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SSL 4K E Plug-inって、結局どこがすごいの?
SSL 4000Eの音に憧れを持つ多くの制作者がそう思うはずです。
この記事では、他のSSL系プラグインとの違い、EQの種類ごとの使い分け、初心者でも使いやすい設定のポイントまで、わかりやすく解説していきます。
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SSL 4K E Plug-inとは?伝説の4000Eサウンドを再現したチャンネルストリップ

Solid State Logic(SSL)が開発したSSL 4K E Plug-inは、1980年代〜90年代の音楽シーンを象徴する「SSL 4000Eコンソール」をDAW内で再現できるプラグインです。
SSLが自ら回路図をもとに部品レベルでモデリングしており、実機特有のサウンドや操作感を忠実に再現しています。
そのため、単なる音質補正のためのツールではなく、アナログコンソールが持つ温かみやパンチのある音像までも得られるのが特徴です。
プロの現場で今なお評価され続ける理由が、ソフトウェアとして現代の制作環境でも体験できるようになりました。
EQ・ダイナミクス・ゲートの再現性:
実機4000Eと同様のレイアウトと挙動を持ち、細かな帯域調整やピーキーな信号処理にも対応できます。
特に高域と中低域の存在感が強調されやすく、ロックやポップスに適しています。
Jensenトランス搭載による倍音の付加:
マイクプリ部に再現されたJensen JT-115K-Eトランスが中域に自然な厚みを与え、耳に心地よい倍音を加えてくれます。
dbx 202 VCAのエミュレーション:
コンプレッサー部分に再現されたdbx製“金缶”VCAが、微細なサチュレーションと滑らかな音量制御を実現します。
3種類のEQタイプを搭載:
Brown・Black・Orangeの各EQはキャラクターが大きく異なり、用途や音源に応じた選択が可能です。
トーンの幅が広がることで、1つのプラグインで多彩な音作りが行えます。
SSL 360°との統合操作が可能:
専用のUC1・UF8・UF1コントローラーと連携することで、まるで実機コンソールを操作しているかのようなフィードバックと操作性を得られます。
SSL 4000Eの歴史と4K E Plug-inの位置づけ

SSL 4000Eコンソールは1979年に登場し、以後90年代にかけて数えきれないほどのヒットレコードを支えてきた名機です。
PrinceやNirvana、The Rolling Stonesなど、世界中のアーティストがこの卓を使い、現代の音楽制作の基礎を築いたと言っても過言ではありません。
SSL 4K E Plug-inは、この伝説的な機材のサウンドと操作感を、現代のDAW環境で再現するために開発されました。
ハードの特性を忠実に再現するだけでなく、プラグインならではの使いやすさも兼ね備えています。
登場時期と背景:
1979年に登場した4000Eは、当時としては画期的なインライン構造と多機能なEQ/ダイナミクスを搭載した初のミキシングコンソールでした。
音楽シーンへの影響:
80年代から90年代のポップ、ロック、ヒップホップなど、ジャンルを問わず多くの名盤に使われ、「SSLサウンド」という言葉が定着しました。
SSL 4K E Plug-inの意義:
現存する4000Eコンソールは非常に限られており、整備・維持も困難です。
そのため、本家SSLによる公式モデリングは信頼性が高く、実機に触れる機会がない制作者にとって貴重な選択肢となります。
実機とプラグインの音はどう違う?

