
音に独特のうねりや幻想的な揺らぎを加えたい
──そんなサウンドクリエイターに向けて登場したのがDelirionです。
この記事では、Delirionの魅力や特徴、具体的な操作方法まで、わかりやすく解説します。
あなたの音作りに新たな表現力をプラスするヒントを見つけてください。
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Delirion:三帯域ドップラー効果プラグイン

Delirionは、Igor Zinken氏が開発した、三つの異なる周波数帯域に渡って動作するドップラーシフター・プラグインです。
単なるエフェクトに留まらず、「熱にうなされた夢」のような独特なサウンドスケープを作り出すことができます。
Delirionは以下のような特徴を持っています。
Delirionの基本的な機能
- 三帯域処理
- 低域・中域・高域に分けた3つの独立した帯域でドップラー効果を適用
- 各帯域は別々に制御でき、サウンドデザインの幅が広がる
- マルチチャンネル対応
- ステレオ信号の左右(Odd/Even)に別々のスピード設定が可能
- 複雑な動きや揺らぎを作り出せる
- パラメーター自動化対応
- すべてのコントロールがオートメーション可能
- DAW内で緻密な動きをプログラムできる
Delirionの使い方:操作方法と各種コントロール
Delirionの使い方は、以下の通りです。
三角形のインターフェース
- 画面に並んだ三つの三角形は、左から順に低域・中域・高域を表す
- 各帯域ごとに同じ種類のコントロールを持ち、それぞれの周波数範囲内で動作
Odd & Even
- 左右のチャンネル(Odd=左、Even=右)に対してドップラー効果の速度を個別に設定
- スピード設定を「0」にすると、その帯域のエフェクトはバイパスされる
Link機能
- Oddチャンネル(通常左)に速度を合わせて他のチャンネルも同期
- 特に低域で使うと、楽曲の土台が安定しやすい
カットオフ周波数調整
- 各帯域の処理する周波数範囲を細かく設定可能
- 低域:200〜1000Hz
- 中域:1000〜5000Hz
- 高域:5000〜22050Hz
- カットオフ調整によって、楽曲や他の楽器に最適な音作りができる
モディファイア機能
- Invert
ドップラー効果の方向を反転(初期設定は下方向) - Freeze
中域のサウンドをフリーズし、無限に持続するリバーブ的効果を得られる - Sync
インバートされた信号に限り、ドップラーのタイミングを入力信号に同期- ダウンシフト専用で使用
- リズムのズレを防ぎ、楽曲にピッタリ合わせることができる
※インバートを無効にした上昇シフト時は、入力信号の録音に時間がかかるため、持続音向き
ミックスコントロール
- Bottom
低域にウェーブシェイピングを適用し、わずかに歪みを加えて重厚感を演出 - Mix
原音(ドライ)とエフェクト音(ウェット)のバランスを調整- エフェクト音を軽く混ぜることで、ピッチ変化を自然に加えることも可能
対応環境とインストール方法
- 対応OS
- Windows(10以降)
- macOS(Intel、ARM M1/M2対応、Audio Unitにも対応)
- インストール
- ダウンロードしたアーカイブ内のREADMEファイルに従って簡単にセットアップ可能
- Linux向けパッケージは提供されていないが、ソースコードからビルドは可能
まとめ:igorski「 Delirion – Multiband Doppler chorus」三帯域ドップラー効果で幻想的な揺らぎを演出!立体感・揺らぎ・重厚感、自由自在に音を変化させるエフェクトプラグイン|DTMプラグインセール
Delirionの魅力をまとめると、
・三帯域で制御できるドップラー効果により、細かい音作りが可能
・Odd & Even設定で、ステレオ音像に独特な揺らぎを与えられる
・モディファイア機能(Invert / Freeze / Sync)で更なる音の変化を楽しめる
・BottomやMixコントロールを活用し、原音とエフェクト音の理想的なブレンドができる
・幅広い周波数帯域設定で、曲に合わせた音作りが柔軟に行える
・オートメーション対応で、DAW内での表現の幅を最大化できる
以上のように、Delirionはただのエフェクトを超え、創造力を刺激するツールとして非常に優秀です。
音楽制作に新たな「ひねり」や「奥行き」を加えたいなら、ぜひ一度試してみてください。

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