
空間系エフェクトにマンネリを感じていませんか?
Soundtoysの「SpaceBlender」は、ただのリバーブではありません。
この記事では、その特徴から活用法、どんな人におすすめかまでを、わかりやすく解説します。
CONTENTS
SpaceBlender:想像を超える“空間”をデザインする新感覚リバーブ

Soundtoysの新作「SpaceBlender」は、従来のリバーブとは一線を画す実験的で創造性あふれる空間エフェクトプラグインです。
ただの残響効果にとどまらず、「音を空間で遊ぶ」ことをコンセプトに、現実には存在しないような幻想的で進化する空間を作り出せます。
SpaceBlenderの特徴と機能

以下では、SpaceBlenderの主要な機能や使い方を、読みやすさ重視で箇条書きにしてご紹介します。
非現実的なリバーブ空間を実現する設計
- 非線形で長短自在なリバーブ設計が可能
- 100ms〜60秒までの幅広いリバーブタイムに対応
- 曲のテンポと同期させることで、リズムと一体化した空間演出が可能
- 空間の“形”や“質感”を彫刻するようにデザイン
- 通常のリバーブでは難しい「空間の進化」「スペクトルの変化」をリアルタイムでコントロール可能
コントロールノブによる音の多彩な変化
- Timeノブ
- リバーブ時間を100msから1分まで調整
- Syncモードでトラックのテンポに連動
- Colorコントロール
- 下げるとローファイで暗めの響きに
- 上げると時間とともに輝きが増す“明るくなるリバーブ”に変化
- Textureコントロール
- 密度の高いスムーズな響きから、粗く粒状のエフェクトまでキャラクターを調整
- Modノブ(モジュレーション)
- リバーブの内部に動きを与える
- オフで安定した音像、オンで水面のように揺らめく有機的サウンド
- Freezeボタン
- 出力を自己ループさせ、時間とともに変化する“凍ったアンビエント”を生成可能
ビジュアルで空間を操る直感的なインターフェース
- Visualizer機能
- リバーブの“形”や“動き”を視覚化
- 音の広がりや発展をリアルタイムで確認可能
- XYカーソルを動かしてエンベロープを調整することで、空間効果の変化をその場で操作できる
音楽制作にも実験にも使える幅広い用途
- 映画的なサウンドデザインだけじゃない
- 日常的な音楽制作にも馴染む
- ボーカル、ギター、シンセなど、あらゆるトラックに深みと奥行きをプラスできる
背景にある技術とインスピレーション
- 開発陣の実績と経験が生み出した品質
- Ken BogdanowiczとAndrew SchlesingerによるDSP設計
- Eventide DSP4000「Black Hole」のオリジナル開発者が携わる
- 過去の名機をヒントにしたサウンド
- Ursa Major Space Stationのグレイニーな質感
- Lexicon 224の豊かで濃密な響き
- Swarmatronシンセのコーラス的広がり
SpaceBlenderの使い方・活用法

