
リアルなソロ弦の表現を自宅で再現したい
そんな願いを叶えてくれるのが、Aria Soundsの「LSS Solo Strings Bundle」です。
音楽制作において“人間味”を加えるための強力なツールです。
この記事では、その特徴から活用法、おすすめのユーザー層までを詳しく解説します。
LSS Solo Strings Bundle — Aria Soundsの本格ソロ弦楽器ライブラリ

Aria Soundsが開発した「LSS Solo Strings Bundle」は、ソロ・ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ダブルベースを収録した本格的なサンプルライブラリです。
クラシック音楽の繊細な響きから、映画音楽やゲームサウンドまで対応できるクオリティを持っています。
概要:LSS Solo Strings Bundleとは

このバンドルには、以下の4つのソロ弦楽器が含まれています。
- Solo Violin(ソロ・ヴァイオリン)
- Solo Viola(ソロ・ヴィオラ)
- Solo Cello(ソロ・チェロ)
- Solo Double Bass(ソロ・ダブルベース)
これらの楽器は、大規模なコンサートホールで丁寧に収録されており、リアルな音場感と自然な響きを再現しています。
特徴1:4種類のマイクポジションを自由にミックス
録音には複数のマイクが使用され、4つの主要なマイク視点が提供されています。
- Close Mono(クローズ・モノ):演奏者の至近距離で収録した、ダイレクトでクリアな音
- Close Pair(クローズ・ペア):立体感と自然な広がりを持つ近距離ステレオ録音
- Mid Room(ミッド・ルーム):適度な残響を含む中間距離のサウンド
- Far Room(ファー・ルーム):コンサートホール全体の響きを捉えた豊かな残響音
これらを自由にミックスすることで、
「ドライで繊細なソロ演奏」から「奥行きのあるシンフォニックな響き」まで、幅広いサウンドを作り出せます。
特徴2:3種類のレガートモードを収録
演奏表現を豊かにするため、3種類のレガート(音のつなぎ)モードが用意されています。
- Slurred(スラー):なめらかに音がつながる自然なレガート
- Bowed(ボウイング):弓を一音ごとに引き直す明瞭な表現
- Portamento(ポルタメント):音程が滑らかに移行するスライド奏法
これらはキースイッチで簡単に切り替え可能。曲の流れに合わせて即座に表情を変えられます。
特徴3:リアルな弓使いの再現 ― 同音でのボウチェンジ機能
多くのストリングスライブラリにはない機能として、同じ音で弓の方向を変えるボウチェンジが可能です。
- 好きな音を押さえたまま、低音のGキーを押すだけで弓を切り替え
- 実際の演奏に近い「人間味のある連続音」が実現
「機械的な繰り返し感」を排除し、リアルな弦のニュアンスを演出できます。
特徴4:多彩なアーティキュレーション(奏法)
リアルな演奏を再現するため、さまざまな奏法も収録されています。
- Staccato(スタッカート):短く鋭い音を表現。
各音ごとに24種類のバリエーションが収録され、繰り返し演奏しても単調になりません。 - Whole Tone Trills(全音トリル):音を震わせるような装飾的奏法を収録。
- Release Control(リリース音調整):
- Soft Release:弓を自然に離す穏やかな音
- Hard Release:強調されたアクセントを持つ終止音
これもキースイッチで選択可能です。
特徴5:Kontakt専用設計
このライブラリはNative Instruments Kontaktのフルバージョン(4.2.4以降)専用です。
Kontakt Playerでは動作しないため注意が必要です。
また、既に個別の製品(LSS Solo Violin / Viola / Cello / Double Bass)を所有している場合は、重複購入を避ける必要があります。
LSS Solo Strings Bundleの使い方・活用法

LSS Solo Strings Bundleは、単なる弦楽器ライブラリではなく、「作品の質を格段に高める音の表現ツール」として活用できます。
