
ミックスやマスタリングでは、複数の音源を正確に聴き比べることが重要です。
Audio A/B Comparatorは、2つの音源を素早く切り替えながら比較できるA/B比較ソフトです。
ブラインドテストやラウドネス分析などの機能も備えており、より客観的なリスニングをサポートします。
この記事では、Audio A/B Comparatorの特徴や主な機能、対応環境について分かりやすく紹介します。
Audio A/B Comparator:音源の比較やブラインドテストができるオープンソースソフト

Audio A/B Comparatorは、ミックス・マスタリング・録音データなど、2つの音源を比較するためのデスクトップアプリです。
比較作業に必要な機能だけをシンプルにまとめているため、DAW上で複数のトラックを管理することなく、リスニングへ集中できます。
主な特徴は次のとおりです。
- 2つの音源を瞬時に切り替えられる
- ブラインドテストに対応
- マスタリング分析機能を搭載
- A/Bそれぞれのライブメーターを表示
- WindowsとLinuxで利用できる
- オープンソースで開発されている
すべての処理はローカル環境で実行します。
音声データをサーバーへ送信することはありません。
アカウント登録やクラウド同期、利用状況の収集機能も搭載しておらず、アプリを終了すると音声ファイルのパスや投票結果、リスニングセッションは保持されません。
Audio A/B Comparatorでできること
Audio A/B Comparatorは、単純なA/B切り替えツールではありません。
比較作業を効率化するための機能が数多く搭載されています。
2つの音源を瞬時に切り替えられる
再生中でもAとBを素早く切り替えられます。
切り替え時には短いクロスフェードが入るため、クリックノイズを抑えながら比較できます。
主な機能は以下のとおりです。
- 再生
- 一時停止
- 停止
- ループ再生
- 5秒単位の移動
- A/Bの瞬時切り替え
- クロスフェードによる自然な切り替え
同じ再生位置で比較できるため、小さな違いも確認しやすくなります。
共通タイムラインで比較できる
2つの音源は同じタイムライン上で管理されます。
比較したい区間だけを選択し、その部分を繰り返し再生できます。
利用できる機能は次のとおりです。
- 共通タイムライン
- 波形表示
- 範囲選択
- 選択範囲のループ再生
イントロだけ、サビだけといった比較も簡単です。
キーボードだけで評価できる
再生を止めることなく、キーボードから評価を入力できます。
そのため、耳で感じた印象をすぐに記録できます。
主な機能は以下のとおりです。
- 良い評価
- 悪い評価
- 再生を止めずに投票
- キーボードショートカット対応
マウス操作を減らせるので、リスニングへ集中しやすくなります。
ブラインドテスト機能を搭載
音源名やどちらがAなのかを知らずに比較できるブラインドテストにも対応しています。
思い込みや先入観を減らし、音だけで判断しやすくなります。
ブラインドテストでは次のような機能を利用できます。
- A/Bを隠した状態で再生
- ランダムな切り替え
- 投票結果を記録
- セッション終了後に結果を表示
マスタリング違いやプラグイン設定の比較など、客観的な評価を行いたい場合に便利です。
マスタリング分析機能
Audio A/B Comparatorには、マスタリング向けの分析機能も搭載されています。
ファイル全体だけでなく、選択した範囲だけを分析することも可能です。
確認できる主な項目は以下のとおりです。
- Sample Peak
- True Peak
- LUFS-I
- LRA
- RMS
- Crest Factor
- DC Offset
同じ区間を分析できるため、音量だけでなくダイナミクスやピークの違いも確認できます。
リアルタイムメーターでA/Bを比較
再生中は、AとBを同じ再生位置でリアルタイムに比較できます。
ライブメーターには複数の情報が表示されます。
表示される主な内容は以下のとおりです。
- Sample Peak
- True Peak
- RMS
- LUFS-M
- LUFS-S
- 最小値・最大値マーカー
一時停止やシーク、A/B切り替えを行っても最小値・最大値は保持されます。
停止した場合や選択範囲を変更した場合にリセットされます。
ネイティブPCM解析と再生に対応
Audio A/B Comparatorは、ネイティブPCMデータを利用して解析を行います。
再生時には、両方の音源が出力デバイスに対応した共通フォーマットであれば、その形式で再生します。
対応しない場合は、出力デバイス向けの形式へ変換し、その内容も確認できます。
特徴をまとめると次のとおりです。
- ネイティブPCMで解析
- トラックごとの変換内容を表示
- サンプルレートの変更を確認可能
- チャンネル構成の変更を確認可能
- サンプルフォーマットの変更を確認可能
また、再生時にノーマライズやEQ、コンプレッサー、リミッターなどの音声処理は行いません。
対応している音声フォーマット
Audio A/B Comparatorは、Qt Multimediaを利用して音声ファイルを読み込みます。
対応フォーマットは以下のとおりです。
- WAV
- FLAC
- MP3
- AIFF
- Ogg
一般的な制作環境で使用されるフォーマットを幅広く利用できます。
対応している分析対象
分析機能には対応範囲があります。
対応している内容は次のとおりです。
- モノラル音源
- ステレオ音源
マルチチャンネル音源も読み込めますが、分析対象にはなりません。
カスタマイズ機能
比較作業を快適にするための設定も用意されています。
主な設定項目は以下のとおりです。
- キーボードショートカットの変更
- ライトテーマ
- ダークテーマ
- A/B切り替え時のビープ音
- ビープ音の音量調整
用途や作業スタイルに合わせて調整できます。
Audio A/B Comparatorはこんな人におすすめ
Audio A/B Comparatorは、音源比較を効率化したい人に向いています。
特に次のような用途と相性が良いソフトです。
- ミックス違いを比較したい人
- マスタリング結果を確認したい人
- 客観的なブラインドテストを行いたい人
- ラウドネスやピーク値を比較したい人
- DAW以外でシンプルにA/B比較したい人
- ローカル環境だけで完結するツールを探している人
多言語に対応
インターフェースは7つの言語を利用できます。
対応言語は以下のとおりです。
- 日本語
- 英語
- フランス語
- ドイツ語
- スペイン語
- ブラジルポルトガル語
- 中国語(簡体字)
設定画面から表示言語を変更できます。
対応OS
Audio A/B Comparatorは、以下の環境で利用できます。
- Windows 10(64bit)
- Windows 11(64bit)
- Linux x86_64(AppImage)
Windows版はポータブル形式で利用できます。
Linux版はAppImageとして提供されているため、インストールせず実行できます。
まとめ:KarmaApps by KarmaGame「Audio A/B Comparator」ミックスやマスタリングで2つの音源を瞬時に比較できるA/B比較ソフト|DTMプラグインセール
Audio A/B Comparatorは、2つの音源を効率よく比較するために設計されたA/B比較ソフトです。
瞬時のA/B切り替えに加え、ブラインドテストやマスタリング分析、リアルタイムメーターまで搭載しており、音の違いを客観的に確認しやすい環境を提供します。
すべての処理はローカル環境で完結するため、音声ファイルを外部へ送信することもありません。
シンプルな操作性と比較機能を重視しながら、分析機能も活用したい人に適したアプリといえるでしょう。