プラグインと実機の音質は完全に同じとは言えませんが、SSL 4K E Plug-inは回路単位のモデリングにより、アナログ特有の太さやパンチ感、倍音感を非常に高い精度で再現しています。
ハード独特のクセや誤差までも取り込んでおり、「デジタル臭さ」が極めて少ないのが特徴です。
その結果、実機を知っているエンジニアであっても「これなら十分使える」と感じるクオリティに仕上がっています。
音の太さと存在感:
中低域の押し出し感や、倍音による音の密度感は、プラグインでもしっかりと再現されています。
ドラムやボーカルが前に出やすくなります。
サチュレーションの質感:
実機で得られるような自然な歪みが再現されており、高音域も硬くならず耳に優しい印象に仕上がります。
反応速度とダイナミクス:
アタックやリリースなど、信号への反応性も実機に近く、特にリビジョン4のコンプレッサーは滑らかなかかり具合が特徴です。
ハードならではのクセの違い:
電源の質や部品の経年変化といった、ハード特有の“個体差”までは再現できませんが、標準的なSSL 4000Eの理想的な状態に限りなく近づけられています。
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EQセクションを徹底解説:Brown・Black・Orangeの違いとは

SSL 4K E Plug-inには、SSL 4000Eコンソールで使用されていた3種類のEQタイプを切り替えて使用できる機能があります。
それぞれBrown(ブラウン)、Black(ブラック)、Orange(オレンジ)と呼ばれ、音のキャラクターや動作の特性が大きく異なるのが特徴です。
「なんとなく好みで選ぶ」だけではもったいないほど、それぞれに向いている素材や目的がはっきりしています。
ここでは、3種類のEQの違いを具体的に見ていきましょう。
Brownノブの特徴と使いどころ
Brownノブは、SSL 4000Eコンソールの初期モデルに搭載されていたEQで、特に中域から低域にかけての“ガッツ”あるサウンドが特徴です。
帯域ごとのQ幅が固定で、操作がシンプルなぶん、音作りの判断がスピーディに行えます。
そのため、初心者にも扱いやすく、パンチの効いたトラックを求める制作者に向いています。
このように、Brownノブは「粗さ」や「ローファイ感」を活かしたミックスに相性が良く、ロック系のドラムやベースなどに積極的に使われます。
固定Qによる中低域の押し出し感:
EQのQ幅(鋭さ)が固定されているため、特定の帯域を強調しすぎることなく、自然なブースト・カットが可能です。
特に中域に厚みが出ます。
ザラついた質感の高域:
高域はやや粗めのテクスチャがあり、ギターやボーカルに存在感を与えやすくなります。
いわゆる「SSLの音」の印象を作る重要な要素です。
ドラムやロック系トラックとの相性:
スネアやキックのアタック感、ベースの胴鳴りをうまく引き出すため、ロック、パンク、オルタナなどに特に効果的です。
アナログらしい歪みとの相乗効果:
Brown EQは、微細なサチュレーションが加わるとさらにキャラクターが際立ちます。
トランスの倍音と合わせて使うことで、より立体的な音像になります。
Blackノブの音質と他との違い
Blackノブは、SSL 4000Eコンソールの後期モデルに搭載され、より洗練された音作りが可能なEQとして評価されています。
Brownノブに比べて癖が少なく、クリーンで滑らかな処理ができるのが特徴です。
そのため、ジャンルを問わず汎用性が高く、モダンなミックスに適しています。
特に低域の処理に強く、重心のあるしっかりしたサウンドが必要な場面で真価を発揮します。
扱いやすさと安定感のある音質が求められる環境で重宝されるEQです。
低域の安定感と重みのあるサウンド:
Blackノブのローシェルフは、タイトかつどっしりとした低域を作るのに向いており、ベースやキックに自然な重みを加えることができます。
Q幅調整が可能で繊細な処理に対応:
ミッドバンドではQ幅(帯域の広さ)を調整できるため、細かな補正や狙った帯域の処理がしやすく、狙い通りの音作りが可能です。
Brownよりもクリーンな音質:
倍音やサチュレーションが抑えめで、音に輪郭と透明感が生まれます。
ボーカルやストリングスなど、繊細さが求められる音源に適しています。