ここでは、実際の制作シーンでどのように使えるのかを具体的に紹介します。
映像音楽・ゲーム音楽制作に活かす
映画やドラマ、ゲームのサウンドトラックにおいて、ソロ弦は感情表現の要です。
- 感情のピークシーンでのソロ演奏:
たとえば、登場人物の葛藤や別れのシーンなどにソロ・ヴァイオリンを重ねると、物語の深みを増すことができます。 - BGMの繋ぎや余韻表現に:
短いポルタメントや柔らかなスラーを使うことで、映像の流れを自然に繋げることが可能です。 - 近接マイクでリアルな緊張感を演出:
クローズ・モノのマイク設定を使えば、耳元で演奏しているような臨場感を作り出せます。
ポップスやバラードのアレンジに取り入れる
ポップスやシンガーソングライター作品でも、ソロ弦は楽曲の雰囲気を格上げします。
- バラードのブリッジ部分で感情を強調:
チェロやヴィオラを入れると、メロディがよりドラマチックに響きます。 - ポップスのアウトロや間奏で装飾的に使用:
ポルタメントを使った柔らかなスライドで、楽曲に人間味のある余韻を加えられます。 - シンセ弦と組み合わせて深みを出す:
電子的なストリングスにリアルなソロ音を重ねることで、より自然で奥行きのあるサウンドになります。
クラシックや室内楽のリアルな打ち込みに
クラシック楽曲をMIDIで制作する際、LSS Solo Strings Bundleは表現力を大きく補ってくれます。
- 3種類のレガートを使い分けて演奏感を再現:
スラーで流れるように、ボウドで明確に、ポルタメントで滑らかに音を繋げることで、実際の奏者のような表現が可能。 - 同音でのボウチェンジを活用して“呼吸”を加える:
演奏者が弓を返す瞬間の微妙な音の変化を再現することで、生演奏に近い仕上がりに。 - リリース設定で演奏の終わり方をコントロール:
ソフトリリースなら穏やかに、ハードリリースなら力強く締めることができます。
サウンドデザインやアンビエント作品での活用
弦楽器の残響や質感を生かして、独創的なサウンドデザインにも活用できます。
- 遠距離マイクでホールの響きを活かしたパッドサウンド:
ファールームの録音を中心に使うことで、広がりのあるアンビエントな雰囲気を作れます。 - 複数のマイクポジションをブレンドして空間を演出:
近接と遠距離をミックスすることで、奥行きのある音場を設計可能。 - トリルやスタッカートでテクスチャ的な音素材を生成:
リズミカルな動きをつけることで、サウンドスケープの一部として活かせます。
教育・デモ制作・リアル演奏の参考にも
作編曲の学習や、演奏表現の研究ツールとしても優れています。
- 弦楽器の奏法を耳で理解するトレーニングに:
スラーやトリルなどの音を確認しながら、弦楽器の構造的な理解を深めることができます。 - デモ音源や楽曲プレゼン用のクオリティアップに:
実際の演奏者がいない場合でも、リアルで説得力のあるデモを制作できます。 - 作曲家・アレンジャーのアイデアスケッチツールとして:
DAW上で素早く弦のフレーズを試作し、後のオーケストレーションに活用できます。
LSS Solo Strings Bundleがおすすめな人
LSS Solo Strings Bundleは、単なるサンプル音源ではなく、「音楽制作における表現の幅を広げるツール」として高い評価を受けています。
どんな人にとって最適なライブラリなのかを、目的別に詳しく見ていきましょう。
映像音楽やゲーム音楽の制作者
ストーリー性のある音楽を作るクリエイターにとって、このライブラリは非常に強力な味方になります。
- 登場人物の感情を音で表現したい人:
ソロ・ヴァイオリンやチェロの繊細な響きで、喜びや悲しみ、緊張感を表現可能。 - シネマティックな質感を求める人:
ファールームマイクで録った自然な残響は、まるで映画館のようなスケール感を生み出します。 - ゲームのシーンごとに音を使い分けたい人:
近接・中距離・遠距離のマイクをブレンドすることで、場面に合った空間演出ができます。
作曲家・アレンジャー
音楽の構成や質感を重視するプロフェッショナルにとっても、非常に使いやすいライブラリです。
- MIDIでリアルな弦の表現を再現したい人:
レガート、スタッカート、ポルタメントを組み合わせれば、生演奏に近い表情が実現。 - アレンジに説得力を加えたい人:
電子音だけでは出せない“人間らしさ”を弦の質感で補えます。 - 楽曲のデモ制作をハイクオリティにしたい人:
プレゼン用の仮音源でも、実演奏のようなリアリティを出せます。
ポップスやバラードのプロデューサー
ポップスやバラードのようなジャンルでも、ソロ弦は曲の印象を一気に引き上げます。
- 楽曲に温かみを加えたい人:
ヴィオラやチェロの柔らかいトーンが、歌声をより引き立てます。 - サビ前やアウトロに感情を乗せたい人:
弦のポルタメントやスラーを使うことで、自然な流れを演出可能。 - シンセ主体の楽曲にアコースティックの質感を足したい人:
デジタルなサウンドに深みとリアルさをプラスできます。
クラシック系・現代音楽の作編曲家
クラシックの打ち込みや、現代的な弦楽曲の制作にも向いています。
- 少人数編成の室内楽を再現したい人:
各楽器を独立して調整できるため、アンサンブルのバランスを細かく作り込めます。 - 生演奏のリファレンスを作りたい人:
スラーやボウチェンジを使いこなせば、奏者の動きを感じるリアルな音になります。 - リアルなダイナミクスを重視する人:
キースイッチで強弱やリリースを自在に変化させられます。
学習者・研究者・音楽講師
演奏表現やオーケストレーションの学習にも役立ちます。
- 弦楽器の奏法を耳で学びたい人:
実際のボウイングやスラーのニュアンスを聞きながら理解できます。 - 作曲や編曲の教材を作りたい人:
音の違いを実例として提示できるため、教育用途にも最適です。 - クラシック理論を実音で検証したい人:
スコア上の理論をそのまま音として再現し、分析に活かせます。
サウンドデザイナー・アンビエント作家
実験的なサウンドづくりにも活用できます。
- マイクポジションを操作して音場をデザインしたい人:
クローズとファールームを組み合わせるだけで、音の距離感を自在に操れます。 - 弦の質感を音素材として使いたい人:
トリルやスタッカートを加工して、テクスチャ的な音響表現が可能。 - 静寂や余韻を主役にした音楽を作る人:
弦の残響やリリース音が、独特の空間演出に役立ちます。
収録内容まとめ
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 開発元 | Aria Sounds |
| 製品名 | LSS Solo Strings Bundle |
| 収録楽器 | Violin, Viola, Cello, Double Bass |
| マイクポジション | Close Mono / Close Pair / Mid Room / Far Room |
| レガートモード | Slurred / Bowed / Portamento |
| 奏法 | Staccato, Whole Tone Trills, Release Control |
| 必要ソフト | Kontakt 4.2.4以上(フル版) |
| 容量 | 約16.6GB |
注意事項
すでに「LSS Solo Violin」「LSS Solo Viola」「LSS Solo Cello」「LSS Solo Double Bass」のいずれかをお持ちの場合は、重複購入しないようご注意ください。
まとめ:Aria Sounds「LSS Solo Strings Bundle」レガート・ボウチェンジ・マイク設定による圧倒的な表現力!4つのソロ弦が生み出す“人間らしい演奏感”と自然な響きを実現する究極のストリングス音源|DTMプラグインセール
LSS Solo Strings Bundleは、リアルな弦楽表現を追求した作曲家・制作者に最適な音源です。
自然な響きと多彩な表現機能で、クラシックから映画音楽、ポップスまで幅広く活躍します。
- 4種類のソロ弦楽器(ヴァイオリン/ヴィオラ/チェロ/ダブルベース)を収録
- 4つのマイクポジションを自由にミックスし、距離感を自在に調整
- 3種類のレガートモード(スラー・ボウド・ポルタメント)で表現をコントロール
- スタッカートやトリルなど、実演奏に近い多彩な奏法を収録
- ボウチェンジやリリース設定で、演奏の息づかいを再現
- 映像音楽、ポップス、クラシック、教育用途まで幅広く対応
LSS Solo Strings Bundleは、音のリアリティを求めるすべての制作者に向けた“表現のための音源”です。
弦楽の深みと繊細さをあなたの作品に取り入れてみてください。


