
古いサンプラーのような音を出したい、でも単なる劣化では物足りない。
シンプルながら、予測不能な音が飛び出す“小さな音の実験室”。
その魅力を丁寧に解説します。
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DeBezとは?Airwindowsが提供するユニークなローファイサウンド生成プラグイン

DeBez(ディーベズ)は、Airwindowsが開発したローファイ系オーディオプラグイン。
音に“古き良きデジタル感”や“サンプラーの質感”を加えるためのツールとして設計されています。
シンプルな操作で、独自の音響テクスチャを生み出すことが可能。
従来のBitcrusher系エフェクトとは一線を画す、ユニークな処理が魅力です。
DeBezの特徴
以下に、DeBezの主な機能とその詳細を解説します。
Bitcrush(ビットクラッシュ)機能
- HipCrushスタイルのビットクラッシャーを採用
- 右にノブを回すと「コンプレッシー」な効果に。ノイズフロア(静かな部分のノイズ)を引き上げ、音が荒々しくなります。
- 左に回すと「ゲート」風の質感に。音がカットされるような効果で、断続的なテクスチャが得られます。
- 細かな設定が可能
- 微細なビットクラッシュでもテクスチャの変化がわかる設計。
- 過激な設定にしなくても、独特な質感を表現できます。
Bezier(ベジエ)アンダーサンプリング
- リバーブ系プラグインにも用いられている技術
- 通常のビットクラッシュ後に、エッジ部分を滑らかに処理します。
- 滑らかな音の変化から、ガタガタしたデジタルな質感まで幅広く対応。
- ノブの位置によって変化
- 右に回す → 音のエッジが滑らかになり、“連続的”な音質に。
- ただし、結果として“奇妙なデジタルな倍音”が付加されることも。
- 左に回す → 音が“段階的”になり、整数値にスナップされるような感覚。
- これは“古いサンプラーのようなサウンド”を目指す際に有効。
- 右に回す → 音のエッジが滑らかになり、“連続的”な音質に。
inv/dry/wet(インバース・ドライ・ウェット)ミックスコントロール
- 通常のDry/Wetとは異なる設計
- 真ん中 → 原音(ドライ)そのまま。
- 右に回す → フルにDeBezのエフェクトがかかる。
- 左に回す → クラッシュ後の音を“原音から引く”という処理。
- これにより、音の高域をカットしたような質感や、倍音を減らしたサウンドが作れます。
- 音作りの幅が広がる
- 通常のエフェクトの重ねがけとは違い、逆位相処理による特殊効果が可能。
- サウンドデザインにおいて実験的なアプローチができます。
DeBezでできること
DeBezは、特定のビンテージサンプラーを忠実に再現するものではありません。
代わりに、「まだ誰も聴いたことのない音」を作り出すための実験的なツールとして設計されています。
- 決まりきったサウンドでは物足りない人
- 他とは違うローファイ感を探している人
- 自分だけのサンプルパレットを増やしたい人
…そんな人におすすめです。
「こんな効果を得られるだろう」と思って触ると、まったく別の結果が返ってくる、そんな予測不能さがDeBezの面白さです。
実践的な使い方のヒント
DeBezは、次のような目的で活用できます。
- ドラムループにLo-Fi感を加える
- ビットクラッシュで質感を粗くする
- ベジエアンダーサンプリングで音を“劣化”させる
- ベースやパッドに独特な倍音を付与
- overtone付きの“滑らかクラッシュ”で新しい厚みを演出
- サンプル音源に“昔の機材っぽさ”を加える
- ステップ状のエフェクトで80~90年代のサンプラー風に
- 原音からクラッシュ音を引いて“スペクトルの隙間”を作る
- inv設定をうまく使えば、音に不思議な空白を作り出せる
まとめAirwindows「DeBez」サンプラー風、グリッチ風、未知の倍音!逆位相ミックス×Bezier補間による新感覚ローファイエフェクト|DTMプラグインセール
DeBezは、「ビットクラッシュ × ベジエ補間 × インバースミックス」という3つの要素が絶妙に組み合わさった、非常にユニークなローファイ・オーディオプラグインです。
単にレトロな音を出すだけでなく、創造的・実験的な音作りに挑戦したい人にこそ最適なツールと言えるでしょう。
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