幅広いジャンルで使いやすい万能型EQ:
ロックからポップス、R&B、映画音楽まで幅広く対応できるため、1つのEQで様々な楽曲に対応したい人には特におすすめです。
Orangeノブの希少性とパッシブEQの魅力
Orangeノブは、SSL 4000Eシリーズの中でも非常に珍しい仕様で、一般的にはあまり流通していない“パッシブスタイル”のEQです。
他のEQと比べて動作が柔らかく、自然なトーンコントロールが可能なことから、耳に優しく落ち着いた仕上がりを好むミキシングに向いています。
デジタル環境では得がたい“なじみの良さ”があり、音のエッジを取りたいときや、空気感を整えたいときに力を発揮します。
そのため、繊細なボーカル処理やアコースティック楽器の整音などに活用されることが多いEQです。
パッシブ回路に近いナチュラルな効き方:
カーブの動きが非常に滑らかで、どの帯域を操作しても不自然な盛り上がりが起きにくく、耳障りにならない音の変化が得られます。
高域の質感がマイルド:
高音のピークを和らげるような効果があり、ボーカルの「刺さり」を抑えたり、金物系(ハイハット、シンバル)のキツさを抑えたいときに効果的です。
実機では入手困難な仕様をプラグインで再現:
物理的にはほとんど市場に出回っていないEQモジュールのため、ソフトウェアで触れるという点でも希少性があります。
音源に馴染みやすく自然な空気感を作る:
派手さは控えめですが、ミックス全体の中で音を押し出すのではなく、きれいに馴染ませる力があります。アコースティック系のトラックに最適です。
SSLならではのダイナミクス処理:Revision 4の実力
SSL 4K E Plug-inに搭載されているダイナミクスセクションは、SSL 4000E実機でも最も評価の高かった「Revision 4」の設計を基にしています。
このバージョンは、ソフトニー動作と滑らかなリリースカーブを特徴とし、素材の表情を自然にコントロールすることが可能です。
特に、音を「潰す」のではなく「整える」方向に作用するため、素材のニュアンスを残したままミックスにしっかりと馴染ませることができます。
音圧を稼ぎながらも、自然で破綻しにくい処理が行えるのが、このRevision 4の最大の強みです。
ソフトニー特性による自然なコンプレッション:
入力信号の強さに応じて段階的に圧縮が始まるため、急激な音量変化でも滑らかに追従します。
ボーカルやギターなどの表現力を損なわずにコントロールできます。
FAST/SLOWアタック切替による柔軟性:
瞬発力のある素材にはFASTでパンチ感を、じんわり圧をかけたい場合にはSLOWでなめらかに仕上げるなど、用途に応じた設定が可能です。
対数リリースによる音のつながりの良さ:
リリースの挙動が直線的ではなく、自然な減衰曲線を描くことで、ミックス全体の流れを損なわず、まとまりのある音に仕上がります。
EQよりも先に挿入される構造:
SSLの構造上、ダイナミクスはEQより前に配置されているため、ピークを抑えた上でEQ処理ができ、より安定した音作りが可能になります。
ソフトニーコンプレッションの特性と活用法
ソフトニー(Soft Knee)コンプレッションとは、圧縮が始まるポイントをなだらかにし、自然で目立たない音量調整を実現する特性です。
SSL 4K E Plug-inのRevision 4ダイナミクスはこの動作を忠実に再現しており、素材の表情や抑揚を壊さずにコントロールできるのが魅力です。
特にボーカルやアコースティック楽器のような、微妙なニュアンスを保ちたい素材に対して効果的です。
過度な圧縮感が出にくいため、ミックス内での音の自然さが損なわれにくく、安心して使えます。
滑らかな音量変化で不自然さを排除:
Thresholdを超えた瞬間に急激な圧縮が始まるハードニーとは違い、ソフトニーは徐々に圧縮がかかります。
耳にわかりやすい圧縮感を避けたい場合に有効です。
ボーカルの表現力をそのまま活かせる:
強く歌った部分を自然に抑え、弱く歌った部分はそのまま残すことで、声の強弱をナチュラルに整えることができます。
表情豊かな歌声を保てます。
アコースティック楽器にも有効:
ギターやピアノなどの繊細なアタックを潰さずに抑え、耳馴染みの良い音に整えることができます。
空気感を保ちながらダイナミクスを整理できます。
圧縮による“音のつぶれ”を防げる:
