
普通のコンプレッサーじゃ物足りない
aliasingのないクリーンな処理がしたい
そんなあなたに試してほしいのが、AirwindowsのBeziComp。
この記事ではその仕組みと使いこなしのヒントを詳しく解説します。
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BeziComp:aliasingを排除した異色のコンプレッサー
Airwindowsから登場した「BeziComp」は、従来のコンプレッサーとは一線を画す、極めてユニークな設計思想を持ったオーディオプラグインです。
その最大の特徴は、aliasing(折り返し雑音)を完全に排除しながら、Beziérカーブによって音を動的に変化させるというアプローチにあります。
BeziCompの基本仕様と特徴
BeziCompは一般的な「アタック」「リリース」設定のない、ベジエ曲線ベースのダイナミクスコントロールを実現しています。
以下のようなユニークな設計思想が特徴です。
Beziér曲線を用いたコンプレッション処理
- 従来のアタック/リリースを廃止
BeziCompはアタックやリリースの時間設定を持ちません。
代わりに、音の密度に応じたベジエ曲線でダイナミクスを制御します。 - 音の変化に連続性を持たせる
「急激に音量を下げる」といった処理ではなく、カーブを描くように自然に音が変化します。
3つのシンプルなパラメーターで深いコントロール
BeziCompは以下の3つのノブで操作します。
それぞれの動作は一見シンプルですが、実は非常に奥深い制御が可能です。
Comp(コンプ)
- 通常のスレッショルドのように機能
ただし、閾値に達した音を「一定レベルに抑える」わけではありません。 - 極端に上げると音が沈黙する仕様
レベルが閾値を超えると「静かになる」方向に動きます。これは、BeziCompのカーブが平坦になると「無音」に近づくためです。 - 目的に応じて設定を調整
アタック音を強調したいときには強く、自然なコンプレッションが欲しいときには穏やかに。
Speed(スピード)
- 反応速度を調整するパラメーター
従来の「DeRez」に似た動作ですが、より広い周波数範囲に対応。 - 高速設定:トランジェントに即反応
瞬間的な音の変化にすばやく反応。パーカッションなどに効果的。 - 低速設定:ゆったりとした変化
カーブの動きが大きくなり、リズムに合わせたナチュラルなグルーヴ演出に最適。
Dry/Wet(ドライ/ウェット)
- ミックスバランスだけでなく音色変化にも影響
このノブは単なるミックス比ではなく、「効果の種類」を左右するほどの重要な役割を持ちます。 - Wet側に振ると「変態的」な音に変化
音の圧縮が強調され、Vari-Muのようなトーンに近づきます。 - Dry側にするとナチュラルなミックス
主にマスタリングやバス処理ではDryを中心に使うのが基本。
BeziCompが提供するユニークな音作りの可能性
BeziCompの設計は、単なる「透明感」だけでなく、個性的な挙動やクレイジーなダイナミクスも提供します。
- トランジェントの扱いが異常に柔軟
一瞬のピークに敏感に反応するだけでなく、その前後の音の流れによって挙動が変わる。 - 急激な音の変化に対しても曲線で追従
たとえば、「完全な無音→急激な音」でも、即座に音が立ち上がるのではなく、滑らかに持ち上がる挙動をします。 - aliasingを回避する設計
出力される音はすべてベジエカーブに準拠しており、高周波アーティファクトが発生しないというメリットがあります。
BeziCompを使う際の注意点とヒント
以下のような意識で操作することで、BeziCompの力を最大限に引き出すことができます。
- プリセットに頼らず、音と向き合う感覚が重要
操作に対して「予測できない動き」をすることがあるため、耳で確認しながら調整することが大切です。 - Wet100%=極端な効果。使いどころは限定的
特殊な効果音やグリッチ表現には面白いが、通常のミックスにはDry/Wetの中間〜Dry寄りで使うのが現実的。 - グルーヴやリズムとの連動が効果的
特にSpeedを遅めに設定することで、トラックのビート感に沿った自然なコンプレッションが可能になります。
まとめ:Airwindows「BeziComp」アタックもリリースも持たないのに驚異の表現力!複雑な設定は不要、3つのノブでaliasingを回避しながら自由度の高い音像形成を可能にする唯一無二のコンプレッサー|DTMプラグインセール
BeziCompは一言で言えば、「直感的なコンプレッサーではないが、極めれば圧倒的な表現力が手に入るプラグイン」です。
・BeziCompは、aliasingを排除した革新的なコンプレッサー
・アタック/リリースではなく、ベジエ曲線によって音を制御
・3つのノブ(Comp、Speed、Dry/Wet)だけで多彩な挙動が可能
・Dry/Wetは単なるバランスではなく、音の性質を変える重要パラメーター
・設定次第でナチュラルから極端なサウンドまで幅広く対応
・特にビートやグルーヴと連携させた使い方で本領発揮
以上のように、BeziCompは自由度が高く、音に「表情」を与えることができるツールです。
使いこなすには少し慣れが必要ですが、既存のコンプレッサーでは得られない体験が待っています。ぜひトライしてみてください。
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