
2台の個性あるグランドピアノを、1つのライブラリで扱えるYM Pianos(Y7 / Y3)。
明るく抜けるサウンドと、温かく寄り添う響き。
さらに30種類のクリエイティブレイヤーを備え、アコースティックからハイブリッドまで幅広い制作に対応します。
この記事では、その特徴と活用法を分かりやすく整理しました。
YM Pianos(Y7 / Y3)by Xperimenta Project とは

YM Pianos(Y7 / Y3)は、世界的にレコーディングで使われてきた2台のグランドピアノを1つにまとめた、Kontakt専用のピアノ音源です。
収録されているのは、力強く抜けの良いサウンドが魅力のYamaha C7と、温かく親密な響きを持つYamaha C3。
ポップスやジャズから、シネマティック、クラシックまで。
制作スタイルに合わせてキャラクターを選べるのが大きな特長です。
対応フォーマットはKontakt(フルバージョン6.6.1以上)。
macOSとWindowsの両方で動作します。
96kHz・ヴィンテージマイク収録のリアルな質感

YM Pianosは、96kHzの高解像度でサンプリングされています。
さらに、ヴィンテージのチューブマイクやリボンマイクを使用して収録。
その結果、単に「綺麗な音」ではなく、空気感やわずかな揺らぎまで感じられるサウンドに仕上がっています。
ありがちな「整いすぎた無機質なピアノ」ではありません。
ミックスの中で自然に息づく、有機的な存在感があります。
2台のピアノ、はっきり異なる個性

収録内容は、以下の通りです。
Y7(Grand Coda)— 明るく、抜けるメインピアノ
Y7は、いわば制作の主役になれるピアノです。
特徴は次のとおりです。
- クリアでブライトなトーン
- アタックがはっきりしている
- ポップスやジャズで埋もれにくい
- 密度の高いアレンジでも抜ける
マイクポジションは以下を用意。
- Close
- Middle
- Room
ステレオ空間の中でどの位置に置くか、細かくコントロールできます。
バンドサウンドの中で前に出したいときに特に重宝します。
Y3(Half Coda)— 温かく、シネマティック
Y3は、より親密で丸みのあるサウンドが持ち味です。
- スムーズで柔らかい高域
- ワイドなダイナミックレンジ
- 繊細な表現に向く
- 映像音楽やクラシックに最適
マイクポジションは、
- Close
- Room
より「部屋で鳴っている」感覚を重視した設計です。
ソロピアノや静かな劇伴で特に映えます。
30種類の「Creative Layers」で音作りが広がる

この音源の大きな個性が、PF Seriesエンジンによる「Creative Layers」です。
アコースティックピアノに、最大30種類のレイヤーをブレンドできます。
含まれるレイヤー例は以下のとおり。
- ヴィンテージ・アナログシンセ
- カンテレやグロッケンシュピールなどのレア楽器
- フェルトノイズ
- 紙やコットンのような有機的テクスチャ
単なるピアノ音源では終わりません。
ハイブリッドな劇伴サウンドや、アンビエント系の質感作りまで対応します。
「ピアノ+α」の発想が、すぐ形になります。
作曲家目線の細かなコントロール機能

