
リアルなホーンラインを書きたい
でも、打ち込みだとどうしても不自然になる
そんな悩みを抱える方に向けて作られたのが、レガート表現に特化したトランペット&サックスのバンドルです。
演奏の“つながり”と“ニュアンス”に焦点を当てた、その実力を整理します。
Atelier Series Austin Bundleとは何か

Atelier Series Austin Bundleは、トランペットとサックスのレガート演奏に特化したKontakt用ライブラリのバンドル製品です。
開発はMusical Sampling。
レコーディングはアメリカ・テキサス州オースティンのOrb Studiosで行われています。
本バンドルには、以下の2製品が含まれます。
- Sasaki Trumpet
- Austin Saxes
いずれも「演奏のニュアンス」を重視した設計が特徴です。
単なる音色の収録ではなく、実際にフレーズを弾いたときの自然な流れや勢いを大切にしています。
収録内容の詳細については、公式ページの情報をもとにまとめています。
Sasaki Trumpet
セッションプレイヤー兼教育者のMikio Sasakiによる演奏を収録したレガート・トランペットライブラリです。
フリューゲルホルンも含まれています。
主な特徴
- レガート対応トランペット&フリューゲルホルン
- 7種類のユニークなレガートパッチ
- 自然で段階的にかかるビブラートを収録
- 「Natural(自然な音程)」と「Tuned(調整済み)」の2バリエーション
- 3種類のミュートを収録
- Cup Mute
- Harmon(Stemなし)
- Harmon(Stemあり)
- ドライ録音による高いミックス自由度
- カスタムホールIRによるリバーブ調整機能
- 48kHz / 24bit収録
- 容量:約3.1GB(NCW圧縮形式)
収録パッチ
- Workhorse
- Emotional Flugel
- Cup Mute
- Harmon No Stem
- Harmon Stem In
- Playable Runs
特に注目すべき点は「衝動的(impulsive)に収録されたレガート」です。
音と音のつながりを文脈に即して録音しており、勢いのあるラインでも自然な移行を再現できます。
また、金管特有のダイナミクスによる音程変化も考慮されています。
そのため、あえて内部的な音程のクセを残したNatural版と、より整えたTuned版の両方が用意されています。
フリューゲルホルンは、より感情的でシネマティックな表現に向いた設計です。
トランペットとは明確に演奏スタイルが分けられています。
Austin Saxes
Colin Houlihanによるレガート・サックスライブラリです。
フルレンジのサックスセクションをカバーしています。
収録楽器
- ソプラノ
- アルト
- テナー
- バリトン
主な特徴
- 真のレガート・サックス
- 2つの演奏スタイル
- Workhorse(アップビート・汎用向け)
- Emotional(繊細で表情豊か)
- 自然で段階的なビブラート
- Natural / Tunedの2バリエーション
- ドライ録音
- カスタムホールIRリバーブ
- 48kHz / 24bit収録
- 容量:約3.9GB(NCW圧縮形式)
Workhorseパッチは、ジャズやロック、ポップスなどのエネルギッシュな場面に向いています。
一方、Emotionalパッチは柔らかく録音されており、繊細な旋律に適しています。
モジュレーションホイールで演奏表現をコントロールできるため、打ち込みでも自然な抑揚をつけやすい設計です。
2つを組み合わせたときの強み
このバンドルの面白さは、単体の完成度だけではありません。
- トランペットの「Fat Lead」や「Workhorse」
- アルトやテナーのレガートパッチ
これらを同時に読み込み、フレーズを弾いてみると、非常に相性が良いことがわかります。
エネルギーのあるホーンリード。
ジャズやファンク系のライン。
映画音楽のブラス&サックスの掛け合い。
単体で成立するだけでなく、重ねたときにも音像が整理されやすい設計になっています。
Atelier Seriesとは何か
Atelier Seriesは、Musical Samplingが研究・実験の過程で生み出した楽器を独立リリースするシリーズです。
大規模なテーマ製品に組み込むのではなく、純粋に「面白い」「良い音が録れた」楽器をそのまま届ける。
その姿勢がこのシリーズの魅力です。
Atelier Series Austin Bundleの使い方・活用法
Atelier Series Austin Bundleは、単体でも完成度が高いライブラリです。
ただし、使いどころを意識すると、より実践的な武器になります。
ここでは、具体的な活用シーンごとに整理してみます。
ジャズ・ファンク系のリードラインに使う
まず王道なのが、ホーンリード用途です。
- トランペット「Workhorse」+ テナーサックス「Workhorse」
- アルトとトランペットのユニゾン
- バリトンを加えた厚みのある3声構成
特にエネルギー感のあるフレーズでは、レガートのつながりが効いてきます。
短いフレーズでも勢いが出やすく、打ち込み特有の“ブツ切れ感”が出にくい設計です。
モジュレーションホイールで抑揚をつけながら弾くだけでも、かなり音楽的にまとまります。
ポップスのサビで抜けるホーンセクションを作る
ポップスやロックでは、サビでホーンを足すだけで一気に華やぎます。
- トランペットをトップノートに配置
- アルト・テナーでハーモニーを構築
- 必要に応じてバリトンで低域補強
ドライ録音なので、曲のリバーブ設計に合わせやすい点も大きなメリットです。
既存のバンドサウンドに自然に溶け込みます。
過度に空間がついていないため、ミックス段階で主導権を握れます。
シネマティックな旋律を作る
感情的なメロディには、Emotionalパッチが活躍します。
- フリューゲルホルンで静かな主旋律
- テナーやバリトンのEmotionalパッチで対旋律
- 徐々にダイナミクスを上げてドラマを演出