SpaceBlenderはそのユニークな設計から、単なるリバーブにとどまらず、音楽制作・サウンドデザインのさまざまな場面で活躍するツールです。
以下では、具体的な使用シーンや活用アイデアを箇条書きで紹介します。
- アンビエント系トラックの空間演出に
滑らかで広がりのある残響を作ることで、ドローン系や環境音楽など、時間の流れを感じさせる楽曲に最適。
ColorやTextureを調整すれば、場面に応じた雰囲気づくりが可能。 - ボーカルの奥行きづけに使う
軽くModをかけることで、自然な立体感を演出。
Freeze機能を活用すれば、ハーモニックなパッドのようなサウンドを作り、サビやブリッジに幻想的な広がりを加えることもできる。 - ギターやピアノのサウンドスケープ構築
長めのTime設定で空間を引き延ばし、演奏を包み込むような響きに。
逆に短い設定でリズミカルな“ゲートリバーブ”としても活用可能。 - ドラムトラックのインパクト強化に
非線形なエンベロープと合わせることで、キックやスネアに異質な反響音を加え、印象に残るアタックや余韻を演出できる。 - シネマティックな効果音づくり
ModやFreezeを併用して、動きのある空間を自動生成。
攻撃的な効果音から、じわじわと進化するアンビエントなドローンまで、多彩な表現が可能。 - ライブパフォーマンスでのリアルタイム操作
XYパッドで視覚的に操作できるため、演奏中に直感的な音の変化を加えることができる。
演出や即興演奏に適した操作性も魅力の一つ。 - 効果音のループ化と再加工に
Freeze機能でリバーブ音をループさせ、Textureで質感を変化。
さらにDAWで録音すれば、オリジナルのパッド素材やアトモスフェリックサウンドとして再利用できる。
SpaceBlenderがおすすめな人
SpaceBlenderは単なるリバーブを超えた、音の空間設計ツールです。
そのため、従来のリバーブに満足できなかった人や、より創造的なサウンド表現を求める人に特におすすめです。
以下に、SpaceBlenderが向いている具体的なユーザー像を紹介します。
- アンビエントやシネマティック系の楽曲を制作している人
空間の進化や時間軸での変化に富んだサウンドを簡単に作れるため、BGM・映画音楽・ゲーム音楽の制作者に最適。 - サウンドデザイナーや効果音制作に関わる人
FreezeやMod機能を使って、他にない質感や動きを持つ音響効果を生成できるため、独創的な音づくりに強い武器となる。 - 普段から空間系エフェクトにこだわりのあるミュージシャン
リバーブの”かけ具合”ではなく、“空間そのもの”を調整したい人にはぴったり。
リバーブの概念を再定義してくれるツール。 - 楽曲に独自の雰囲気や深みを出したい人
ボーカルやギター、シンセなどを一味違った響きに仕上げたい人には、TextureやColorの操作が効果的。 - インスピレーションが必要なトラックメイカーやビートメイカー
単なるプリセットでは生まれない、新たな発見が得られるUIと操作性。
触っているうちにアイデアが自然に湧いてくる。 - ライブパフォーマンスでダイナミックにエフェクトを扱いたい人
ビジュアルフィードバックとXYパッドの直感的な操作が可能なため、即興性を活かした演奏に向いている。 - 定番リバーブでは物足りない、実験好きなプラグインユーザー
既存の枠組みにとらわれず、自由に音を加工したいタイプのクリエイターにとっては、無限の遊び場になる。
対応環境とスペック
- 対応OS:macOS 10.12以降 / Windows 7以降
- 対応フォーマット:AAX Native、VST2、VST3、AU(64bitのみ)
- サンプリングレート:44.1kHz〜192kHz
- 対応DAW:Pro Tools、Ableton Live、Cubase、Nuendo、Logic、Studio One、Reaper、Bitwigなど
まとめ:Soundtoys「SpaceBlender」音が時間とともに進化する、視覚操作も可能な空間エフェクト!シネマティックからアンビエント、実験音楽まで幅広く活躍するリバーブプラグイン|DTMプラグインセール
SpaceBlenderは、従来のリバーブでは表現しきれなかった“音の空間化”を可能にする、まさに次世代の空間系プラグインです。
今回の記事では、Soundtoysの「SpaceBlender」について以下のような内容を解説しました。
- SpaceBlenderは通常のリバーブを超えた“空間をデザインする”ツール
- 非線形な残響や進化するスペクトルなど、独自のエフェクトが可能
- アンビエントや映像音楽から日常のトラック制作まで幅広く活用できる
- ビジュアル操作やXYパッドなど直感的なUIが特徴
- 実験的なサウンド作りやインスピレーションが欲しいクリエイターに最適
このプラグインは、単なる音の処理ではなく、「空間そのもの」を変える体験を提供してくれます。
気になる方はぜひ、自分の制作にどう取り入れられるか試してみてください。