ソフトニーでは圧縮の入り方がなめらかなため、トランジェントが極端に潰れて音が引っ込んでしまうといった失敗を避けやすくなります。
ゲートとエキスパンダーの音作りでの役割
SSL 4K E Plug-inには、実機同様にゲートとエキスパンダーが搭載されています。
どちらもノイズや不要な余韻をコントロールするための機能ですが、SSLのそれは“ただのノイズ除去”ではなく、音楽的な効果を持つのが特徴です。
アタック感を強調したり、リズムを際立たせたりと、クリエイティブな用途にも活用できるため、音を「消す」だけではない積極的な音作りが可能になります。
ゲート:ノイズや余韻を切り取る
設定したスレッショルド以下の信号を完全に遮断し、無音状態にします。
ドラムのマイクに入った不要な音や部屋鳴りなどを抑えるのに効果的です。
エキスパンダー:自然に音量を抑える
スレッショルド以下の信号を緩やかに下げる処理で、ゲートほど急激なカットにはなりません。
より自然な音の減衰を得たいときに有効です。
リズムを際立たせる効果も
ドラムやパーカッションに使うと、不要な余韻が減ることでアタックが前に出て、リズムがよりタイトになります。
グルーヴ感の強調に役立ちます。
ミックス全体の明瞭感を上げる
細かなノイズや環境音を整理できるため、他の音とぶつかることが少なくなり、ミックス全体がすっきりとした印象に仕上がります。
Jensenトランスとdbx VCAが生むアナログらしさ
SSL 4K E Plug-inが再現するアナログの質感には、Jensenトランスとdbx 202 VCAのモデリングが大きく関わっています。
これらのアナログ部品は、単なる音の増幅や制御を行うだけでなく、倍音を生み出すことで音に温かみや立体感を与えてくれます。
デジタルなDAW環境では得られにくい“アナログらしい太さや厚み”を付加する役割を果たしており、トランジェントの丸みや中低域の密度感などにおいて、音楽的な変化を感じることができます。
Jensenトランス:自然な倍音と温かみ
マイクプリ部に再現されたJensen JT-115K-Eトランスは、中域に心地よい倍音を加え、音が立体的になります。
中域の存在感を高めたいときに有効です。
dbx 202 “金缶” VCA:滑らかな出力制御
フェーダー部に再現されたdbx 202 VCAは、微細な歪み成分を加えながら、音量をなめらかに調整します。
圧縮されすぎず、自然なダイナミクスが保たれます。
過度にならない上品なサチュレーション
倍音の出方が程よく、音に丸みが加わります。特に高域が耳に刺さりにくくなり、長時間聴いても疲れにくい音質になります。
デジタルの“平面的な音”を補正
DAW内で録音されたクリアな音に対し、厚みと奥行きを加えることで、ミックス全体がより自然にまとまりやすくなります。
サチュレーションと倍音の関係性
サチュレーションとは、アナログ機器特有の“軽い歪み”を音に加える処理で、音を太く、あたたかく、耳に馴染みやすくする効果があります。
SSL 4K E Plug-inでは、Jensenトランスとdbx VCAを通じてこのサチュレーションが自然に加わり、音源に独特の倍音を与えます。
この倍音は音を目立たせるだけでなく、デジタル録音で失われがちな“奥行き”や“質感”を補ってくれます。
やりすぎると濁りになりますが、SSL 4K Eでは絶妙なバランスで加えられるため、扱いやすく失敗しにくいのが魅力です。
偶数次倍音による温かみのある音質
Jensenトランスは偶数次倍音を中心に発生させる特性があり、柔らかく丸みのある音を生み出します。
特に中域に厚みが加わり、楽器の存在感が増します。
トランジェントの整え方に効果的
サチュレーションによって、音の立ち上がりがわずかに丸くなり、トランジェントが耳に優しい形に整います。
ドラムやボーカルのピークを自然に抑えたいときに有効です。
密度のあるミックスを実現
倍音が音の隙間を埋めるように作用し、音数が少ない楽曲でもリッチな印象に仕上がります。
ミックスの“スカスカ感”が軽減されます。
アナログ風サウンドの再現に不可欠
サチュレーションと倍音は、アナログコンソールを通したサウンドを模倣するうえで欠かせない要素です。
SSL 4K E Plug-inはその点を高い精度で実現しています。
音の厚みはどこで生まれるのか?
