
oXygen Mastering Suiteは、実践的なマスタリング作業を1本で完結させるために設計されたオープンソースのプラグインです。
補正から最終ラウドネス調整までを一つのラックにまとめ、さらに自動解析による「Master Assistant」で出発点まで提示してくれます。
効率と判断のしやすさを重視した設計が魅力です。
oXygen Mastering Suite:実践的なマスタリングを1本で完結させるオープンソースプラグイン

oXygen Mastering Suiteは、C++とJUCEで開発されたフリーかつオープンソースのマスタリングプラグインです。
目的はとても明確で、実用的なマスタリング作業を効率よく行うことにあります。
単なるエフェクトの寄せ集めではありません。
補正EQからマキシマイザーまで、マスタリングの一連の流れを一つのラック構造にまとめた設計になっています。
さらに特徴的なのが「Master Assistant」。
ミックスを実際に聴き取り、各モジュールへ自動で設定を書き込むアシスト機能を備えています。
oXygenの主な特徴:コア機能
oXygenは、マスタリングに必要な処理を段階的に組み込んだ構成です。
- Master Assistant
- 最大60秒間、入力オーディオをリスニング
- トーナルバランス、ダイナミクス、ステレオ幅、ラウドネス、True Peak挙動を分析
- 各モジュールへ提案設定を生成
- 自動書き込み前に確認ステップあり
- 15バンドGraphic EQ
- 30Hz〜20kHzの固定バンド
- マスタリング用途に合わせたスムーズなゲイン変化
- 音楽的なQカーブ設計
- 4バンドMultiband Compressor
- Low / Low-Mid / High-Mid / High
- ステレオリンク検出
- PeakとRMSを組み合わせたハイブリッド挙動
- ソフトなニー特性で自然なまとまりを作る
- Stereo Imager
- マルチバンド幅調整
- 低域はモノ互換性を意識した安全設計
- 過度なワイド化を防ぐ設計思想
- Gain Stage
- チェーン内部のレベル管理用トリム
- Maximizer
- ルックアヘッド処理
- 内部オーバーサンプリング
- アダプティブリリース
- ホストへのレイテンシ報告対応
機能を並べると多く感じますが、流れは非常に整理されています。
補正 → コントロール → 広がり → 音量仕上げ。
この順番が自然に実装されています。
シグナルチェーン構造
oXygenはモジュラー構造で設計されています。
内部はjuce::AudioProcessorGraphベースです。
現在のモジュール順は以下です。
- Graphic EQ
- Multiband Comp
- Stereo Imager
- Gain
- Maximizer
各モジュールは次の操作が可能です。
- 並び替え
- バイパス
- 折りたたみ表示
ラック型UIのため、視認性が高く、作業に集中しやすい設計です。
Original / Processedアナライザー
スペクトラム表示は入力信号と処理後信号をオーバーレイ表示します。
つまり、何が変わったのかを視覚的に確認できます。
音量が上がったから良く聞こえる。
その錯覚を防ぐための設計です。
モノ/ステレオ対応
- モノラル
- ステレオ
両方のバスレイアウトに対応しています。
処理は一貫したルーティングで最終出力まで行われます。
また、ホスト側がfloat処理でもdouble処理でも受け入れ可能です。
各DSPモジュールは現在も段階的に最適化が進められています。
oXygen Mastering Suiteの使い方ガイド
使い方は、以下の通りです。
基本的な流れ
- マスターバスに挿入
- 代表的なセクションを再生
- Master Assistを実行
- 提案内容を確認
- アナライザーで変化をチェック
- 必要に応じて手動微調整
Master Assistantはあくまで出発点です。
最終判断は耳で行います。
手動コントロールのポイント
ポイントは以下の通りです。
Graphic EQ
- 濁りや耳に痛い帯域を整理
- 過度に高域を持ち上げる前にバランスを整える
Multiband Comp
- 接着剤のような役割
- 強く潰すよりも軽いコントロールを意識
Stereo Imager
- 上の帯域は慎重に拡張
- 低域は安全側に
Gain
- マキシマイザー前のレベル管理
Maximizer
- 最終ラウドネス調整
- 余裕を持った設定が音の硬化を防ぐ
対応環境
対応環境は、以下の通りです。
macOS
- 形式:VST3
- 現在の主要開発・検証プラットフォーム
- build.shまたはCMakeでビルド可能
Windows
- 形式:VST3
- Visual Studio 2022 + MSVCで検証済み
- パッケージングと広範囲ホスト検証は今後の課題
Linux
- 形式:VST3
- build.shおよびCMakeで検証済み
いずれもVST3形式で出力されます。
まとめ:Wamphyre「oXygen Mastering Suite」最大60秒の自動解析でミックスを読み解き、EQ・コンプ・ステレオ幅・ラウドネスまで一気に提案する、耳で仕上げる実践型マスタリングスイート|DTMプラグインセール
oXygenは、実践的なマスタリングの流れを一つのラックにまとめたプラグインです。
補正、ダイナミクス制御、ステレオ処理、ラウドネス仕上げまで一貫して行えます。
自動アシストで素早く方向性を作る。
そこから耳で仕上げる。
そのバランスを大切に設計されたマスタリングスイートと言えるでしょう。
