
カセットテープの歪みや揺れを、そのまま音源に閉じ込めたVST。
Cassette Player Microfreak Synthは、きれいなシンセサウンドをあえて“壊す”ことで生まれた、個性的なローファイ音源です。
デジタルでは再現しきれない、テープ特有の不安定さを手軽に取り入れられます。
Cassette Player Microfreak Synth:カセットに刻んだ歪みを、そのままVSTに

「Cassette Player Microfreak Synth」は、Decent Sampler用の無料VST音源です。
シンプルなシンセパッドを、あえて“使い込まれたカセットテープ”に録音することで生まれた、荒々しく揺らぐサウンドが特徴です。
クリーンなデジタル音源とはまったく違う、壊れかけの質感。
その魅力を、もう少し詳しく見ていきます。
制作背景
この音源は、Necatussが近年取り組んでいた2つのアルバム制作の流れから生まれました。
- ひとつは、アコースティック中心のオーケストラ作品
- もうひとつは、teenage engineeringのEP1320で制作した実験的なアルバム
EP1320の作品では、中世や古いフォーク楽器のみを使用するというコンセプトを掲げていました。
すでに所有していた伝統楽器を録音し、テーマに沿った音作りを行っていたそうです。
その結果、ここ最近はアコースティック楽器の録音が中心に。
愛用しているシンセサイザー、MicroFreakの出番が減っていました。
そこで久しぶりに活躍の場を与えようと制作されたのが、この音源です。
コンセプトは「音の破壊」
今回のカセットシリーズで初めて使用されたシンセがMicroFreakです。
そのため、カセット録音ならではの個性を最大限に引き出すアプローチが取られました。
具体的には、
- シンプルなシンセパッドを用意
- 使い古したカセットテープに録音
- 音量をかなり大きく、いわば“ホット”な状態で記録
この方法によって、テープ特有の
- 歪み
- ピッチの揺れ(ワウ・フラッター)
- 不安定な倍音のにじみ
が強く現れます。
本来なら、クリアで純粋なパッドサウンドになるはずの音。
それをあえて劣化させ、荒々しく攻撃的なシンセキーへと変貌させています。
きれいな音を目指すのではなく、壊れていく過程を楽しむ。
その発想が、このVSTの核になっています。
サウンドの特徴
実際に使うと、次のような印象を受けます。
- ピッチがわずかに揺れ続ける、不安定な質感
- テープ特有のざらつき
- 強めのサチュレーションによる押し出しの強さ
- ローファイでありながら存在感のある音像
アンビエントやローファイヒップホップはもちろん、
実験的なエレクトロニカやダークな劇伴にも相性が良さそうです。
単体で主役にしてもよし。
奥に薄く重ねて空気感を足すのも面白い。
扱い方次第で、楽曲の印象を一気に変えるポテンシャルを持っています。
こんな人におすすめ
この音源は、特に次のような方に向いています。
- クリーンすぎるデジタル音に物足りなさを感じている
- ローファイな質感を手軽に取り入れたい
- テープサウンドの揺れや歪みが好き
- シンプルなパッドに個性を加えたい
既存のシンセにテープエミュレーションを挿すのとは、少し違うニュアンスがあります。
最初から“壊れた質感”としてサンプリングされているため、音の芯にそのキャラクターが刻まれています。
まとめ:Necatuss「Cassette Player Microfreak Synth」シンプルなシンセパッドを、あえて使い古したカセットテープに大音量で録音!テープ特有のワウやざらつきを音の芯まで刻み込んだローファイ系シンセ音源|DTMプラグインセール
Cassette Player Microfreak Synthは、
- シンプルなシンセパッドを
- 使い込んだカセットテープに
- あえて強く録音することで生まれた
“自然な劣化”を音源化したVSTです。
きれいに整った音ではなく、揺れや歪みをそのまま抱え込んだサウンド。
その不安定さが、楽曲に独特の表情を与えます。
無機質なデジタル環境に、少しだけアナログの崩れを加えたい。
そんなときに、そっと差し込んでみたくなる音源です。