SSL 4K E Plug-inを使うと、なぜか音に“厚み”が出たように感じることがあります。
この理由は、単に音量を上げたり低域を持ち上げているわけではなく、複数のアナログ的要素が重なって音に深みと重心を加えているからです。
EQやコンプレッサー、トランスによる倍音生成、それぞれが個別に作用するだけでなく、信号の流れの中で相互に影響し合う構造が、実機らしい音の豊かさを再現している要因です。
中域の密度感が自然に強調される構造
BrownやBlack EQは中低域の特性が異なり、適切に使うことで芯のある音を作ることができます。
とくにボーカルやベースに厚みが出ます。
トランスとVCAによる倍音の重なり
トランスで生成される倍音と、VCAで生まれるわずかな歪みが重なり、耳には聴こえにくい成分が音を下支えします。
その結果、音が太く感じられます。
ダイナミクス処理による信号の安定化
ソフトニーコンプレッションで音量の波を整えることで、音の印象が安定し、聞き手に対して“しっかりした音”として届きやすくなります。
ミックス内での位置が明確になる
厚みのある音は、ミックス内で他の音と重なっても埋もれにくくなります。
これにより、各トラックの役割がはっきりし、音のバランスも良くなります。
SSL 360°との連携で得られる操作性と効率性
SSL 4K E Plug-inは、単体で使っても高い再現性を誇りますが、SSL 360°エコシステムと連携させることで、操作性とワークフローが格段に向上します。
SSL 360°は、複数のSSLプラグインを統合管理・操作できるソフトウェアミキサーで、まるで本物のSSLコンソールを操作しているような感覚を提供します。
これにより、プラグインの設定をまとめて確認・操作したり、ハードウェアコントローラーと連携して物理的なノブで直感的にパラメータを調整したりと、“耳と手がつながったようなミックス環境”が実現します。
視覚的に整理されたチャンネルストリップ操作
SSL 360°では、複数のSSL 4K Eや他のSSLプラグインを1つの画面で並べて管理できます。
チャンネル単位で瞬時に切り替えられるため、スピード感のある作業が可能です。
プラグインミキサーとしての一元管理
各トラックの設定状態を一覧で把握できるので、調整ミスや設定漏れが起こりにくくなります。
トータルバランスを取りやすい環境が整います。
パラメータの自動連携と保存
360°内で行った操作はすべて即座にプラグインに反映され、プロジェクトごとに一括保存も可能です。
セッションの再現性が高まります。
本物の卓に近いワークフローが得られる
画面上のインターフェースがアナログ卓に近く、視覚的な作業もスムーズです。
ハードウェアと組み合わせることで、より直感的に操作できます。
360° Plug-in Mixerの機能とできること
360° Plug-in Mixerは、SSLプラグインを一元管理・操作できるバーチャルSSLコンソールのような存在です。
特にSSL 4K E Plug-inを使用する際、この環境を活用することで、プラグインを単体で使うよりも圧倒的に効率的で、視覚的にもわかりやすいミキシング作業が可能になります。
各トラックを「実機さながらのストリップ」で並べて確認できるため、大規模なセッションでも迷わず操作でき、ミックス全体の俯瞰がしやすくなります。
複数のSSLプラグインを並列表示
SSL 4K Eだけでなく、4K BやChannel Strip 2など、他のSSLプラグインを同時に表示・操作できます。
セッション内の全トラックを一覧で確認しながら編集可能です。
チャンネル間の即時切り替え
マウスやハードウェア操作で、任意のチャンネルに瞬時にアクセスできます。
視線移動が少なく、集中力を保ったままミックス作業を進められます。
パラメータのグループ化とリンク機能
複数のチャンネルにまたがって同じ処理を適用したいとき、パラメータをリンクして一括操作が可能です。
ドラムバスやコーラスパートのまとめ処理に便利です。
セッションごとの保存と復元が簡単
360°ミキサー全体の状態をプロジェクトとして保存しておけば、次回のセッションで即座に再現可能です。
作業の継続性と安心感が高まります。
UC1/UF8/UF1との連携で何が変わるのか
SSL 4K E Plug-inは、SSL製ハードウェアコントローラー(UC1・UF8・UF1)と組み合わせることで、まるで実機コンソールを操作しているような感覚を得られます。
マウスでの操作に比べて、直感性・スピード・精度が大きく向上するため、特にプロフェッショナルな制作現場で重宝されています。
物理ノブやフェーダーの感触によって、耳と手が連動したようなミックスが可能となり、ミスが減り、音作りへの集中力も高まります。