インターフェースは、直感的で分かりやすい設計です。
深く触れるのに、迷いにくい。
主なコントロール機能はこちら。
- フォルマントコントロール
- ピアノの“サイズ感”を変化させる独自機能
- Feeling設定
- 使用しているMIDIキーボードの重さに合わせて反応を調整
- シンパセティック・レゾナンス
- 弦の共鳴をリアルに再現
- 倍音の自然な再現
- ハーフペダル対応
- 高度なリペダリング・シミュレーション
実機に近いレスポンスを目指した設計です。
繊細なニュアンスもきちんと音に反映されます。
サンプル規模と収録内容
スペック面も充実しています。
- 4,250以上の高品質サンプル
- ロスレス形式で収録
- 複数マイクポジション
- 25種類のカスタム空間を備えたコンボリューション・リバーブ
- 詳細なメカニカルノイズ
- 20種類のファクトリープリセット
読み込み後すぐに使えるプリセットも用意されているため、
作業を止めずにアイデアを形にできます。
YM Pianos(Y7 / Y3)の使い方・活用法
YM Pianosは、単体でも完成度の高いピアノ音源です。
しかし、本領を発揮するのは「使い分け」と「レイヤー活用」を意識したときです。
ここでは、制作現場で具体的にどう使えるのかを整理します。
ポップス・ロックで主役に据える(Y7活用)
バンドアレンジの中でピアノをしっかり前に出したい。
そんな場面ではY7が頼りになります。
活用ポイントは次のとおりです。
- アタック感を活かし、イントロやサビでコードを刻む
- Closeマイクを中心にして、抜けの良さを強調
- MiddleやRoomを少し足して立体感を出す
- コンボリューション・リバーブで空間を微調整
特に、
- ボーカル+ピアノ中心のポップス
- ジャズやフュージョン
- 力強いバラード
といったジャンルでは、存在感のあるトーンが武器になります。
「ミックスで埋もれないピアノ」が欲しいときの第一候補です。
映像音楽・劇伴で空気を作る(Y3活用)
繊細なニュアンスを重視するならY3です。
柔らかく丸みのある響きが、映像作品とよくなじみます。
おすすめの使い方は、
- Closeマイク中心で親密な距離感を演出
- Roomを加えて“部屋鳴り”を自然に再現
- ハーフペダルを活用して余韻を丁寧にコントロール
- ダイナミクスを広めに取って感情表現を強調
特に効果的なのは、
- ピアノソロ主体の劇伴
- 静かなシーンのBGM
- クラシック寄りのアレンジ
派手さよりも、感情の深さを伝えたいとき。
Y3がしっかり応えてくれます。
フェルト系・アンビエント系サウンドを作る
YM Pianosの大きな魅力は、30種類のCreative Layersです。
アコースティックにとどまらない音作りが可能です。
活用例を挙げます。
- フェルトノイズを加えてローファイ感を演出
- コットンやペーパーテクスチャで柔らかい質感を足す
- アナログシンセレイヤーで現代的な劇伴サウンドに
- グロッケン系を薄く混ぜてきらびやかさを加える
ピアノ単体では出せない世界観を、簡単に構築できます。
アンビエント、ポストクラシカル、モダン・スコアリングとの相性は抜群です。
ハイブリッドスコア制作に活かす
近年の映像音楽では、アコースティックとシンセの融合が定番です。
YM Pianosは、その橋渡し役になります。
具体的には、
- Y3をベースにシンセレイヤーを重ねる
- フォルマントコントロールでサイズ感を変化させる
- リバーブ空間を広めに設定して映画的スケールを演出
- 低域を少し抑え、ストリングスやパッドと共存させる
1つのインストゥルメント内で完結するため、制作スピードも落ちません。
アイデアを止めずに形にできます。
打ち込みの表現力を高める
リアルなピアノ表現は、ベロシティだけでは決まりません。
YM Pianosは、細かなコントロールが可能です。
意識したいポイントはこちらです。
- Feeling設定で鍵盤の重さに合わせる
- シンパセティック・レゾナンスを活かす
- リペダリングを丁寧に入力する
- メカニカルノイズを少し残してリアルさを出す
単に「綺麗な音」にするのではなく、
“弾いている感じ”を作り込むことが重要です。
2台を使い分けるという発想
最も効果的な活用法は、シンプルです。
Y7とY3を目的別に使い分けること。
- 前に出すならY7
- 寄り添わせるならY3
- 実験的に攻めるならCreative Layers
この3つを軸に考えるだけで、制作の幅が一気に広がります。
1台で万能を目指すのではなく、2つの個性を持つことで柔軟に対応する。
それがYM Pianosを最大限に活かすコツです。
YM Pianos(Y7 / Y3)がおすすめな人
YM Pianosは「とりあえず1台あれば安心」というタイプの音源ではありません。
むしろ、音のキャラクターを意識して選びたい人に向いています。
ここでは、どんな制作者にフィットするのかを整理します。
ポップスやバンド系を制作している人
Y7の明るく抜けるサウンドは、ミックスの中で埋もれにくい設計です。
特に、
- ボーカル曲でピアノを主役にしたい
- バンドアレンジの中でも存在感を出したい
- ジャズやフュージョンで粒立ちの良さを求める
- イントロやサビで印象的なコードを鳴らしたい
といったニーズがある人に適しています。
アタックの明瞭さを重視する方には心強い選択肢です。
映像音楽・劇伴を作る人
Y3の温かく丸い響きは、映像との相性が良い音色です。
次のような方に向いています。
- シネマティックなピアノを探している
- 静かなシーンに寄り添う音が欲しい
- 繊細なダイナミクス表現を重視する
- ソロピアノ中心の劇伴を書くことが多い
感情のニュアンスを丁寧に描きたい制作者におすすめです。
フェルト系やアンビエント系が好きな人
30種類のCreative Layersを活かせば、単なるアコースティックピアノにはなりません。
例えば、
- フェルトピアノの質感が好き
- ローファイやポストクラシカルを制作する
- アンビエント寄りのサウンドデザインを行う
- ピアノにシンセやテクスチャを重ねたい
といった方向性にしっかり応えてくれます。
既存のピアノ音源では物足りなさを感じている人に向いています。
1つで幅広く対応したい人
Y7とY3という対照的なキャラクターを、1つのライブラリで扱えます。
そのため、
- ジャンルを横断して制作する
- 曲ごとに音の方向性が大きく変わる
- 明るいピアノも落ち着いたピアノも両方欲しい
- 音源をあまり増やしたくない
という人にも現実的な選択肢です。
状況に応じて使い分けられる柔軟さがあります。
打ち込みでもリアルな表現を求める人
YM Pianosは、演奏ニュアンスの再現に力を入れています。
具体的には、
- ハーフペダルやリペダリングを活用したい
- 共鳴や倍音まで丁寧に作り込みたい
- MIDIキーボードのタッチに合わせて調整したい
- メカニカルノイズも含めてリアルさを出したい
「とりあえず鳴ればいい」ではなく、
弾き心地までこだわりたい人に適しています。
まとめ:XPERIMENTA「YM Pianos (Y7 / Y3)」2台の個性派グランドピアノを1つに収録!明るく抜けるサウンドと温かく寄り添う響きを使い分けられるデュアル・グランドピアノ音源|DTMプラグインセール
YM Pianos(Y7 / Y3)は、単なるピアノ音源ではありません。
キャラクターの異なる2台を軸に、リアルな演奏表現とサウンドデザインの両立を目指したライブラリです。
特に注目したい特徴は、次のとおりです。
- 明るく抜けの良いグランドピアノサウンド
- 温かく丸みのあるシネマティックな響き
- 96kHz収録による高解像度サンプル
- ヴィンテージマイクによる有機的な質感
- 30種類のクリエイティブレイヤー
- フォルマント調整によるサイズ感コントロール
- ハーフペダル・リペダリング対応
- 共鳴や倍音まで再現するリアルな挙動
- 複数マイクポジションによる空間調整
- コンボリューション・リバーブ搭載
ポップスで前に出す。
劇伴で寄り添わせる。
レイヤーで新しい質感を作る。
1つの音源でここまで幅広く対応できるのが強みです。
用途を限定せず、制作全体を支えるピアノを探している方に適しています。
