
重厚なドローン、深みのあるアトモスフィア、そして映画のようなサウンドスケープ。
NEO Series Atmosは、シネマティックやアンビエントに特化したKontakt音源で、音楽制作に“空間”と“物語”を与える一台です。
この記事では、その魅力や機能、活用法、おすすめのユーザー層まで詳しく解説します。
NEO Series Atmos:CineTranceによるシネマティックなKontakt音源

映画のようなサウンドスケープやゲーム音楽のような深い雰囲気を作りたい方にとって、音源選びは非常に重要です。
CineTranceが開発したNEO Series Atmosは、まさにそのために作られたKontakt音源。
シネマティック、アンビエント、エレクトロニック系の音楽制作に最適化されており、表現力と使いやすさの両方を兼ね備えています。
どんな音が出せる?:NEO Series Atmosの特徴

NEO Series Atmosは、アナログ/デジタルハードウェア音源からマルチサンプリングされたKontaktライブラリで、以下のようなサウンドが収録されています。
- ヒプノティックなドローン音
- 流れるような持続音が深い没入感を演出
- ダークなアトモスフィア
- 映画『ブレードランナー2049』やVangelis、Hans Zimmerを彷彿とさせる世界観
- ローアンビエントライン
- 低音域で空気を満たすような重厚な響きが特徴
これらの要素を活用すれば、SF映画やゲームのような幻想的な音の空間を構築できます。
操作性も優秀:パフォーマンスを高める機能群
NEO Series Atmosは、ただ音が良いだけではなく、直感的に操作できる仕様が魅力です。
- 5オクターブまで演奏可能
- 鍵盤全体を活かして広いレンジで表現可能
- 8つのマクロコントロール
- Attack/Release/Frequency/Resonance/Saturation/Distortion/Chorus/Convolution Reverb
- これらを使えば、音の変化をリアルタイムにコントロール可能
- 3種類のフィルター
- Low-Pass(ローパス)
- Band-Pass(バンドパス)
- Hi-Pass(ハイパス)
- ステレオスプレッドをModwheelに割り当て
- 左右の広がりをダイナミックに操作できる
- ピッチLFOをポリフォニックアフタータッチに対応
- 触感で音の揺らぎを演出可能(対応MIDIコントローラーが必要)
収録コンテンツ:音源としてのボリュームも十分
NEO Series Atmosには、即戦力になる音色が多数収録されています。
- 45種類のスナップショット(.nki)
- プリセットを選ぶだけで完成度の高い音が出せる
- 8種類のコンボリューション・リバーブアルゴリズム
- Hugeness/Echoes/Ambient/Medium/Vibrations/Big Sweep/Air Blast/Long Fuzz
- 録音仕様:44.1kHz/24bitの高音質WAV
- 原音のクオリティにも妥協なし
NEO Series Atmosの使い方・活用法
NEO Series Atmosは、ただ音を出すだけの音源ではありません。
映画的な雰囲気をもつドローンや空間的なアトモスフィアを自在に操れるため、さまざまなシーンでの活用が可能です。
以下に、実際の音楽制作やサウンドデザインの現場で役立つ具体的な活用方法を紹介します。
- 映画・映像作品のBGM制作
- 静かな緊張感、ミステリアスな雰囲気、SF的な未来感を簡単に作り出せる
- 長尺シーンで変化をつける際も、マクロを使って動きのある音に変化可能
- ゲーム音楽の環境音・背景音として
- ダンジョンや宇宙空間、ポストアポカリプスなどの世界観演出に最適
- プレイヤーの操作や場面の切り替えに合わせて音をモーフィング可能
- アンビエント音楽のトラック制作
- 音数を絞っても十分な密度と空気感が出せる
- スナップショットを組み合わせることで即興演奏にも対応可能
- ライブ演奏・パフォーマンスでのサウンドレイヤーとして
- モジュレーションやLFOを活用し、リアルタイムに音を変化させて演出
- MIDIコントローラーとの相性がよく、感覚的な操作で音作りができる
- トレーラー音楽やCMのサウンド演出
- 一発で印象に残る“空間の広がり”や“音の重み”を加えることが可能
- 時間が限られた制作現場でもプリセットからすぐに使える
- 既存楽曲へのレイヤー追加
- すでに完成した楽曲にドローンやアンビエンスを足すことで、深みと奥行きを加えられる
- シンプルなコードやベースラインの裏に配置するだけで雰囲気が一変
NEO Series Atmosがおすすめな人
NEO Series Atmosは、その独特の音響設計と操作性の高さから、特定のニーズを持つクリエイターに強く支持されるKontakt音源です。
どんな人にとって特に有益か、明確に整理してご紹介します。
- シネマティックな音楽を作りたい作曲家
- 映画やトレーラーのような重厚感あるBGMを手軽に作れる
- 映像の雰囲気にぴったり合う音色が多数用意されている
- アンビエント・エレクトロニカ系のアーティスト
- 空間を意識した音作りができる
- 持続的で美しいドローンや、深みのあるアトモスフィアが必要なジャンルに最適
- ゲーム開発者やゲーム音楽の作曲者
- ダークな環境音や場面に合わせた雰囲気作りが求められるゲーム音楽に使いやすい
- リアルタイム操作でゲームプレイ中の変化にも対応できる
- Kontaktの操作に慣れている中〜上級者
- マクロコントロールやLFO、ポリフォニックアフタータッチなどの高度な機能を活用できる
- サウンドデザインにこだわる人ほどその実力を実感できる
- 作業効率を重視したい制作現場のプロ
- 45種類のプリセットをすぐに使えるため、短納期案件でも対応可能
- NKS対応によりKomplete Kontrolとの連携でスピード重視の制作が可能
- “音の世界観”を第一に考える表現者
- メロディよりも雰囲気や空気感を重視したい人に最適
- 音そのものにストーリー性や深さを求めるクリエイター向け
対応環境と技術的要件
使うためには、以下の環境が必要です。
- Kontaktバージョン7.10.6以降のフル版(有料版)
- 無料のKontakt Playerには非対応なので注意
- ダウンロードサイズ:約5.75GB(非圧縮)
- ストレージ容量に余裕を持って準備しましょう
- NKS対応
- Native Instruments Komplete Kontrol S-Series MK3と完全連携
- 他のMIDIコントローラーでも操作可能
まとめ:NEO Series Atmosは“世界観のある音”を作るための強力な武器
NEO Series Atmosは、単なるシンセではありません。
音色自体が「空気感」や「物語性」を持っていて、聴くだけで情景が浮かぶようなサウンドが手に入ります。
・シネマティック・アンビエント系の音楽を作る人
・ゲームや映像作品の音に「深み」と「世界観」を持たせたい人
・Kontaktに慣れた音楽クリエイター
・音色選びから演奏・加工まで直感的に操作したい人
NEO Series Atmosは、単なる音源ではなく「空気感」や「情景」を生み出すためのツールです。
特に、映像作品やゲームサウンドを手がける方には、即戦力として強くおすすめできます。
まずは45種類のスナップショットを触ってみて、音の世界に没入してみてください。