UC1:ダイナミクスとEQ専用ノブを搭載
SSL 4K E Plug-inのEQやコンプレッサーを物理ノブで操作できます。
各バンドのゲインや周波数、アタック・リリースなども即座に調整でき、視覚に頼らず“音を聴きながら”操作ができます。
UF8:フェーダーによる精密なレベル調整
高品質なタッチセンサー付きフェーダーにより、ボリュームオートメーションや細かなバランス調整がスムーズに行えます。
ミックスの最終調整に非常に有効です。
UF1:トランスポート操作や視認性の向上
シンプルなレイアウトで再生・停止・ループなどの操作が手元で完結し、360°ミキサーと連携してビジュアル情報も表示されます。
セッション全体の流れをスムーズに管理できます。
ハード×ソフトの融合による作業効率の向上
操作のたびに画面を見る必要がなくなり、耳に集中した判断が可能になります。
そのため、判断スピードと精度がともに上がります。
他のSSLプラグインとの比較:4K E vs Channel Strip 2
SSLは複数のチャンネルストリッププラグインを展開しており、その中でも「SSL 4K E」と「Channel Strip 2」は特に人気のある2本です。
どちらもSSLのサウンドを体現する製品ですが、目的や好みによって選び方が変わるため、それぞれの違いを明確に理解しておくことが大切です。
SSL 4K Eは「アナログ感・個性・パンチ感」に強く、Channel Strip 2は「透明感・柔軟性・現代的な処理」に優れているという違いがあります。
ジャンルやトラックの役割に応じて使い分けることで、より完成度の高いミックスに仕上がります。
SSL 4K Eの特徴
トランスやVCAのモデリングにより、音に厚みや倍音が自然に加わります。
EQタイプの選択肢も多く、アナログ特有のキャラクターが欲しい場合に最適です。
Channel Strip 2の特徴
SSLの現行モデルをベースにした設計で、よりニュートラルでクリーンな音質です。
EQやダイナミクスの調整範囲が広く、万能型として活躍します。
ジャンルや用途での使い分けが効果的
SSL 4K Eはロックやヒップホップなど、音の押し出しが求められるジャンルに向いており、Channel Strip 2はポップスや映画音楽など、細かく整える用途に適しています。
両者をミックス内で併用する選択肢もあり
複数のトラックで使い分けることで、ミックス全体の立体感やコントラストが生まれます。
SSL 360°を活用すれば、操作や管理もスムーズです。
それぞれの音の違いと用途
SSL 4K EとChannel Strip 2は、どちらもSSLサウンドを提供する優れたプラグインですが、目指す音の方向性や処理のアプローチが異なります。
この違いを理解しておくことで、素材やジャンルに合わせた的確な選択ができ、ミックスの完成度を一段と高めることができます。
SSL 4K Eは、個性的でアナログらしい質感を前面に出すのが得意。一方でChannel Strip 2は、現代の制作環境に適した柔軟でクリーンな処理が可能です。
SSL 4K E:パンチ感と倍音による厚み
Jensenトランスやdbx VCAのモデリングによって、自然な倍音が付加され、音が太く前に出てきます。
ドラムやボーカルに存在感を与えたい場面に適しています。
Channel Strip 2:透明で整った音像
過度なキャラクター付けがなく、非常にクリーンな処理が可能です。
EQやコンプレッサーの反応も素直で、精密な調整が求められる場面に強みがあります。
操作性の違い
4K Eは実機の構造を再現しているため、少しクセのある操作感がありますが、それが“音作りの感覚”として楽しいというユーザーも多いです。
対してChannel Strip 2はDAWとの親和性が高く、スピーディに調整できます。
向いている用途や素材の傾向
SSL 4K Eはロック、ヒップホップ、オルタナなど“熱量のあるジャンル”と好相性です。
Channel Strip 2はボーカル、ピアノ、ストリングスなどの繊細な素材に適しています。
どんな楽曲でどちらを選ぶべきか
SSL 4K EとChannel Strip 2は、どちらも高品質なチャンネルストリップですが、ジャンルや目的によって使い分けることで、より自然で説得力のあるミックスが実現できます。
「どちらか一方が優れている」のではなく、楽曲やパートに応じて“適材適所”で活かすのが理想です。
それぞれの特性を踏まえながら、楽曲の方向性や音作りの目的に合わせて選択していきましょう。
SSL 4K Eが向いている楽曲や場面
ロック、ヒップホップ、オルタナティブなど、音にエッジやパワーを求めるジャンル。
パンチのあるキック、スネア、主張の強いボーカルなどに使用すると、倍音とサチュレーションの効果で存在感が引き立ちます。
