調整する
- Exportで保存する
すでにドラムだけの音源を読み込む場合は、「Bypass Drums Extract」にチェックを入れることで、ドラム抽出処理をスキップできます。
動作環境
利用できる環境は次のとおりです。
- OS:Windows 10 / Windows 11(64bit)
- macOS:未対応
- CPU:Intel Core i5-8400以上推奨
- メモリ:8GB以上
- ストレージ:約800MB以上(SSD推奨)
AI処理を行うため、PC性能によって処理時間は大きく変わります。
インストール時の注意点
正常に起動するには、実行ファイルと同じフォルダに必要なファイルを配置する必要があります。
必要なファイルは次のとおりです。
- Dr Splitter CMT1.exe
- onnxruntime.dll
- onnxruntime_providers_shared.dll
- demucs.onnx
- drum_separator.onnx
これらが不足していると、起動できなかったり、音源読み込み時にクラッシュしたりすることがあります。
ベータ版の注意点
Dr Splitter CMT1は現在ベータ版です。
そのため、いくつか注意しておきたいポイントがあります。
- 音源によって分離精度が変わる
- ノイズや音痩せが発生する場合がある
- シンバルやタムの分離は不自然になることがある
- 予期しないエラーやクラッシュが発生する可能性がある
- AI処理のため時間がかかる場合がある
すべての音源で完全な分離を保証するものではありません。
テスト版として利用しながら、音源との相性を確認するのがよいでしょう。
まとめ:lo-bit record「Dr splitter CMT1(Beta)」AIでドラムを5つのパートに分離して耳コピや電子ドラムの2Mix再編集に活用できるWindows向けソフト|DTMプラグインセール
Dr Splitter CMT1(Beta)は、AIを使ってドラムを5つのパートへ分離できるWindows向けソフトです。
耳コピや演奏練習だけでなく、電子ドラムの2Mixを後から細かくミックスしたい場面でも活用できます。
ベータ版のため音源によって分離品質にはばらつきがありますが、ローカル環境でAIによるドラム分離を試せる点は大きな魅力です。
今後のアップデートによる精度向上にも期待したいソフトです。