ビブラートが自然に進行するため、長い音でも不自然さが出にくいです。
特にスローテンポの楽曲では、このニュアンスが効きます。
シンプルなピアノ+ホーン編成でも、十分に成立します。
リアルなレガート練習用として活用する
作曲用途だけでなく、打ち込みスキル向上にも使えます。
- レガートのつながりを意識してMIDIを打つ
- モジュレーションホイールで抑揚を練習
- NaturalとTunedを聴き比べる
Natural版では、実際の管楽器に近いピッチの揺れを体験できます。
アレンジの段階で「どこまで整えるか」を判断する訓練にもなります。
リアル志向のブラスアレンジを学ぶ教材としても優秀です。
トランペットとサックスを重ねて厚みを出す
このバンドルの真価は、組み合わせにあります。
- トランペット+アルトのユニゾン
- トランペット+テナーのオクターブ重ね
- 3〜4本でのハーモニー構築
音色のキャラクターがぶつかりにくく、自然にまとまります。
単体ライブラリを寄せ集めた場合よりも、統一感が出やすい印象です。
ホーンアレンジに自信がない方でも、比較的扱いやすい構成です。
ドライ録音を活かした音作り
本製品はドライ環境で録音されています。
ここが実は大きな強みです。
- 小さなルームリバーブで近接感を出す
- 大きなホールで映画的に広げる
- ディレイやサチュレーションでポップ寄りに仕上げる
最初から空間が固定されていないため、ジャンルを選びません。
プロジェクトごとに音像を設計できます。
Atelier Series Austin Bundleがおすすめな人
Atelier Series Austin Bundleは、万人向けというよりも「ホーンの表現にこだわりたい人」に刺さるライブラリです。
どんな方に特に向いているのか、具体的に整理します。
リアルなレガート表現を重視する人
まずおすすめなのは、レガートの自然さを重視する方です。
- 音と音のつながりに違和感が出るのが気になる
- 打ち込みでも“歌っている”ようなホーンを書きたい
- ビブラートの入り方までコントロールしたい
本製品は、勢いのあるトランジションや自然なビブラートを重視しています。
単音を並べるだけのブラスでは物足りない方に向いています。
ジャズ・ファンク・ポップスを制作する人
エネルギーのあるジャンルとの相性は非常に良好です。
- ジャズのホーンリフを書きたい
- ファンクやソウルでキレのあるラインを入れたい
- ポップスのサビを華やかにしたい
Workhorse系パッチは、テンポのある楽曲で特に活きます。
勢いのあるフレーズをそのまま弾き込める感覚があります。
シネマティックな旋律を書きたい人
Emotional系パッチやフリューゲルホルンは、映像音楽にも向いています。
- 切ないメロディをホーンで表現したい
- 静かな場面で温かみのある音色を使いたい
- 徐々に盛り上がる展開を自然に描きたい
柔らかく録音されたパッチは、繊細なニュアンスを出しやすいです。
派手さよりも“感情の流れ”を大切にしたい方に合います。
ミックスを自分で作り込みたい人
ドライ録音である点も、大きなポイントです。
- リバーブを自分で選びたい
- 空間設計を楽曲ごとに変えたい
- 他のライブラリと自然にブレンドしたい
最初から深い空間がかかっていないため、ジャンルをまたいで使えます。
音像の主導権を握りたい方に向いています。
トランペットとサックスをまとめて揃えたい人
このバンドルは、トランペットとサックスがセットになっています。
- ホーンセクションを一気に整えたい
- 音色の統一感を重視したい
- 別々のメーカー製品を組み合わせるのが不安
同じコンセプト、同じ環境で収録されているため、混ぜたときのまとまりが良好です。
統一感のあるホーンアレンジを作りたい方に向いています。
逆に向かない可能性がある人
あえて挙げるなら、次のようなケースです。
- 特殊奏法やエフェクト重視のブラスを求めている
- 大規模なオーケストラブラスを探している
- 無料のKontakt Player環境のみで制作している
本製品は「レガート表現」に軸を置いたライブラリです。
用途が明確な分、目的と合うかどうかが重要になります。
動作環境・注意点
本製品はKontakt用ライブラリです。
無料のKontakt Playerには対応していません。
必須条件
- Native Instruments Kontakt フルバージョン
- Kontakt 5.8.1以上
Mac
- macOS 10.14以上
- 64bit
- Intel Core i5 または Apple M1
- RAM 4GB以上(6GB推奨)
Windows
- Windows 10以上
- 64bit
- Intel Core i5相当
- RAM 4GB以上(6GB推奨)
対応形式
- Stand-alone
- VST / VST3
- AU(Mac)
- AAX
インターネット接続によるアクティベーションが必要です。
メーカーサイトおよびNative Instrumentsでの登録も求められます。
まとめ:Musical Sampling「Atelier Series Austin Bundle」打ち込みでもここまで自然に歌う!レガート遷移とビブラート表現に徹底的にこだわったトランペット&サックス音源バンドル|DTMプラグインセール
Atelier Series Austin Bundleは、トランペットとサックスのレガート演奏を中心に設計されたホーン音源です。
派手な機能を詰め込むのではなく、実際にフレーズを弾いたときの自然さを追求しています。
特に次のような特徴があります。
- レガート遷移を重視したリアルな演奏感
- 自然に進行するビブラート表現
- エネルギッシュな演奏向けパッチと、繊細な表現向けパッチを両立
- トランペットと複数種のサックスを網羅
- ドライ録音による高いミックス自由度
- Natural/Tunedの音程バリエーションを選択可能
ホーンを「鳴らす」のではなく、「歌わせたい」方に向いています。
フレーズを書く楽しさを重視するクリエイターにとって、頼れる選択肢になるでしょう。