Channel Strip 2が向いている楽曲や場面
ポップス、バラード、ジャズ、シネマティックなど、滑らかでクリアなサウンドを重視する楽曲。
ボーカルやアコースティック楽器、ストリングスなどに使うと、自然なまとまりを保ちつつ正確な補正ができます。
ジャンルを問わず併用できるシーン
バス処理やマスタリング前の微調整など、複数トラックをまとめる場面では、役割によって両者を併用することでミックス全体に立体感が出ます。
制作スタイルによって選ぶという考え方も
直感で音を作るのが得意な方は4K E、ロジカルにバランスを整えたい方はChannel Strip 2を選ぶと、作業効率が上がります。
初心者がSSL 4K E Plug-inを使いこなすための基本ステップ
SSL 4K E Plug-inはプロ仕様の機能が詰まった高機能プラグインですが、基本を押さえれば初心者でも安心して扱える設計になっています。
とくに実機さながらの操作性と視覚的なレイアウトが、直感的な理解を助けてくれます。
最初からすべてを使いこなそうとする必要はありません。
EQ・ダイナミクス・ゲートの基本的な流れを理解して順を追って操作することで、自然と使い方に慣れていくはずです。
EQセクションの操作に慣れる
まずはBrownやBlack EQで、中低域や高域のブースト/カットを試してみましょう。
極端に動かさず、少しずつ変化を聴きながら調整すると効果がつかみやすいです。
コンプレッサーの設定を覚える
アタック・リリース・スレッショルドを調整しながら、どのように音のダイナミクスが変化するかを体感してください。
FASTとSLOWの切り替えも忘れずに試してみましょう。
ゲートやエキスパンダーで不要なノイズを除去
ドラムやギターのマイク録音素材などに使って、音の切れ味を確認してみましょう。
リリースタイムの調整がポイントです。
プリセットを活用して音の傾向を学ぶ
最初はSSLが用意しているプリセットを適用し、どんな意図で設定されているかを観察すると、実践的な音作りのヒントが得られます。
一度にすべてを理解しようとしない
1つずつのセクションにフォーカスして順に慣れていくことが、結果的に確実な習得につながります。
ボーカル・ドラムへの効果的な使い方
SSL 4K E Plug-inは、ボーカルやドラムなどミックスの中心になる音源に強い効果を発揮するプラグインです。
実機SSL 4000Eで数多くのヒット曲がミックスされてきたように、このプラグインもそれらの要素をDAW環境に持ち込むことで、トラック全体の存在感やまとまりが大きく変わります。
素材に合わせてEQやコンプレッサー、ゲートを組み合わせることで、パンチのある音像や自然な抑揚のあるミックスが作れるようになります。
ボーカル:中域の補強と表情の安定化
EQで中域をわずかに持ち上げると、声が前に出て明瞭になります。
コンプレッサーはソフトニーで自然に抑え、強弱のある歌でもバランスよく聴かせることができます。
ボーカル:高域の耳障りな部分をコントロール
BlackやOrange EQを使って高域のピークを軽くカットすることで、刺さる音を抑え、聴きやすい音像に整えられます。
サチュレーションの効果も加わり、温かみのあるトーンに仕上がります。
ドラム:アタック感とパンチを引き出す
キックやスネアには、Brown EQで低域や高域をブーストし、ダイナミクスでアタックを際立たせると力強い印象になります。
ゲートを使って不要な残響を整理するのも効果的です。
ドラム:ステレオの奥行きを作る
オーバーヘッドやルームマイクに対してVCAのサチュレーションを適用すると、空気感と広がりが加わり、ドラムセット全体が立体的に感じられます。
実際の使用例とプロのセッティング事例紹介
SSL 4K E Plug-inは、プロの現場でも使用されており、ジャンルや用途に応じた多様なセッティングが存在します。
単なる“SSLらしい音”ではなく、素材や演出意図に合わせて細かく調整されているのが特徴です。
ここでは、実際にプロが活用している設定や使い方の傾向を紹介しながら、自身の制作にも応用しやすいポイントを見ていきます。
ドラムバスでの使用
中域をわずかに持ち上げ、ローをタイトに締め、コンプレッサーをFASTモードでアタックを強調。
これにより、ドラム全体が前に出て、ミックスの中でもしっかりと主張します。
ボーカルトラックの整音
Black EQで耳障りな高域を軽くカットし、ソフトニーで抑揚を整える。
中域はややブーストし、VCAのサチュレーションを加えることで、声に温かみと密度感が加わります。
ギタートラックへの質感追加
Brown EQで中域にわずかにザラつきを足し、VCAで倍音を追加。
