
Akai MPC2000XLの名機をソフトで再現した「vmpc-juce」
無料で使える非公式エミュレーターとして注目を集めています。
この記事では、その特徴や導入方法、実際の使用感をわかりやすく紹介します。
CONTENTS
vmpc-juce:Akai MPC2000XLを再現する無料ソフト
vmpc-juce(VMPC2000XL)は、名機「Akai MPC2000XL」をソフトウェアで再現したエミュレーターです。
JUCEフレームワークを使って開発され、Windows・macOS・Linuxで動作し、スタンドアロンやVST3/AU/LV2形式で利用できます。
vmpc-juceの主な特徴
- 非公式エミュレーション
Akai Professionalの公式製品ではなく、オープンソースとして公開されている非公式エミュレーター。
商標使用の承認もないため「公式のMPCソフト」ではない点に注意。 - マルチプラットフォーム対応
Windows、macOS、Linuxで利用可能。DAWでのプラグイン使用やスタンドアロンでの起動に対応。 - GUIの再現性が高い
- パッドはリアルに点灯し、少し使い込まれたような質感も再現
- フルレベル、タップテンポ、ノートリピートなどMPC特有の操作も搭載
- 4つのパッドバンク、ノートバリエーションスライダー、トランスポートコントロールなども完全再現
- サウンドとワークフロー
- MPC2000XLらしい“ザラつき”を感じる音質やフィルター挙動をソフトで再現
- シンプルなローパスフィルターをパッドごとに適用可能
- 現代のDAWより制限はあるが、それが「MPCらしさ」として魅力になる
導入・ビルド方法の概要
vmpc-juceはオープンソースで提供されており、以下の方法で導入できます。
- ダウンロード利用
GitHub公式ページから公開バイナリを入手可能。 - ソースコードからビルド
- リポジトリをクローン
git clone https://github.com/izzyreal/vmpc-juce
- ビルド用フォルダを作成して移動
- CMakeでプロジェクト生成し、各環境に合わせてビルド
- Windows:Visual Studio
- macOS:Xcode
- Linux:NinjaやCodeBlocks(開発ライブラリの導入が必要)
- リポジトリをクローン
- オフライン用ソースパッケージ作成
make package_source
でビルド用ソースをまとめ、他環境に持ち込み可能。
使用感とレビューから見える魅力
- UIのこだわり
レビュー記事によると、GUIの質感は「ただのデジタルな模倣」ではなく、実機を感じさせるリアルさがあるとのこと。 - 操作の再現度
シフトキーを押しながら操作することで、ミキサーやサンプル編集画面など青色ボタン機能にアクセス可能。
サンプルのトリミングや編集も実機同様に可能。 - サウンドとフィーリング
- 新しいMPCよりもクリアさは劣るが、それが“ビンテージ感”として魅力に。
- 制限のあるワークフローだからこそ集中でき、古き良きヒップホップ制作に最適。
- MIDIパッドコントローラーとの連携
パッドの位置がズレる場合は、VMPCボタンから調整可能。
ライセンスと利用条件
- GPL v3以降で公開
- JUCEフレームワークはAGPLライセンスで利用
- Akaiの商標は公式に認可されていないため、あくまで「非公式の無料ソフト」としての利用
まとめ:izzyreal「vmpc-juce」伝説のサンプラーAkai MPC2000XLを無料で完全再現!オープンソースのソフト版エミュレーターで体験するレトロなビートメイクとシンプルなワークフロー|DTMプラグインセール
vmpc-juceは、MPC2000XLの雰囲気をPC上で手軽に味わえる魅力的なツールです。
- vmpc-juceはMPC2000XLを再現した無料ソフト
- Windows / macOS / Linuxに対応し、スタンドアロンやVST3/AU/LV2形式で利用可能
- 実機に近いGUIや操作感を再現し、シンプルなワークフローで制作に集中できる
- サウンドもビンテージ感があり、ヒップホップなどに最適
- オープンソースなので、開発者や制作者が自由に改良可能
以上のように、vmpc-juceは「古き良きMPC体験を現代のPC環境で味わえる」ユニークなソフトです。