ダイナミクスは控えめに使い、自然な弾き心地を維持しながら存在感を強調します。
ステレオバス処理にも応用可能
各帯域のEQを軽く整え、ダイナミクスをスロー設定で全体の抑揚をコントロール。
過度な処理を避けることで、トータルバランスを保ちつつ音にまとまりが生まれます。
プロが実践しているEQ設定例
SSL 4K E Plug-inに搭載されている3種のEQは、それぞれキャラクターが異なるため、プロのエンジニアたちは音源やジャンルごとに使い分けながら、意図的に音の質感をコントロールしています。
ここでは、実際の現場でよく用いられるEQの具体的な設定例を紹介します。
これらはあくまで一例ですが、設定の意図と目的を理解することが、実践的なEQ操作の習得につながるはずです。
ボーカル(Black EQ)
・2kHz〜4kHz:+2〜3dB
中域の明瞭感を持ち上げて、言葉の輪郭を際立たせる。
・10kHz:+1〜2dB(シェルビング)
空気感と抜けの良さを追加。
・300Hz:-2dB
こもり感を軽減し、スッキリした印象に。
スネアドラム(Brown EQ)
・200Hz:+3dB
胴鳴りの太さを強調。
・5kHz:+2dB
アタックの存在感を際立たせる。
・High Shelf:+1dB
全体の抜け感を軽く足す。
エレキギター(Orange EQ)
・800Hz:+2dB
中域の前に出る質感を強調。
・3kHz:-1dB
耳に痛い帯域を軽く抑えてマイルドに。
・Low Shelf:-2dB
不要な低域を整理して、ミックスの濁りを防ぐ。
ピアノ(Black EQ)
・150Hz:+1dB
低音に厚みを加えて深みを出す。
・2.5kHz:+2dB
ハンマー音のアタックを際立たせ、粒立ちを明確に。
・12kHz:+1dB
きらびやかな高域を加え、広がりを演出。
プリセット活用で時短ミックス
SSL 4K E Plug-inには、実際の音楽制作現場で役立つ実用的なプリセットが多数用意されています。
初心者にとっては操作の手がかりになり、上級者にとっては素早いスタートポイントとして非常に便利です。
プリセットは“そのまま使う”のではなく、素材に合わせて微調整することを前提に活用するのが効果的です。
音の傾向や処理の意図を学びながら、ミックスのスピードと精度を高めることができます。
ジャンル別や楽器別のプリセットが豊富
ロックボーカル、ドラムバス、ギターリードなど、具体的な用途に合わせた名前のプリセットが揃っており、目的に応じて迷わず選べます。
プリセットから“音の方向性”を学べる
どの帯域をどう調整すると音がどう変化するかが一目でわかるため、設定の意図や流れを学ぶ教材としても活用できます。
修正・上書き保存で自分用にカスタマイズ
一度読み込んだプリセットを微調整し、自分の音源に合った状態で保存しておけば、次回以降の作業を大幅に時短できます。
“ゼロから作る”ことにこだわらなくていい
プリセットを活用することで、音作りの基準が明確になり、不要な迷いややり直しを減らせます。
作業効率とクオリティを同時に高められます。
システム要件
Mac(Apple Silicon M1対応)
- 対応OS:macOS 11 Big Sur ~ macOS 13 Ventura(64bitのみ)
- 対応フォーマット:VST、VST3、AU、AAX
Windows
- 対応OS:Windows 10 ~ Windows 11(64bitのみ)
- 対応フォーマット:VST、VST3、AAX
まとめ:SSL 4K E Plug-inで“本物の音”に近づくために|DTMプラグインセール
今回の記事では、SSL 4K E Plug-inの魅力や機能、活用方法について詳しく解説してきました。
以下に要点を振り返ります。
- SSL 4000E実機を部品単位でモデリングした公式プラグイン
- Brown・Black・Orange EQの音質差と使い分けが可能
- Revision 4のダイナミクスによる自然でなめらかな音量制御
- Jensenトランスとdbx VCAによる豊かな倍音と厚み
- SSL 360°やUC1/UF8との連携による操作性の向上
- Channel Strip 2との違いや併用によるミックスの幅出し
- 初心者でも段階的に使いこなせるシンプルな構造
- プリセット活用とプロの設定例から学べる音作りのヒント
SSL 4K E Plug-inは、単なる“SSL風”ではなく、本家SSLが実機の設計と音質を完全再現した唯一無二の存在です。
音にパンチや深みを加えたい方、プロのようなサウンドに近づきたい方には、ぜひ一度体験してみてほしいプラグインです。
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